COVID-19(新型コロナウィルス感染症)におけるお寺の対策

COVID-19(新型コロナウィルス感染症)におけるお寺の対策

平素は、法苑院妙華寺の寺院活動にご協力・ご支援を賜り、ありがとうございます。
昨年から妙華寺でもCOVID-19(新型コロナウィルス感染症)における感染対策を講じてきています。改めて現在(令和3年7月21日)のお寺の対策を紹介します。

葬儀は、催される式場が、適切な 密閉・密集・密接でない環境を確保・提供されていましたら行います。

お同行様の法事では、本堂の対策としまして、お参りに見えます皆様に安全、安心を提供できますよう既にHPでご紹介させていただいてますが、本堂入り口での手指の消毒・給湯室にうがい・手洗い場の確保・座っていただく椅子は、仕切り板を使い畳一畳に2席で36席の確保(それ以上の人数の場合は調整させていただきます)・水分補給のウォーターサーバーの設置・手が触られる部分(出入り口や手すり)のアルコール消毒をこまめに行っています。

とはいえ、決して不安や不満を抱えながらお越しいただくことではありません。どうかご無理ない範囲でご検討をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

新しい試みとして、インターネット環境が整っていましたら、遠隔地からでも本堂のお勤めをオンラインで共有(live配信)もできます。
また、これまででもご要望がございます、お寺の住職だけのお勤めもさせていただいています。

尚、私(住職)の健康管理として、昨年3月から一日に2度~3度の検温と、うがい、これまでにない入念な手洗いをしています。また、今年6月中にワクチン接種も完了しました。

他にもご心配がございましたら、気兼ねなくお寺にお尋ねください。

これからも緊急事態宣言が発令され、不安がさらに増すことと思います。
コロナ禍の中、過剰な反応で「不安を差別につなげてはいけません」思い 込みが差別や偏見を生みます。正しい知識・情報に基づいて行動をしましょう。

 今、みんなが不安に包まれやすくなっています。そんな時だからこそ、自分の言葉や行動が差別につながっていないか、「誰か」のことでなく「自分のこと」として考えて見ることが大切です。悪意がない言動が人権侵害につながることもあります。
 そして、感染対策に影響を与える可能性があります。正しい知識と情報をもとに行動しましょう。それが、新型コロナウィルス感染症から、自分を、家族を、みんなを守ることにつながります。    【法務省・全国人権擁護委員会連合会のチラシから抜粋】
長い時間がかかるかも分かりませんが、今の医学や科学の力でこのウィルスの脅威を沈静化できることを信じていますが、それまでに救えなかった「いのち」を忘れず、阿弥陀様の「はたらき」が私の不安な心を安心できるよう「み教え」をお伝えできるよう精進させていただきます。

令和3年7月21日

法苑院 妙華寺 中川 和則

 

※1年3ヶ月ぶりに更新しました。STOPコロナ差別

今月のおてらおやつクラブ

7月のおてらおやつクラブ
7月の「おすそ分け」の配布のシステムが少し変更になりました。
手渡しで、近くの支援団体様へ「おすそ分け」するのはこれまで通りですが、妙華寺の場合、離れた支援団体様へ「おすそ分け」する時は、宅配便を利用していますので宅配業者の事務所へ車で「おすそ分け」を持参してお送りしていました。7月からは、「おてらおやつクラブ」のマイページから「集荷依頼」から支援団体様を選ぶび、「おすそ分け」の準備をしておくと、宅配業者が、お寺まで取りに来ていただくことになり、お寺としては、宅配業者の事務所まで行く手間が省け、また、配送料もおてらおやつ事務局さんの負担になりこれまでと違いありがたいことになりました。
5日に1つの支援団体様へは手渡し、1つの支援団体様へは、今日「集荷依頼」の扱いでお願いしました。
これまで個人負担していた送料を事務局さんが負担していただくことになりましたので、私としては、それに見合う金額を事務局に寄付をすることにしました。ご存知とは思いますが、「おてらおやつクラブ」は昨年「特定NPO法人」になりましたので寄付金には優遇措置として個人の場合、確定申告で寄付金控除をうけることができます。

また、年2度回収の古本勧進での古本も募集しています。
今回は8月月末までに集まった古本を寄付させていただきます。
不要になりました古本がありましたらいつでもお寺にお持ち込みください。
対象の本は、裏表紙にバーコードのあります文庫本・新書本・単行本です。
申し訳ございませんが、週刊誌・雑誌・百科事典・全集は対象外です。
本以外、書き損じのハガキ・不要なCDも受け付けています。

終活行事について

終活行事
妙華寺では、昨年「終活カフェ」3回、行政書士さんにお願いしてお寺の行事の後、「相続」「死後事務委任」「介護保険」について開催しました。それ以前も「終活行事」として、婦人会の総会後やお寺の行事の後、「エンディングノートの書き方」「死の体験旅行のワークショップ」「健康体操」で何度か開催していましたが、今年は、コロナ禍で、「集う」行事についてはノープランでした。

このような時期に終活行事の勉強会に参加しました。終活カフェを開催されていますお寺の副住職さんのこれまでで気づいたこと、これからの抱負を拝聴しました。
お話をされました副住職さんも、コロナ禍で「集う」ことに心配もあり、昨年(2020年)は「お寺葬」についてを人数制限して同じ内容で3回にわけ開催されたそうです。そして今年(2021年)は、個別相談会として、ご家族単位で「終活相談会」を開催されているようです。
多くが一同に「集う」ことでなく何度かに分けて開催することや「家族単位の終活相談会」は、コロナ禍での「終活行事」として、また、はじめるにあたって負担が少ないように思い。妙華寺でも、9月の秋彼岸会頃からはじめようと勇気をもらいました。
また、詳細は決まり次第お知らせします。

お寺の変化

お寺の変化⑦ 寄付
これまでお寺から寄付の依頼がありますと、お同行の皆様に一律ご負担をお願いする形が当たり前のようでした。そこには、依頼する寄付額でお寺の建造物の改修などその時々の必要な予算額が前提での依頼ですので、予算額が達成できないと目的が果たせなかったからです。妙華寺の寄付依頼も前住職の時代までは概ね、そのような形でした。
お同行の皆様の中には、お寺への帰属意識が強く、自分をこれまで育てていただいた先祖への恩返しの気持ちとして負担をされていたと思います。しかし現在は、お寺への帰属意識や、先祖への関係性が希薄化し、個人意識を尊重の中で一律同じ額の負担をお願いする時代ではなくなったのだと思います。

妙華寺の平成22年の親鸞聖人750回忌ご遠忌大法会に伴う大きな改修計画からの寄付依頼は、予算額がとても高額になりましたので一律にご負担していただくことが難しいと思い、心苦しいことでありましたが、ご賛同いただく方からのご寄付としました。それ以降、一光三尊仏御開扉法会・境内墓地通路改修工事・そして今回の親鸞聖人850年ご誕生奉讃行事記念の寄付依頼も同様としています。

妙華寺がこの地に寺領をいただいた時は、本堂も何もない境内でした。初代の住職が勧進を続けて最初の本堂が建てられるのにおよそ10年間の年月を費やし新しいお同行の皆様のお力添えをいただいたものです。その本堂が、江戸時代の久居の大火で焼失しその後40年ほど勧進を続けて再建された本堂が、今ある本堂です。境内地には、本堂以外にも、鐘楼堂や山門・妙華寺会館や庫裡・書院など多くの建造物があります。また墓地区域もあり、時代と共に埋葬法式も変化して、今の墓地の姿になりました。大きな行事の時にいくつかの修理や改修をしながら建造物などを次の時代も使用できるように大切に使っています。
お寺を次世代に伝える為のことでありますのでご理解・ご協力をよろしくお願い申し上げます。
予算額に届かない場合は、法人の積立を取り崩しての事業になります。

【修復した選択集絵伝3幅】

 

お寺の宝物

お寺の宝物
お寺の宝物の1つにご法主が書かれた額や掛物があります。
常磐井 鸞猷 筆 「南無不可思議光如来」「帰命盡十方無碍光如来
平成23年11月の妙華寺 親鸞聖人750回忌遠忌法会記念に余間へ奉納
高田本山第24世 昭和07年~
第22世堯猷の子 雅号「銕山」

 

「真心是浄土」

「恭敬」

今月の聞法

今月の聞法

高田短大仏教文化センター公開講座 「ストレスと仏教」清水谷正尊師
私にとって今年2度目の対面での「集い場」での聞法でした。
梅雨の間の青空、会場は、高田会館で新型コロナウィルス感染症の感染防止対策が万全の中での公開講座でした。聞法の場で久しぶり会う方同士が講座がはじまる前に笑顔で会話をされていることを見ながら、私もまた久しぶりにお会いできた方と何気ない会話がとても心地よい気持ちにさせていただきした。

私(住職)の生活は、ストレスだらけと思う時があります。今回の「ストレスと仏教」にとても興味を覚えました。
講師は、「ストレス」について、e-ヘルスネット(厚生労働省)から、まず「ストレス」の言葉は物理学から使われ出したこと、それが生物学や医学の分野で「心身の反応(ストレス反応)」として、私の生活の中で、外部刺激を含めて「ストレス」と表現されているようです。「ストレス」自体が善悪でなく、人によって、また、時と場合によって感じ方は違う場合もあります。
次に「ストレスの対処法と予防」について、①「レスト(Rest)」②「レクリエーション(Recreation)」③「リラックス(Relax)」を取り上げられ、ストレスに対処法や予防を話されました。
続いて「仏教」から「ストレス」を見ると、「苦(ドゥッカ)」を解決する視点で、「思い通りにならないことを思い通りにしようとして、苦しんでいる」解決法として、四諦八正道の「正念」に注目し、「今ここ」に集中することから、医療行為のマインドフルネスで「マインドフルネスストレス低減法」を紹介されました。また六波羅蜜を通して、「ストレスを力にかえる」ことへ話が進みました。
なんとなく、「ストレス」に対してネガティブな気持ちであったことがそうではなく、ポジティブな思考が大切なことが分かり。生活の中のストレスと感じることに向き合っていこうと思いました。「ストレス」を通して、お釈迦さんの教え、大乗仏教の教え、親鸞聖人のお念仏の教えにつながる視点を得たことはとても有難かったです。
※中川個人の感想です。

お寺の掲示板

お寺の掲示板
その薬は本当に飲む必要があるのか

『大往生できる人 できない人』潔く、とらわれず、おまかせして生きる 田畑正久著 から
著書では、「なんとなく90歳まで生きたい」というのは、言うなれば「死にたくない」ということでしょう。この「死にたくない」という心の底にあるものは、「死なない”いのち”」に出遇いたいすなわち、「宗教的目覚め」を求めている叫びです。

最近、「心のカゼ」などと言われているうつ病を患う人が増えているようですが、その種類が変わってきたそうです。これまでは、真面目できちょうめんなタイプの方が「ああ、私が悪かったなあ」と言う自責の念でうつになるケースが多かったのですが、今は、「私は悪くない、周りが悪いんだ」という傾向の人がうつになる。(中略)
これは、自分が成熟していくことができず、現実を引き受ける当事者になることからいつも逃げ回って、「傍観者の発想」で生きていることに絡んで起こってきているのかもしれません。
自分が問われることも、自分が責められることもなく、そのため「大きな世界(仏の世界)」への気づきのチャンスが次第になくなってきて、私を取り囲む「外の条件」が私の幸・不幸を決めていると思い込むのです。
そういう他罰的な世界を育ててしまうのが、「傍観者の発想」ではないかと思います。 そうではなく「自分はどうなのか」という、主体的で内省的な視点が必要とされるのではないでしょうか。

※内なる自分に向き合うことは大変なことで逃げ出したくなることも経験しています。だからと言って私の現実を引き受けないことはできません。そんな葛藤の中で、自分に向き合うことができるには、「大きな世界」を気づいてこそ、落ち着くことができると感じます。

コロナ禍での不安

コロナ禍で不安をお持ちの方へ
昨年2月頃から世界中で新型コロナウィルス感染症で不安を抱いている方は、私(住職)を含めてたくさんいらっしゃると思います。
その不安は、生活全般に関わっていますので、専門的なことは多岐にわたっています。
これまで、お寺にお寄せいただく不安をまとめてみました。重複したり、見落としていることもあるかもわかりませんが、お許し下さい。

コロナ禍で法要に人が集まってもよろしいでしょうか【集まることへの不安】
お寺の本堂の大間(だいま・皆様に座っていただく場所)は、56畳あります。
コロナ前は一畳に2席のイスを用意していしたが、昨年(2020)4月から 二畳に1席、5月から四畳に1席としました。9月に仕切り板を用意してこれまでと同様の一畳に2席の形です。イスは最大36席用意しています。

コロナ禍での法要に県外の方は遠慮させていただきます。(家族だけでおこないます)【移動にともなう不安】
昨年や今年の緊急事態宣言・まん延防止特別措置の時期を含めてコロナ禍では、県内の ご親戚やご家族だけでお勤めされる場合が多いです。また、県外の方もご家族単位で車で直接お寺にこられる場合もあります。マスクの着用や指手の消毒や検温をお願いしています。また、体調が悪い場合はご無理されないようにお願いしています。同時に健康でありましても「集まる」ことに不安がある場合はご無理されないで結構です。

本堂での法要はどのような対策をされていますか【お勤めへの不安】
マスクの着用や指手の消毒や検温をお願いしています。また、体調が悪い場合はご無理されないようにお願いしています。同時に健康でありましても「集まる」ことに不安がある場合はご無理されないで結構です。
住職も、昨年3月から毎日2回検温をしています。マスクをしてお勤めをしています。
木造の本堂は換気に十分配慮しています。

お盆のお勤め遠慮いたします。【自宅での不安】
他者が自宅へ入ることに不安がある場合は、お申し出ください。お盆期間前後にお墓でお勤めをさせていただくこともできます。
法要を遠慮いたします。【集まることへの不安】
不安がある場合はお申し出ください。お寺の住職が本堂でお勤めさせていただくこともできます。
コロナ禍で、納骨にお寺に伺うのが難しいのですが、先になってもだいじょうぶですか【移動や集まることへの不安】
お寺への移動に不安がある場合はお申し出ください。納骨の時期に決まりがありせんので、心が落ち着いた頃で結構です。

全てのことですが、お寺の住職は、法要や葬儀などお勤めされる方々と直接お話させていただき不明なことがないように務めていきます。

新型コロナウィルス感染症のことだけではありませんが、私たちが何気なく発する言葉や行動が相手の方に「差別」や「偏見」を感じさせることがあります。自分の思い込みが正しい知識や情報に基づいているのか省みながら、他者への感謝や思いやりを不安な毎日であるときこそ大切にしていきたいと思います。

お墓参り

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お墓参りには、いろんな思いを持ちながらお越しいただく場合がございます。
大切な方が亡くなられてお墓に埋葬してから毎日かかさずお墓参りをされている方がいらっしゃいます。お墓で亡き人と会話をしているとお話されました。
前々住職や前住職の頃、お寺の近くのお住まいの方で、朝夕お墓参りに来られる方もいらっしゃいました。最近はお仕事に行く前にお墓参りにお越しいただく方もいらっしゃいます。
お墓の花が枯れる都度お花を変えにこられる方もありますし、お彼岸やお盆・お正月にお墓参りにお越しいただく場合もあります。大切な方の命日にお墓参りにお越しいただく方がいらっしゃいます。

随分以前の話ですが、子どもさんを亡くされた方が遠方から、毎年お彼岸やお盆にお墓参りにこられお墓で30分ほど過ごされ、庫裡にこられて挨拶をされお帰りになっていました。ご高齢になられ押し車を使用されてもお越しいただきました。お身体が元気であったこともありますが、往復のバスや電車の乗り降りが大変だと思い「バスや電車の乗り降りは大丈夫ですか」とお尋ねしましたら、「バスの運転手さんや、駅員さんが親切にしていただけれるのでありがたいです」と苦にされていないように仰られていました。
手を合わせる場所として、ご自宅にお仏壇があります。こちらも朝晩手を合わせる方もいらっしゃいます。私(住職)も仏様と対面しながら、歎くことも、思いを託すこともありますし、感謝をすることもあります。そして最後は、讃歎することしかできません。

お寺では、毎月16日に、境内にある戦没者・無縁の碑前、「倶会一処」(共同墓)・樹木の元の碑前・名号の碑前でお勤めをしています。季節によってまだ夜明け前の暗い16日や、既に日差しが強く暑い16日であったり、雨であったり、晴であったり、毎回同じ時間にお勤めをしていますが、同じことは何一つなく、移ろいを感じる時間でもあります。

今月は、コロナ禍や諸事情で移動が難しくお墓参りにこられない場合もあり、遠方のお同行様から命日のお勤めを複数依頼されています。大切な方の命日を過去のこととはせず、今の私との関係を結ぶ時間としていただければと思います。

 

お寺の掲示板

お寺の掲示板
遠慮せずに助けを求める。周りが力になってくれる

『人は人を救えないが、「癒やす」ことはできる』 谷川洋三著から

著書では続けて、「死別の悲嘆に向き合って生きていくために、周囲の人の手助け、グリーフケアを受けることも大切です。さまざまな社会資源もサポートになります。」と続きます。

悲嘆を抱えている人の周囲の人からのグリーフケアは、日常生活の手助けです。遠方の場合は、電話や絵はがきでの交流で負担がないように伝えることが必要です。さまざまな社会資源の活用もあります。充実しているとは言えませんがこれから公的な制度の拡充を期待します。「グリーフケア」という言葉は聞き慣れないかもわかりませんが、当たり前のように存在しています。

※当たり前のように存在する「グリーフケア」や社会資源に気づくことができない場合もあります。どのようなサポートができるかはさまざまですが、誰もが素直に「助けて」と発することができる社会が実現できればいいですね。そしてそれに向かってできることをしていくことが大切です。