7月の聞法

7月の聞法

7月に入るとお盆月になり時間がとれませんが、オンラインでの勉強会やセミナーは、時間さえ合えば参加できる点がうれしいです。

オンライン勉強会 「高齢者ケア」の事例シュア
お寺の「高齢者ケア」はそれこそ随分以前からそれぞれのお寺が工夫してお寺の行事や地域の行事として存在していたと思います。私のお寺でも名前は「婦人会」とある任意団体に集まる方々は、各家庭のおばあさんに当たる世代の方です。今は、親子の別世帯化や高齢化が進むと同時に世代交代が難しくなり、これまで活動されていた会員も高齢の為に参加もできないままの名簿会員が増えることが起きています。妙華寺でももう一度「高齢者ケア」の枠組みを考えて行きたいと思っていました。
新しい取り組みとして、「高齢者ケア」に力を入れている行政と連携して、お寺で「高齢者ケア」をされている事例とお同行様のご家庭に電話で関係性を深める取り組み事例を紹介していただきました。私(住職)の中では、お同行様のご家庭と関係性を深める取り組みは、直ぐ「高齢者ケア」と結びつきませんでしたが、よく考えて見ると住職(お寺)とお同行様の関係が近いこと自体が高齢者だけでなくお同行や地域の方の「ケア」になっていることがわかってきました。用事がある時だけ電話で連絡をするのではなく、なにげないも話ができる関係性はとても大切なことでありますがそれを築くまでの道のりは長いものと思います。住職個人としては長い道のりではありますが、お寺として考えるならこれまでの住職(お寺)が培ってきた関係性の上に築かれていくものでありますので、「ゼロ」からの出発ではなくこれまでの関係性をより深めていく形であると思いました。
※中川個人の感想です。

ENDEX オンラインセミナー
【7月6日ENDEX】「withコロナ時代からアフターコロナ時代の寺院の未来とは?三密を避け、人々寄り添えない時代の寺院経営の今後を考える」をテーマに(株)寺院デザインの代表の薄井 秀夫氏と大正大学地域構想研究所の研究員小川 有閑師が、新型コロナウィルス感染症で緊急事態宣言が発出されている中全国の寺院にそれぞれ独自のアンケート調査【(株)寺院デザインのアンケート回答寺院は87ケ寺、大正大学地域構想研究所のアンケート回答者は、517人(ケ寺)】の回答から今、寺院を取り巻く課題や未来を語られました。これからの寺院の取り組みにも参考になる貴重な時間でした。
※今回共有されましたアンケート調査結果(報告)は、(株)寺院デザインと大正大学地域構想研究所のHP上に掲載されています。
これまでオンラインの講演や研修などに参加していましたが、今回のENDEX主催のオンラインでは、個人情報がとてもしっかり守られている点が良かったです。
※中川個人の感想です。

新しい試み

2020-07-03
北側の樹木の伐採
お寺の北(裏)側には、大きな樹木が鬱蒼と繁っています。最近は、台風など以前より強い暴風雨で樹木が倒れるケースをよく耳にします。お寺の西側には住宅がありそちらに倒壊するおそれがある樹木は昨年(令和元年)に伐採をしました。今回はお寺の北側方向に傾いている樹木を伐採しました。現在お寺の正面の山門のある南側の通りに駐車場がありますが、北側の通りから進入できる臨時駐車場(兼非常時の避難スペース)を考えています。お寺の南側の通りは、江戸時代、久居(町)ができた時からの道幅ですので、現在の大型消防車は進入できません。今後、お寺の本堂などの火災が起きた場合は北側の広い道幅の通りから大型消防車が進入でき、消火活動がスムーズにいくことも考えています。
また、非常時の避難スペースとして活用も可能と考えています。

2020-07-21
5月26日から始まりました。お墓の水屋の改築も北側の水屋が6月22日に完成いたしその後、南側の水屋の改築をしていました。7月21日に、排水用枡を2つ作り完成しました。長い間ご不便をおかけして申し訳ございませんでした。

【水屋のバケツについて】
 いつも、皆様にはお墓参り用のバケツをご寄付いただきありがとうございます。
 
 今回(令和2年)お墓の南北の水屋を改築することになり、
これまでに比べてバケツを置くスペースが少なくなり、いままであったバケツを全て置くことは難しくなりました。
 
 本堂東側の縁下に新しく設置したバケツスペースに置くことができなかったバケツを仮置きしてあります。
 恐縮ではありますが、お持ちいただきましたバケツを引き取っていただくことも可能です。また、不要ということでありましたら、古くなったバケツなど処分させていただきます。
 今後は、お寺の備品としてバケツを補充する予定です。

8月の日曜学校は2日午前7時30分からです。

今年はまだ梅雨があけていません。例年の8月の花火大会(サマーフェスティバル)も中止でさみしい気持ちもありますが、心と身体を整える時間としてお越し下さい。
8月の日曜学校は、8月2日の朝7時30分から8時頃までです。
ご家庭での平素の夕時のお勤め(歎仏偈・文類偈・5首和讃)を一緒にお勤めいたします。輪(りん)の鳴らし方や、念珠の持ち方もご一緒にしますので自然と覚えます。
また、ご参加いただきますと念珠の一珠をお渡しして、24珠で単念珠が、108珠で二連念珠ができるようにご用意しています。(親珠には「妙華寺」の寺院名が刻印されています)


※新型コロナウィルスの感染拡大防止の件について、様々な意見があることは重々承知しておりますが、最終的にはお寺の住職の判断で、開催を考えています。

風邪の症状や熱のある方はご遠慮願います。
本堂入口に手指の消毒を行っていただき、うがいや手洗い場所も用意しています。
手が触れる出入り口のアルコール消毒もこまめにしています。
本堂内の換気・間(ま)の確保などして対策を講じます。
とはいえ、決して不安や不満を抱えながら参加する催しでもありません。
どうかご無理ない範囲で判断をしていただきますよう、よろしくお願いいたします。

初盆総回向のお勤めしました。

初盆総回向 7月の初盆のお勤めが終わりました。妙華寺では初盆の最後のお勤めを初盆を迎えられましたご家族の皆様と一緒にお勤めしています。
まだ梅雨があけていないですが蒸し暑い日が続いています。
今回は、新型コロナウィルス感染症の感染防止の為に、多くの方が「集う」ことのリスクを考えて同じ内容で、17時からと19時からの2部制にしました。

お寺の初盆の行事は、7日に「火入れ」と言ってご自宅の初盆飾りにお勤めをして、お盆中に「送り」と言ってお寺の余間にご法名を安置して23日の「総回向」までお勤めをしています。一つの行事としては長い日数お勤めしています。中陰の49日のお勤めとも似ているように思います。大切な方を亡くされた悲しみに時間をかけて向き合うことが難しい時代では貴重な時間と思っています。
※上記以外にも、ご事情でお寺で火入れをされる場合もあります。

23日はご本尊の正面に「いのちの積み木」を飾りました。
「いのちの積み木」は、先祖を可視化する積み木のおもちゃです。私の中でイメージをして考えさせられることもあります。そして、「感謝の心」を育むことをお伝えできれば良いのですが限られた時間では難しいです。

また、いつも初盆の方の法名を余間に安置しています。その余間には、「南無不可思議光如来」の九字名号と「帰命無量盡十方無碍光如来」の十字名号が掛けられてあります。
共に「南無阿弥陀仏」の名号の別号でありますので、「倶会一処」のお浄土に、一緒にいらつしゃるお姿と見ることもできこちらも、可視化の一方法であるようにも感じました。

最後に、「高田派の平素のお給仕」のビデオを見て頂いてご自宅のお仏壇の作法を改めてご確認していただいています。

また、ご自宅のお仏壇でのお勤めは、毎月(正月を除く)第1日曜日午前7時30分からの日曜学校で、平素のお勤めを参加者の皆様と一緒にしています。知らないうちに作法についても学べますし疑問などにもお答えしています。ご都合がつきましたらご参加ください。

7月のおてらおやつクラブ

7月のおてらおやつクラブ
今月も、先月同様3つの支援団体様へ20日に2団体、22日に1団体へ「お供え」を「おすそ分け」させていただきました。
7月に入り全国で梅雨豪雨で被災されました地域の皆様にお見舞い申し上げます。また、お亡くなりになりました方々にお悔やみ・追弔させていただきます。
まだ梅雨は明けていませんが、暑い日が続いています。例年なら夏休みが始まっている子どもさんも今年はいつもより少ない夏休みになるのかな。
おてらおやつクラブの活動が一助にでもなれば有難いです。

また、年2度回収の古本勧進での古本も募集しています。
今回は8月末までに集まった古本を寄付させていただきます。
不要になりました古本がありましたらいつでもお寺にお持ち込みください。
対象の本は、裏表紙にバーコードのあります文庫本・新書本・単行本です。
申し訳ございませんが、週刊誌・雑誌・百科事典・全集は対象外です。
本以外、書き損じのハガキ・不要なCDも受け付けています。

お寺の掲示板

お寺の掲示板
自分の「愚かさ」に気づく人、気づかない人

『大往生できる人 できない人』潔く、とらわれず、おまかせして生きる 田畑正久著 から

著書では、私たちの「理性の目」は、煩悩によって汚れています(我々は、そのことを認めたくありませんが) この汚染された理性や分別によって「真理」が見えなくなっていることを、仏教では「無明」と言うのです。無明とは、明るさがないことです。私たちは明るいと思っていても、煩悩に汚れているから明るくない。けれどそのことに気づかないわけです。と続いています。
(中略)理知分別を超えた仏の智慧に出遇うと、自然と「仏におまかせしております」と1日1日を精一杯生きるように転じます。
それはすでに仏の世界に通じて生きているわけです。
そういう世界に出遇える時に、私たちは、人間に生まれたことの意味、そして生きることの物語に気づかされます。
仏の智慧の発想では「私が生きている」ではなく「生かされている」ことに目覚めるのです。生かされていることが感得できれば、生かされていることで果たす私の役割、使命への気づきになります。そして、この世での役割が終わる時、仏へおまかせする世界が開かれるのです。

※高校・大学の頃でしょうか「生かされている」ことが分かっていませんでした。一人で大きくなった気持ちでいました。自分が生まれた時のことを覚えているわけでありませので、子どもの姿を見ながら「生かされている」ことを教わったことと思います。

草履で歩く

草履で歩く(お盆のお勤め)
今回もお盆のお勤めでのことです。和装の履物の草履や下駄は、足の親指と人差し指の付け根で鼻緒を挟むようにようにして歩行します。私(住職)は、お寺のお手伝いを始めた大学の頃から40年以上草履を使っています。
草履を履き慣れていると思っていましたが、今年の7月のお盆は13日と14日が雨で、共に午前中傘をさして歩いてお同行様の自宅に伺いました。(午後からは車を使いました)歩いた距離は2日合わせて5キロほどで一度にではなく、一軒一軒お勤めをしてでありましたが、14日の夜は足の親指と人差し指の付け根がとても痛く感じました。考えて見ると草履で何キロも歩くことはこれまでそれほど経験していませんでした。
遠くに行くときは、電車や車を使い到着した所から少し歩いたり、自転車で玄関前まで乗っていくなど草履で歩く距離はしれたものでした。
そういえば、去年3月に参加した「Life Walk」で三条のお寺から東山のお寺まで行進したのが一番長い距離を一度に歩いた時でやはり痛みを覚えたことを思い出しました。

7月盆

妙華寺では地区を分けて7月と8月にお盆勤めをしています。7月のお盆は、毎年梅雨の最後の頃で雨を気にしながらのお盆です。今年は13日・14日が雨でした。12日・15日は曇りの天気で例年より余り暑くもなく伺いやすいお盆でした。
7月のお盆勤めをお手伝いしていただいています3名の僧侶がいてくださることで例年お盆お勤めができること感謝しています。
今回、新型コロナウィルス感染症の感染防止を考えますとお盆勤めの中止も考えられました。しかし、お寺では、3月から6月までの葬儀や年忌法要を勤められた方は十分注意をされ執り行っていました。勿論お寺でも感染防止にできる限りの対策を取っているつもりです。お同行の皆様方のご協力で密閉・密集・密接に気を配りながらお勤めできましたこと感謝しています。
地区を区切って日にちを指定してのお盆のお勤めですのでその日の予定でご都合がつかない場合は、前もってお知らせいただきますと、お墓でお盆勤めをさせていただいています。お盆の期間中は、ご遠方のお同行様へも出向くことが難しい為、ご連絡をいただきますと前後の日になりますが、本堂やお墓でお勤めをさせていただいています。
ご都合のつかなかった方の墓前で12日の午後、15日の夕方、16日の朝お勤めしました。
今年も、お仏壇の前でお勤めをさせていただき、今年の7月の豪雨被害のことや新型コロナウィルス感染症のこと・ご家族の心配事が話題になりました。昨年はお元気なお姿でお会いできた方も病院やデイサービスにお出かけされていたりでお会い出来なかった方もいらっしゃいました。新しい命が誕生し、かわいい泣き声をお聞かせいただいたりして、改めて、1年を迎えることができた喜びをかみしめながらのお勤めになりました。
毎年でありますが、お仏壇のご本尊もそれぞれで、何代にも渡りその家で大切にされてきたことに頭が下がります。
※今年も梅雨の豪雨で大きな災害に見舞われました地域の皆様にお見舞い申し上げます。 この災害でお亡くなりになられました方々にお悔やみ・追悼いたします。

ホンモノにあう

ホンモノの迫力
私(住職)は、年に2・3度、興味がある展覧会に行くことを楽しみにしています。
ガラス越しではありますが、ホンモノの迫力を感じることは、専門家のような見る目もありませんが、心に迫るものを感じます。国宝や重要文化財に指定されている「ホンモノ」は大変貴重なもので大切に扱われる為、精密な複写品が作られます。見た目では「ホンモノ」と変わりないものですが、「ホンモノ」にしか醸し出すことができない味わいが私たちを惹き付けるのだと感じています。
今年は、COVID-19(新型コロナウィルス感染症)の感染拡大防止の為、多くのミュージアム(博物館や美術館)での展覧会が中止や延期になっていました。インターネットを通じて公開したり、7月に入り、徐々にではありますが、新しい生活様式にかなった展覧会の開催も始まりました。
私(住職)が興味がある分野の展覧会は、国立博物館などで開催されます規模の大きな特別展覧会などは、数十年に一度ですが、毎年、粒選りの企画展を開催されているミュージアム(博物館や美術館)もたくさんあり、興味深く楽しみにしています。
真宗の「み教え」を喜ぶ私たちは、私のお寺の所属する高田派本山の専修寺が所蔵しています国宝や重要文化財に指定されている親鸞聖人のご真筆のなどの法宝物を拝見できることが大きな喜びの1つです。
毎年2回(お七夜と夏季仏教文化講座)の展示期間には、その時々の企画展も楽しみにしていました。昨年から、これまでの宝物館(展示室)・所蔵庫を新しくすることの計画が進んでおり、立て替え中ですので法宝物を拝見するには3年ほど待たなくてはいけません。
今は、「ホンモノ」を拝見することはかないませんが、ミュージアム(博物館や美術館)から出版される「図録」は、解説も詳しく、私の好奇心を満たしてくれます。

「不寛容」・「同調圧力」から「偏見と差別」

「不寛容」・「同調圧力」から「偏見と差別」
今、全世界の人々がCOVID-19(新型コロナウィルス感染症)の不安におののいています。
新しい生活様式の1つにマスクの着用があります。COVID-19(新型コロナウィルス感染症)が流行しだした頃から「マスク」の有効性も強調されていますので、これからも生活の中でも無くてはならない物ですが、夏場に向かう今、熱中症のことを考えると四六時中着用することが必要であるのか私の中では疑問符がついています。

私(住職)が家(お寺)に居るときは、これまで通りマスクを外して生活をしています。玄関での対応もおよそ2mは離れていますし、本堂のお勤めも、内陣(住職)と大間(参詣者)の間は2m以上離れています。お墓参りは距離が取れないのですが同じ列で同じ方向を向いています。境内地の掃除も1人ですし、お墓参りの方に会っても2m以上空いています。そのような生活をしながら、人混みがある場所、日常品を買いにスーパーに行ったり、緊急事態宣言が解除後、電車にのったり、デパートに行く場合や自宅でのお勤めで車で送り迎えしていただく時も、仏間に入る時もマスクはしています。人と人の距離が近いと気になります。
日常生活のある場面ではマスクを着用する私(住職)ですが、通夜・葬儀でセレモニーホールに1人で自家用車で行く場合は、マスクをしていません。お勤めの始まる前の六畳か八畳の控え室にぽつんと1人います。セレモニーホールで私がお勤めで着席する場所とご遺族や会葬者が着席する場所は2m以上離れていますし、同じ方向を向いています。何よりマスクをしてお勤めすることは私にはしんどくてできません。セレモニーホールの従業員さんもご遺族も会葬者も全てマスクをしている中で私(住職) 1人がマスクをしていない異様な光景です。
自分と他者が違うことに「寛容」か「不寛容」あるいは「同調圧力」を感じるかどうか人それぞれです。自分の中で勝手によかろうと思っているので、私はそれほど思っていませんが、マスクをしていない私のことを協調性のない輩とか非常識な僧侶と思っている人もいるでしょう。
そして、「不寛容」の気持ちが強い場合や「同調圧力」により、多くの人と違う状態を好ましく思わない場合に「偏見・差別」が生まれることもあります。
勿論これからも、マスクの着用をしながら、密閉・密集・密接は避けなければいけない時期が続くのだと思います。その中でマスクを着用していないことを取り上げて、「非難」や「偏見」「差別」することは避けたいと感じています。私と他者の違いを認める多様性を受け入れる心でありたいものです。