山号の額装

山号 お寺には、山号(さんごう)があります。妙華寺の山号は、「寂陽山」(じゃくようざん)と本山からいただいています。この度、ご法主殿のご染筆の山号が額装として出来上がってきました。山号は、本堂入り口内部の上部に掲げてありますので普段目にしていただく機会も少ないと思い、しばらくの間本堂向かって左の余間に敬置させていただきます。本堂にお詣りの時にゆっくり見て下さい。
これまで本堂に掲げてありました山号は、東久世通禧(ひがしくぜ みちとみ)(1833-1912)が書かれたものでした。何時かは特定できませんが、「当山に御来遊中に筆」と歌と画賛の二本の掛け軸もありその時に「山号」も書かれたのだと思います。
※当分の間これまでの「山号」は本堂入り口内部の上部に掲げてあります。

※山号 寺名に冠せられる山の称号。中国では寺院が山間部に建立されたので、その所在を示すため用いられた。日本では平安時代後期から平地に建てられた寺院にも山号を付けるようになった。

12月の日曜学校は2日です。

12月の日曜学校は第1日曜日(2日)です。朝7時30分から8時頃までです。
もう今年も後1ヶ月余りです。振り返るとあっという間の1年でした。私の人生もあっという間の時間であることが頷けます。

ご家庭での平素の夕時のお勤め(歎仏偈・文類偈・5首和讃)を一緒にお勤めいたします。輪(りん)の鳴らし方や、念珠の持ち方もご一緒にしますので自然と覚えます。
また、ご参加いただきますと念珠の一珠をお渡しして、24珠で単念珠が、108珠で二連念珠ができるようにご用意しています。(親珠には「妙華寺」の寺院名が刻印されています)

この日は、妙華寺の報恩講です。午前11時からお非時を妙華寺会館で召し上がっていただけます。また、午後1時30分からはお勤めが始まります。式文を拝読して親鸞聖人のご遺徳を偲びます。ご法話も聞法するうちに私のこれまでからこれからを、阿弥陀さんが願われていたことをお聞かせいただく大切な時間と感じています。

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11月のおてらおやつクラブ

11月のおてらおやつクラブは、15日に支援団体様、16日に一人親家族様と今月から新しい支援団体様にお送りさせていただくことができました。
また、地域の支援団体様には、昨年に引き続き、12月2日の妙華寺の報恩講にお非時(ひじ)と兼ねた「こども食堂」にご奉仕をしていただくことになりました。
 新しいご縁を感謝しています。

遅ればせながら「おてらおやつクラブ」の活動が、10月31日に「2018年度グッドデザイン大賞」を受賞されました。「グッドデザイン賞」って聞いたことある言葉ですが、形有るもの贈られるものと思っていましたが、「仕組み」(システム)も対象なのですね。

引き続いて、11月9日には、環境大臣賞優秀賞(グッドライフアワード)も受賞されました。これまでも仏教関係の中で、「おてらおやつクラブ」の仕組みを、評価されてきましたが、より広く多くの方々にも評価されることになった1年でもあると思います。
「おてらおやつクラブ」の活動に賛同して妙華寺でも毎月一人親家族様や支援団体様へ、「お供え」の「おすそ分け」を続けてこられたことは、お同行様のご理解・ご協力があってのことです。

【おてらおやつクラブのHPより】
2018-10-31
「2018年度グッドデザイン大賞」を受賞
特定非営利活動法人おてらおやつクラブ(事務局:奈良県磯城郡田原本町、代表理事:松島靖朗)は、このたび2018年度グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)を受賞しました。
受賞対象名 貧困問題解決に向けてのお寺の活動 [おてらおやつクラブ]
http://www.g-mark.org/award/describe/48291
「おてらおやつクラブ」は全国のお寺の「おそなえ」を「おさがり」として、さまざまな事情により生活に困窮する世帯へ「おすそわけ」する活動です。活動に賛同する寺院は全国975カ寺、連携する支援団体は392団体、毎月9,000人の子どもたちがおやつを受け取っています。(2018年10月現在)
この度の受賞が、活動の背景にある「貧困問題」に興味関心を持ち、当事者としてこの問題に関わる人々とのご縁がひろがる機会となることを願っております。
グッドデザイン賞審査委員による評価コメント
従来、寺院が地域社会で行ってきた営みを現代的な仕組みとしてデザインし直し、寺院の「ある」と社会の「ない」を無理なくつなげる優れた取り組み。地域内で寺院と支援団体を結んでいるため、身近な地域に支えられているという安心感にもつながるだろう。それができるのは、寺院が各地域にくまなく分布するある種のインフラだからだ。全国800以上の寺院が参加する広がりも評価ポイントのひとつであった。活動の意義とともに、既存の組織・人・もの・習慣をつなぎ直すだけで機能する仕組みの美しさが高く評価された。
グッドデザイン賞とは
1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。
http://www.g-mark.org/
グッドデザイン大賞とは
グッドデザイン大賞は、その年に受賞したすべてのグッドデザイン賞受賞対象の中で、最も優れたデザインと認められるものに贈られる内閣総理大臣賞です。この賞は、その年のグッドデザイン賞審査委員、グッドデザイン賞受賞者および、東京ミッドタウンで開催される「2018年度グッドデザイン賞受賞展」の来場者の投票により選ばれ、その年のデザインおよび社会の傾向を象徴する役割を担っています。
ファイナリスト(グッドデザイン大賞の候補)
「グッドデザイン大賞」「グッドデザイン金賞」「グッドフォーカス賞」(2018年度新設)は、「グッドデザイン・ベスト100」の中から、審査を実施して決定されます。審査は10月10日(水)に、受賞デザイナーによるプレゼンテーション(公開)と審査委員による協議(非公開)が実施されました

2018-11-09
環境大臣賞優秀賞(グッドライフアワード)

特定非営利活動法人おてらおやつクラブ(事務局:奈良県磯城郡田原本町、代表理事:松島靖朗)は、環境省が主催する環境省グッドライフアワードにおいて、2018年度環境大臣賞優秀賞を受賞しました。
「第6回グッドライフアワード」環境大臣賞最優秀賞等が決定!!(環境省報道発表)
http://www.env.go.jp/press/106137.html
環境省グッドライフアワードは、持続可能な社会の実現のため、一人一人が現在のライフスタイルを見つめ直すきっかけを作り、ライフスタイルイノベーションの創出やパートナーシップの強化を目指し、”環境と社会によい暮らし”やこれを支える地道な取組(ボランティア活動、サービス・技術など)を募集・応援する事業です。
「おてらおやつクラブ」は全国のお寺の「おそなえ」を「おさがり」として、さまざまな事情により生活に困窮する世帯へ「おすそわけ」する活動です。活動に賛同する寺院は全国980カ寺、連携する支援団体は393団体、毎月9,000人の子どもたちがおやつを受け取っています。(2018年11月現在)
先日の2018年度グッドデザイン大賞同様、この度の受賞が、活動の背景にある「貧困問題」に興味関心を持ち、当事者としてこの問題に関わる人々とのご縁がひろがる機会となることを願っております。
11月17日(土)(13時~18時30分)に「第6回グッドライフアワード」カンファレンス&表彰式が青山TEPIAホールで開催されます。詳細は以下からご確認ください。
https://conference.goodlifeaward.jp/2018-winter

また、年2度回収の古本勧進での古本も募集しています。
今回は来年1月末までに集まった古本を寄付させていただきます。
不要になりました古本がありましたらいつでもお寺にお持ち込みください。
対象の本は、裏表紙にバーコードのあります文庫本・新書本・単行本です。
申し訳ございませんが、週刊誌・雑誌・百科事典・全集は対象外です。
本以外、書き損じのハガキ・不要なCDも受け付けています。

 

ほとけ様が見ています

「ほとけ様が見ています」
お寺では、毎日多くの落ち葉や、私(住職)が勝手に雑草と名づけて抜き取った草をゴミ袋に入れています。ご遠方から公共交通機関を利用してお墓参りにこられたお同行様でお供えのお花の処分に困られた方が庫裡に処分を依頼にこられたり、境内の美化を依頼しているシルバー人材センターの方々や、自主的に境内をお掃除をされている方々がゴミ袋に入れていただいています。またお寺で生活している私(住職)家族の生活ゴミも出ます。
行政からのルールによって、分別処理をしてゴミを出す日や場所が決まっています。
この夏頃から、お寺のゴミ袋をゴミとして出す日まで一時置いています所に分別していない生活ゴミ袋を置いていかれる方がいらっしゃいます。行政のルールでは分別していないゴミ袋は処理されないためそこに放置されることになりとても見苦しくなります。

先人は道徳的な観念から「ほとけ様が見ています」・「お天道様が見ています」・「閻魔様が見ています」と言い表して、誰も見ていないと思っていても私達を俯瞰して見ている存在があることで私の勝手な思いや行動を諭していたのだと思います。
この場合は、今では、「分別してゴミはお出し下さい」とか「ゴミ出しのルールは守りましょう」と言うことになるのでしょう。また、ご自宅の生活ゴミは、ご自宅の指定された日と場所で分別してお出しいただければと思います。

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報恩講のご案内

【報恩講(ほうおんこう)のご案内】
報恩講は、宗祖親鸞聖人のご命日をご縁として厳修されます。
高田本山では1月9日から16日までの7昼夜にわたっての法会で「お七夜さん」の名で親しまれています。
妙華寺では、12月2日の第一日曜日にお勤めします
文字通り報恩講は、聖人にお礼を申し上げる法会です。それは煩悩具足(ぼんのうぐそく)の凡夫(ぼんぶ)である私は、地獄・餓鬼・畜生の三悪道(さんなくどう)に墜ちて当然でありますが、他力念仏の大道をお教えいただくことにより、お浄土に往生させていただく身になるからです。
聖人は、「この強縁(ごうえん)は多生(たしょう)にも値(あ)い難(がた)いこと」として、和讃に
如来大悲の恩徳は  身を粉にしても報ずべし
師主・知識の音読は  骨をくだきても謝すべし
と述べられました。
阿弥陀如来が「わが名を称えるものは、必ずお浄土に往生させます」という超世(ちょうせ)の願い(大悲)を成就され、お釈迦さま(師主)がこの世に出られて説法され、その道理を三国(さんごく=インド・中国・日本)の七高僧(知識)が正しく伝承されて、「南無阿弥陀仏」が私に届けられたのであります。聖人は、この経緯を自らの喜びとして、詳しくお示しされたのが真宗の教えであります。聖人は、このご縁はなにものにも代えることができない尊いことで「身を粉にしても、骨をくだいても報謝すべし」と最大級のお言葉で申されました。
報恩講の荘厳の特徴は、西余間に親鸞聖人絵伝(四幅)を掛け親鸞聖人の御生涯をわかりやすく拝見できます。(以前は絵説きもあったようです)
妙華寺の報恩講のお勤めは、高田本山の「初夜」のお勤めをしています。
住職が登壇して毎年「式文」を順読しています。
また、妙華寺では、津市母子父子寡婦福祉会久居支部の皆様で、お非時(ひじ=精進料理)をご奉仕していただいています。これまでのお豆腐屋さんが廃業になり献立が変更になりますが、炊きたてのご飯と一緒にいただくことを毎年多くの方が楽しみにしていただいています。

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今年のご法話は、正太(しょうたい)寺ご住職の大河戸悟道(おおこうどごどう)師でこざいます。ご聴聞いたしましょう!

 今年はご法話修了後、西余間の絵伝を拝見してお帰りいただく予定です。

ご法話をお聴聞していただきますと「法会参加票」に押印させていただきます。ご聴聞をお喜びするご縁となりますように、10回ご参加いただきますと記念の品をお渡ししています。

和讃

和讃をご紹介いたします。和讃について多くの参考書がありますが、『正像末法和讃講話』川瀬和敬著より紹介します。

正像末法和讃 第50首

南無阿弥陀仏の廻向の 恩徳広大不思議にて
往相廻向の利益には 還相廻向に廻入せり

「南無阿弥陀仏を如来から私に廻向された」と、これがこの和讃の中心点になる。浄土真宗の中心というものは、「南無阿弥陀仏の廻向」である。阿弥陀如来が南無阿弥陀仏という声になって、今私にはたらいているということです。「その恩徳というものは広大であって、私の計らいの及ぶところでない」と。南無阿弥陀仏に廻向されたということを、ここまで自分の中心問題として感じておられるところであります。感恩、如来のご恩を感じる、感によって恩がある。だから宗教心というものの中心は感ではないかと思います。如来の廻向を恩として感じる。仏法には業感という言葉があります。業感縁起。感じることによって業というものがでてくる。業として感じる、業感です。そういうこととこの感恩ということを思い合わせまして、「恩徳広大不可思議にまします」と。その恩を感じた内容を第3行目と第4行目にあらわされまして、「往相回向の利益を恵まれたそのうえに、そこに止まらず、還相廻向までいただくことになりました」と。廻入するであろうではなくして、「廻入せり」往相の廻向が自ら還相廻向に転入していく。廻入・転入・帰入、ひとりでに転回していく。そうしますと、廻入とか転入とかいう言葉で結ばれますのは、往と還・往きと還り、こういうように、私どもの受けとめ方は二つのかたちになるわけでありますが、もう一つ、私が往くためには、私のところまで来ていただいた力がある
もっと具体的に申しますと浄土真宗では聖人のことを「還相の菩薩」と仰ぎます。還相の菩薩というのは、浄土からこちらへ還ってこられた方。もう既に浄土を見て、われわれのところへその浄土を知らせるために出てこられたという仰ぎ方をしておるわけです。その人に触れるときに浄土を感じるのです。曽我量深師は、大還相という言葉を用いられる。私が浄土へ往けるのは、向こうからこちらへ道を開いて下ださった、向こうから私に浄土を告げにきて下さったからという。曽我量深師が大還相とおっしゃったのを少しして哲学者の田辺元博士が絶対還相、何ものにも先立って、まず還相があるといわれた。非常にたくさんの言葉を費やして、浄土真宗の教えというものの中心は、還相というところにあるとお説きになっておられるのであります。
浄土真宗といえば、阿弥陀如来という名前がでてくる。如ー来です。如というものはそのまま、もののあるべきそのまま。如というのは、真如とか如々とか一如とか、これは言いきれないものなのです。その真如・一如・真理が私どもの現実まで届いたものが真実、こういうことになるのでしょうか。真ということをこの私の身の上に証(あか)しして下さる、真が実となる。そうしますと、如という、本当のものが私の現実の上にかたちをあらわしてくる。如が来、如が来る、それが大還相なのです。だから真如が私の身の上に顕現する。その如来が来て下さった力によって、私が如来の方へ歩んでいくことができる。私が浄土へ向かって往く力も、還る力も同時に与えられる。往く力も還る力も与えるもの、これが如来である。これを往還二廻向とよぶわけであります。往相の背面に還相を感じます。
「往相廻向の利益には 還相に廻入せり」、聖人の和讃というものは、類歌とは全く別格のおもむきをもっておりまして、はかなさとか、あわれとか、ほのかというような、幻想の世界へ人を引き入れていく詠歌調というものを切って捨てた、豊かな浄土思想の髙い格調がたたえられています。如来が南無阿弥陀仏となり、その南無阿弥陀仏によって浄土へ生まれる、また浄土から還り来たって還相の眼をもって娑婆を見る、ということもみな、そこに成り立っていくのだという、そういう大いなるものに頭を下げて、自己の無力をというものを懺悔しておいでになる。いやむしろ懺悔できないことが懺悔と
なっている。そういう激しく厳しいもの、一点もゆるがせにすることはできないものがあるのです。こういう格調の高さというものが、繰り返し拝読しておりますと、私の身にしみ通ります。

以上【正像末法和讃講話 川瀬和敬著より】

「お寺の講演会」ご講師 浦上哲也師から

今回、来年2019年5月18日の親友婦人会総会後の「お寺の講演会」のご講師をお願いしています横浜市の「なごみ庵」のご住職 浦上哲也(うらかみてつや)師に「お寺の講演会」の半年前の11月から月一度のペースでご寄稿をお願いし快く受けて頂きました。その一回目を掲載します。
浦上さんは、僧侶ですがお寺の本堂から飛び出して、多彩な活動をされています。
平成27年の親友婦人会総会の日には、希望者に「死の体験旅行」と言うワークショップを受講していただきました。私(住職)も受講して、死に向かっていく自分の感情や取捨選択を受講した者同士が共有しながら、今生きていることの不思議を感じたことでした。
「死の体験旅行」と言うワークショップを全国で開催されたり、「自死・自殺に向き合う僧侶の会」の共同代表や、「仏教死生観研究会」を立ち上げられたり、お坊さんが回答する「hasunoha」の回答僧のお一人であり、「まちのお寺の学校」の講師であったり、最近は「方丈社」マガジンに連載が始まりました。また妙華寺も賛同する「おてらおやつクラブ」に参加する寺院の住職でもあります。そのような多くの顔を持つ浦上さんの今感じることを月一度、妙華寺のHPにも掲載して5月18日の講演を楽しみに待ちたいと思っています。

浦上さんの掲載文で、何か感想などございましたら、お寺にお知らせください。

※来年2019年5月18日の「お寺の講演会」のチラシは、寺報・報恩講の案内と一緒に配布する予定です。

 

 

はじめまして、来年2019年5月18日の「お寺の講演会」でお話をさせて頂く、倶生山なごみ庵の住職、浦上哲也と申します。

横浜で小さな庵を結び、法話会など様々な活動をしておりますが、当庵も少し関わっている活動で大きく嬉しいニュースがありました。

お寺へのお供えものを、お子さんのいる生活困窮家庭におすそ分けし支える「おてらおやつクラブ」という活動がありますが、なんとグッドデザイン賞、しかも最優秀である「大賞」を受賞しました!

 

グッドデザイン賞といえば、優れたデザインの製品に送られる歴史ある賞、という認識でしたが、ここに「おてらおやつクラブ」が応募をしたと聞いた時には、頭の中に?マークが浮かびました。よくよく聞くと形のある製品だけでなく、優れたデザインの「仕組み・活動」も選考対象なのだそうです。

今年度の応募総数は4789件。その中から1353件がグッドデザイン賞を受賞し、さらにそこからベスト100が選ばれますが、「おてらおやつクラブ」はそこに残っていました。

特別賞や大賞が東京ミッドタウンで発表されることになり、私もそこ足を運びました。様々な特別賞が発表される中、なんと大賞候補のベスト6に残っています! 他の候補はソニーの犬型ロボットAIBOや富士フイルムのポータブルレントゲンなど、一流企業の渾身の製品が並びます。

そして……「大賞は、『おてらおやつクラブ』!」

会場に集まった報道陣は「まさかお坊さんが!?」とどよめき、そこに居合わせた私たち僧侶も完全に浮き足立ちました(笑)。大賞をお坊さんが取るのはもちろん初、製品でない仕組み・活動が取るのも初、企業ではなくNPOが取るのも初という、異例の初物づくしだったそうです。

すでに全国で1000ヶ寺ほどのお寺が参画していますが、それぞれのお寺が無理なく少しずつ実施できる活動が積み重なり、大きな花が開きました。
当庵もこれまで通り、毎月近くの社会福祉協議会にお菓子を持って参ります。

ひとくち法話

―お釈迦様のご生涯―
12お浄土への導き『阿弥陀経』(おじょうどへのみちびき『あみだきょう』)
お釈迦(しゃか)さまのご一生はガンジス河流域を巡って各地で教えを説かれました。インドには3ヶ月も雨季がありますから、そんなときには祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)などで説法をされ『阿弥陀経』もそこで説かれました。
『阿弥陀経』は私たちには大変親しいお経です。これはお釈迦さまが74歳のときに、舎利弗はじめ1250人の弟子や、生きる苦しみ、悩み、死んでいく不安にさいなまれている人々に、たとえ死んでいっても、お先真っ暗ではないよ、こんなすばらしい世界があるんだよと、大きく三つのことを説かれました。
第一は、お浄土には池に車輪のような蓮の花が一杯命を輝かせ、すばらしい音楽がどこからともなく聞こえ、こよない鳥の鳴き声が聞こえてくる。それはみな如来(にょらい)が今も説法していてくださることなんだよ。第二は、そのお浄土に生まれるには、ただ仏さまが「南無阿弥陀仏(なもあみだぶつ)」と言葉になって呼びかけてくださる、それに応えて私が「南無阿弥陀仏」と申す時、その声は私からでたのではなく、仏さまの声の山彦と考えてお念仏しなさい。そうしたら、お浄土に生まれることができる。第三は、以上のことは私の独断ではなく、東、南、西、北、下、上方のあらゆる世界の諸仏がたも、私の説いたことをほめたたえてくださっています。
これらを聞いていた人々は、心に一杯の歓びをいただき、お釈迦さまにお礼をして去っていきました。
※「ひとくち法話」真宗高田派本山より

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梵鐘

今年は、毎月10日に法苑院妙華寺を紹介していきたいと思います。
妙華寺の梵鐘に、「寛保四(1744)龍次甲子正月18日 勢州久居寂陽山法苑院現住 沙門釋恵成(当院三代)誌 治工洞津住 辻越後藤原種茂」と記されています。
鋳造した「辻一族」は、津藩の鋳物師で、高田本山の灯籠・梵鐘や津観音寺の灯籠など多くの寺社の灯籠・梵鐘を作製しています。久居と称する町が開かれた時は、同時に多くの寺院が梵鐘を、「辻一族」に依頼しています。妙華寺の今ある鐘楼堂は、大正時代に建て替えられ、平成11年に瓦葺き替えをしました。お寺の鐘と聞くと、「除夜の鐘」をイメージしますが、毎年隣のお寺が撞きます。妙華寺の梵鐘を撞くのは行事の合図として撞きますので、元旦の修正会(しゅしょうえ)、春秋の彼岸会・千部会、12月の報恩講の行事の始まる30分前に撞いています。

11月の日曜学校

11月の日曜学校は雨上がりでした。今年の日曜学校は、妙華寺の歴代の紹介です。
10代の実明上人は、前々住職で私(住職)の祖父にあたります。
8代、9代が今のお寺の外観を整備されたとすると、10代は本堂内の荘厳を整備されたことと、庫裡の内仏の改装、書院の建て替えをされました。
戦時中から昭和55年までの激動の日本の時代に今の妙華寺の基礎を築かれた。宗教法人法に基づいた寺院組織の整備、異教徒問題での民事裁判、現行の墓地整備、親鸞聖人700回忌・親鸞聖人生誕800年法会・一光三尊仏御開扉等大きな法会を厳修された。妙華寺創建300年法会で11代に住職を譲られました。宗政では、戦後まもなく、高田本山の宗務総長を務め、その後、命終まで監正局長を務められました。