教学院研究発表大会
毎年10月の終わりにある教学院研究発表会で今年は6名の発表があり、うち2名の研究員が妙華寺の所蔵物こついて取り上げていただきました。
・「妙華寺所蔵宗学関係資料」金信 昌樹 研究員
高田派寺院の所蔵書物の調査を行っていただいた報告でした。素人の私(住職)には、お寺に伝わっている書物がどのようなものであるか分かっていませんので、分類してまとめてくださいました。
・「『選択集』の絵画化について 妙華寺蔵「選択集絵伝」を縁として」清水谷 正尊 研究員
親鸞聖人の師匠の法然聖人の著作「選択本願念仏集」の内容が、絵画で著されている「掛け軸」が、妙華寺に残っていました。2年ほど前から調査を依頼していましたことを発表されました。法然聖人在世の時、『選択本願念仏集』を知る人はごく限られていましたし、没後、開版されましたが、他宗から迫害をうけた書物が、江戸時代に入ると、「和訳」されたり、絵画で内容が描かれたりし、多くの民衆に「選択本願念仏集」の教えがより分かりやすく伝えることができたことは、求められる教えであったことを再確認しました。その1つの挿絵が、妙華寺の3幅の掛け軸として教化に使われていたこと思います。
また、掛け軸は、彩色されていますので、迫力も感じられます。
※妙華寺所蔵の「選択本願念仏集」の掛け軸は、表具を改め来年(令和4年)五月22日の法縁院妙華寺 親鸞聖人ご誕生850年・立教開宗800年奉讃法会の時、西余間に掲示し、調査報告から見えてくる「法然聖人と親鸞聖人」のみ教えをもう一度皆様と一緒に味わいたいと考えています。