「刺繍絵画」

刺繍絵画をご存知でしょうか
お寺のお同行様から寄進していただいたものは、これまで仏具を始め数多くあります。
以前に、東京のお同行様が、亡くなられたご両親の住まいの整理をされている時、居間に飾られていた「刺繍絵画」をお寺に寄進していただきました。その後、寄進されました方が「刺繍絵画」についていろいろ調べていただくなかで、明治から昭和初期の日本の美術工芸品で海外へ輸出していたことを教えていただきました。また現在では、「刺繍絵画」の「刺繍」の技術が継承されていないことも知りました。お寺の「刺繍絵画」を調査いただきました松原史氏がこれまでの研究調査されたことを書籍にまとめ「刺繍(ぬい)の近代」(思文閣出版)と題して刊行されています。お同行様からお寺へも献本していただきました。

高島屋百貨店で、「刺繍絵画」の「特別展示」もされているようです。

お寺の宝物

お寺の宝物 聖徳太子
本堂の向かって右側の余間に荘厳されています。
今年は、聖徳太子1400年遠忌の年でもあり、展覧会も複数開催されています。

聖徳太子(574-622)厩戸(うまやど)皇子、上宮(じょうぐう)太子とも言われ、父は用明天皇です。高句麗の慧慈(えじ)に仏教を学び、法隆寺、四天王寺などの寺院を建立しました。『法華経義疏』・『勝鬘経義疏』・『維摩経義疏』を制作したと伝えられ仏教の興隆に尽力しました。政治の世界では推古天皇を助け冠位12階や憲法17条を制定し、遣隋使を派遣しました。
聖徳太子は、仏教興隆の祖として鎌倉時代に信仰が広まり、親鸞聖人は、観世音菩薩の化身してい崇め「和国の教主」とも讃仰されました。「正像末法和讃」の中に皇太子聖徳奉讃11首、皇太子聖徳奉讃75首、大日本国栗散王聖徳太子奉讃114首を和讃された。
真宗では一般に16歳孝養(きょうよう)太子像を余間に安置しています。美豆良(みずら)を結い、右手は胸前で柄香炉を執り、左手は右手の下で布をつかむ。聖徳太子が16歳の時に、父用明天皇の病気平癒を祈願したという伝説に基づく姿です。

お寺の掲示板

お寺の掲示板
「むさぼりの心」に自分を食い尽くされない

『大往生できる人 できない人』潔く、とらわれず、おまかせして生きる 田畑正久著 から
著書では、「死んでいくことを「不幸の完成」にしないために、仏教では「成仏する道」を教えます」と続きます。

仏教が目指しているのは、この「迷いの六道」を超えることです。

仕合わせになりたいと言いながら不幸の完成になっていく生き方ではなく、仏になる歩みの途上で、「人間に生まれてきてよかった、生きてきてよかった、死んでいくことも何も心配ない、すべておまかせします」と安心して燃え尽きていける世界が開けてくるわけです。逆にそういう世界がわからなければ、この六道に迷ってしまうことに気づきもせずに、振り回されるだけになるのです。

※迷いを超える方法が多くあり、そこで迷ってしまうこともあります。それでも、「どんなことがあっても、必ず救う」と誓われた仏様に、おまかせできる心にお育ていただける機会に出遇うことができればとても仕合わせです。

 

秋分の日

秋分の日
毎年9月23日頃を秋分の日と言い「祖先を敬い、亡くなった人をしのぶ日」として1948年に祝日法で制定されました。
また秋分の日は、祝日法の上で「秋分日」とされています。毎年2月1日に、国立天文台が作成する「暦象年表」という小冊子に基づき閣議で来年の(秋分の日の)日にちが決定されます。
祖先を供養する日
秋分の日は春分の日と同様に、昼と夜の長さが等しくなる日です。しかし、春分の日よりも昼の平均気温は10度程高く、まだ夏の気配が残ります。
秋分の日を中心とした一週間を「秋彼岸〔あきひがん〕」と言います。各家々では、家族そろってお墓参りに行ったり、祖先を供養する「法会〔ほうえ〕」が行われたりします。
1948年には、お寺参りの日・先祖供養の日など、宗教的慣例としてのまつりの日だけではなく、広い意味で「祖先を敬い、亡くなった人を忍ぶ日」として国民の祝日に制定されました。

妙華寺では9月23日(祝・木)午後1時30分からお勤めをいたします。
そして真楽寺の鷲山了悟師のご法話がございます。
妙華寺では、ご法話をご聴聞していただくと法会参加票にスタンプを押印させていただいています。ご聴聞をお喜びするご縁となりますように、10回ご参加いただきますと記念の品をお渡ししています

※新型コロナウィルスの感染拡大防止で三重県内も緊急事態宣言下の時期での開催について、様々な意見があることは重々承知しておりますが、最終的にはお寺の住職の判断で、開催を考えています。

本堂入口に非接触型体温計・アルコール消毒液を設置するなどして対策を講じます。
マスク着用をお願いします。また風邪の症状の方・体調の優れない方はご参加をご遠慮していただく考えです。
そして健康である方も、不安を抱えながら参加する行事ではありません。
どうかご無理のないお気持ちでご検討をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

住職・寺族の墓

住職・寺族の墓
お寺の「代々建立記」と著された書物の最後のページに住職と寺族の墓の配置図が記載されています。以前は、亡くなられた方を埋葬した後に石碑を建立していたと思われ、1人1人の墓が多いです。妙華寺の住職・寺族の墓も当初はそのように考えていたと思われますが、境内墓地は広がるスペースがなく、6代目が亡くなられた時、以前(5代目まで)の住職の墓地に埋葬されることになり同様の形で8代まで続いていたようです。寺族の墓は、代別のようでありますが早くに亡くなった子どもなどもその時その時の事情で埋葬されていたようです。記載されている図では、8代までの住職・寺族の法名がわかりますので、9代が亡くなられた時に、現行の墓の形態に変わっていたと思います。
※10代の住職は、私の祖父で前々住職です。住職や寺族の墓を改葬したことは知っていました。

どうなる仏教 アフターコロナ時代のあり方とは

「寺院・神社に関する生活者の意識調査」(2021年6月実施)でも取り上げましたが、コロナ下でお寺や仏事に関する生活者の調査に基づいたオンライン講座が複数行われているようです。
今回は、仏教伝道協会主催の「シンポジウム どうなる仏教 アフターコロナ時代のあり方とは」と題したシンポジウムがありました。大正大学地域構想研究所・BSR推進センターのアンケート調査や(株)寺院デザイン社のアンケート調査報告(朝日新聞「論座」掲載)からの意見をいただきました。いろいろな切口がありますが、コロナ以前から葬儀や法要について簡素化ははじまっていましたが、コロナ下では、簡素化のスピードが早まったと感じました。その要因もこれまでの地域コミュニティの変化や生活者の意識の変化に、お寺が対応できてこなかったからではないかと投げかけられました。
生活者の供養したい気持ちはこれまでとあまり変化はありませんが、葬儀や法要の儀式が形骸化して内容の意味が伝わっていない点も指摘されました。確かにこれまでと同じ形式で儀式をしても、その内容が伝わらなければ、生活者には意味の無いことと受けとめられてしまいます。儀式の内容も含め更に工夫をしながら、生活者に伝える努力が必要と感じました。
これからの時代、「縮小」は、寺院だけでなく日本全体で共有するキーワードで、「縮小」を見据えた視野で寺院活動をもう一度見つめ直していくことが必要と感じています。

※中川個人の感想です。

 

Temple Morningは、19日 8時からです(雨天は中止)

【案内】今年もTemple Morningは、4月から行っています。第4回は09月19日(日)午前8時から9時頃までです。
今年は6回のご案内です。
Temple Morning お寺の朝(テンプルモーニング)はじめます
いつもと違う朝 気持ちを整えて集中できる時間を創りませんか

予定 お勤め(10分)・境内の掃除(30分)・お話(10分)・茶話会(自由参加)
風邪の症状のある方・37.3度以上の熱のある方はご遠慮ください。
   お勤め・お話は、短めに、自由参加の茶話会は、当面中止します
掃除道具は貸し出します。途中出入り自由です。雨天は中止です。

お寺の掃除を今風に呼びかけるには、これまで妙華寺の境内(特にお墓)の草抜きなどの掃除は、古くは草抜きなどをされている方、そして現在は高齢者(シルバー)人材センター様に登録されている方にお願いをしていました。依頼していました方がご高齢になり、次の世代の方に草抜きを希望される方がいない状態になり2020年から境内(墓)の掃除が難しくなったことが主たる要因です。境内(特にお墓)の清掃として1年の内おそよ8が月延べ160日(1日6時間労働)ほどこれまで高齢者(シルバー)人材センター様に登録されている方々に境内の清掃をしていただいていました。お寺側の身勝手な思いでありますが、お同行の皆様のお力をいただき境内(特にお墓)がこれまでのようにきれいな環境を保てることを願う行事です。
各位のそれぞれのご事情もありますので、お身体の状況をお考えていただきお時間が許しましたら一緒に境内をお掃除しませんか。
Temple Morningは、境内(外)の掃除に集中してすることで気持ちを整える時間です。
お一人お一人十分なほど距離をとることは可能です。

※新型コロナウィルスの感染拡大防止で三重県内も緊急事態宣言下の時期での開催について、様々な意見があることは重々承知しておりますが、最終的にはお寺の住職の判断で、開催を考えています。

本堂入口に非接触型体温計・アルコール消毒液を設置するなどして対策を講じます。
マスク着用をお願いします。また風邪の症状の方・体調の優れない方はご参加をご遠慮していただく考えです。
そして健康である方も、不安を抱えながら参加する行事ではありません。
どうかご無理のないお気持ちでご検討をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

年6回 第3日曜日午前8時から1時間【1月・2月・3月・7月・8月・12月は休会・雨天中止】
4月18日(11名参加)・5月16日(雨天中止)・6月20日(4名参加)・9月19日・10月17日・ 11月21日
清々しい朝の1時間 お寺で過ごしませんか

お寺の掲示板

お寺の掲示板
自分が信じるものを信じて、悲しみから抜け出す

『人は人を救えないが、「癒やす」ことはできる』 谷川洋三著から

著書では続けて、「神社のお参りや、ご利益があると思うもの、スピリチュアルなパワーがあると思うものを自分で上手に選び、セルフケアに利用していきましょう」

基本的に、人は物事を自分の都合のいいように解釈したいものです。自分の中で何らかの理由を見つけて、ポジティブな解釈をすることは、けっこう大事なことなのではないかと思います。ただし、このような解釈は他の人から言われても納得しにくいので、他の人に押しつけたりしないほうがいいでしょう。無理やりかもしれないけれど、都合良く解釈したり、ご縁を信じたりすることは、ある意味「宗教的ケア」や「スピリチュアルケア」であり、同時に自分で自分のためにしている「セルフケア」でもあるといえるでしょう。

私は、宗教的ケアやスピリチュアルケアも、すべてセルフケアだと考えています。たとえ、宗教者、臨床宗教師など援助する立場の人がいたとしても、結局、患者や遺族、困難を抱えている人が、自分自身の人生を選択して、これでいいのだと思えることを支援しているだけです。
もちろん、危険な宗教団体や怪しい人間に騙されないように気をつけてほしいのですが、自分で積極的に選択した方法であるなら、大いに活用するといいでしょう。

※自分に都合のいいように解釈する自分であることは自覚していますが、自分が選んだものをセルフケアとして利用していくだけでよいのでしょうか。人生の選択は自分自身がしていると考えることもできますが、私(住職)は、大きなはたらきの中のものだとも考えます。

生活者の意識

 

「寺院・神社に関する生活者の意識調査」(2021年6月実施・前回は、5年前)を手にしました。5年間で生活者の寺院・神社への意識も変化しています。(前回は神社の関する調査はありません)
今回は、コロナ禍の中での調査で、コロナ禍に対応する設問もあり、生活者の寺院・神社に対する意識調査は、前回に比べて多岐にわたっています。
そのような中で考えさせられたことは、「生活者がお寺や僧侶を意識する時間があるのでしょうか」ということです。
ごく普通の生活者は、朝起きて、身支度をして会社に出勤(仕事に行き)夜まで働き、自宅に帰って、食事をしたり家族団らんの時間があり1日が終わります。
自宅で過ごしている場合でも、日々の生活のするべきことに追われて、心が安まることがないことは以前からもお聞きしています。
自宅にお仏壇があって、手を合わすことはあったとしても、お寺や僧侶のことを意識する時間はほとんどないと感じます。
季節の中で、お彼岸・お盆・年末年始の時期にお墓参りを考える時や、家族が亡くなられた時の通夜・葬儀、それ以降の年回法要の時に、お寺や僧侶のことを思い浮かぶのではないでしょうか。
私の人生の中で1人の家族が亡くなられ葬儀を行い、次の年から1周忌・3回忌・7回忌・13回忌・17回忌・23回忌・27回忌・33回忌と丁寧にお勤めしたとしても32年間で8度ほどの関係です。今の時代では、7回忌や13回忌も求められない場合もありまので、先祖供養についての意識も相当変化しています。
今の時代では、仏の「み教」を通して自己のあり方を見つめる意識も変化しているのでしょうか。仏に出遇うことができなくても生きていけますが、仏に出遇う体験は、その人がより豊かな人生を歩むことができると感じています。
大切な方の「いのち」終える姿を通して、自分自身の「いのち」を見つめて、私の「ものさし」(見方)以外の「ものさし」を感じることが素晴らしい体験だと思います。

お同行の皆様にもお示ししたい内容であり、今回の意識調査を共有して、お寺や僧侶のあり方を話し合ってみることもできればと思います。

お寺の変化⑧

お寺の変化⑧ お寺の空間を災害時に活用
9月1日は防災の日でお馴染みですが、久居に住む私たちは災害をどのように考えているのでしょうか。
高台(海抜20m)にある久居では、水害についてこれまでほとんど心配していませんでしたが、道路改良やこれまで田畑だった土地開発で新しい建物(商業施設・公共施設)に変わると雨水の行き場が失われ、道路の冠水や施設内に水が浸入する場合も経験しています。また、必ず発生する東南海地震の対策も考えなくてはいけないと思います。大きな災害が発生すると、行政が指定している避難所に避難することは周知されていますが、そのような時、お寺の境内や本堂の空間を二次的な避難所として考えたり、復旧にともなうボランテイア活動の拠点として活用することもできるのではないかと考えています。全国でもそのような活用を積極的に行政と協定していることも聞いています。妙華寺もこれからの境内整備では、災害時においてお寺の境内を避難スペースとして活用できるように考えていく予定です。
※小さなことですが、昨年から本堂にウォーターサーバーを設置しています。新型コロナウィルス感染症の感染防止対策の1つではありますが、災害時にも活用できると考えています。