今月の聞法

今月の聞法

高田短大仏教文化センター公開講座 「ストレスと仏教」清水谷正尊師
私にとって今年2度目の対面での「集い場」での聞法でした。
梅雨の間の青空、会場は、高田会館で新型コロナウィルス感染症の感染防止対策が万全の中での公開講座でした。聞法の場で久しぶり会う方同士が講座がはじまる前に笑顔で会話をされていることを見ながら、私もまた久しぶりにお会いできた方と何気ない会話がとても心地よい気持ちにさせていただきした。

私(住職)の生活は、ストレスだらけと思う時があります。今回の「ストレスと仏教」にとても興味を覚えました。
講師は、「ストレス」について、e-ヘルスネット(厚生労働省)から、まず「ストレス」の言葉は物理学から使われ出したこと、それが生物学や医学の分野で「心身の反応(ストレス反応)」として、私の生活の中で、外部刺激を含めて「ストレス」と表現されているようです。「ストレス」自体が善悪でなく、人によって、また、時と場合によって感じ方は違う場合もあります。
次に「ストレスの対処法と予防」について、①「レスト(Rest)」②「レクリエーション(Recreation)」③「リラックス(Relax)」を取り上げられ、ストレスに対処法や予防を話されました。
続いて「仏教」から「ストレス」を見ると、「苦(ドゥッカ)」を解決する視点で、「思い通りにならないことを思い通りにしようとして、苦しんでいる」解決法として、四諦八正道の「正念」に注目し、「今ここ」に集中することから、医療行為のマインドフルネスで「マインドフルネスストレス低減法」を紹介されました。また六波羅蜜を通して、「ストレスを力にかえる」ことへ話が進みました。
なんとなく、「ストレス」に対してネガティブな気持ちであったことがそうではなく、ポジティブな思考が大切なことが分かり。生活の中のストレスと感じることに向き合っていこうと思いました。「ストレス」を通して、お釈迦さんの教え、大乗仏教の教え、親鸞聖人のお念仏の教えにつながる視点を得たことはとても有難かったです。
※中川個人の感想です。

お寺の掲示板

お寺の掲示板
その薬は本当に飲む必要があるのか

『大往生できる人 できない人』潔く、とらわれず、おまかせして生きる 田畑正久著 から
著書では、「なんとなく90歳まで生きたい」というのは、言うなれば「死にたくない」ということでしょう。この「死にたくない」という心の底にあるものは、「死なない”いのち”」に出遇いたいすなわち、「宗教的目覚め」を求めている叫びです。

最近、「心のカゼ」などと言われているうつ病を患う人が増えているようですが、その種類が変わってきたそうです。これまでは、真面目できちょうめんなタイプの方が「ああ、私が悪かったなあ」と言う自責の念でうつになるケースが多かったのですが、今は、「私は悪くない、周りが悪いんだ」という傾向の人がうつになる。(中略)
これは、自分が成熟していくことができず、現実を引き受ける当事者になることからいつも逃げ回って、「傍観者の発想」で生きていることに絡んで起こってきているのかもしれません。
自分が問われることも、自分が責められることもなく、そのため「大きな世界(仏の世界)」への気づきのチャンスが次第になくなってきて、私を取り囲む「外の条件」が私の幸・不幸を決めていると思い込むのです。
そういう他罰的な世界を育ててしまうのが、「傍観者の発想」ではないかと思います。 そうではなく「自分はどうなのか」という、主体的で内省的な視点が必要とされるのではないでしょうか。

※内なる自分に向き合うことは大変なことで逃げ出したくなることも経験しています。だからと言って私の現実を引き受けないことはできません。そんな葛藤の中で、自分に向き合うことができるには、「大きな世界」を気づいてこそ、落ち着くことができると感じます。

四季の花(蓮)

四季の花 昨年は7月に入ってからでしたが、今年は6月20日に本堂前の蓮の鉢に2つの蕾を見つけました。少しずつ膨らむ様子を愛でています。
開花がいつになるか私(住職)にはわかりませんが、しばらく蓮の花を楽しむことができます。梅雨の時期ですがお墓参りの折にお楽しみください。
尚、蓮は午前中の早い時間に開花し、午後になると花びらが閉じてしまいます。また開花して3日目くらいで花びらが散り始めます。

※今年は梅雨時期で花びらが散るのが少し早いかもしれません。

コロナ禍での不安

コロナ禍で不安をお持ちの方へ
昨年2月頃から世界中で新型コロナウィルス感染症で不安を抱いている方は、私(住職)を含めてたくさんいらっしゃると思います。
その不安は、生活全般に関わっていますので、専門的なことは多岐にわたっています。
これまで、お寺にお寄せいただく不安をまとめてみました。重複したり、見落としていることもあるかもわかりませんが、お許し下さい。

コロナ禍で法要に人が集まってもよろしいでしょうか【集まることへの不安】
お寺の本堂の大間(だいま・皆様に座っていただく場所)は、56畳あります。
コロナ前は一畳に2席のイスを用意していしたが、昨年(2020)4月から 二畳に1席、5月から四畳に1席としました。9月に仕切り板を用意してこれまでと同様の一畳に2席の形です。イスは最大36席用意しています。

コロナ禍での法要に県外の方は遠慮させていただきます。(家族だけでおこないます)【移動にともなう不安】
昨年や今年の緊急事態宣言・まん延防止特別措置の時期を含めてコロナ禍では、県内の ご親戚やご家族だけでお勤めされる場合が多いです。また、県外の方もご家族単位で車で直接お寺にこられる場合もあります。マスクの着用や指手の消毒や検温をお願いしています。また、体調が悪い場合はご無理されないようにお願いしています。同時に健康でありましても「集まる」ことに不安がある場合はご無理されないで結構です。

本堂での法要はどのような対策をされていますか【お勤めへの不安】
マスクの着用や指手の消毒や検温をお願いしています。また、体調が悪い場合はご無理されないようにお願いしています。同時に健康でありましても「集まる」ことに不安がある場合はご無理されないで結構です。
住職も、昨年3月から毎日2回検温をしています。マスクをしてお勤めをしています。
木造の本堂は換気に十分配慮しています。

お盆のお勤め遠慮いたします。【自宅での不安】
他者が自宅へ入ることに不安がある場合は、お申し出ください。お盆期間前後にお墓でお勤めをさせていただくこともできます。
法要を遠慮いたします。【集まることへの不安】
不安がある場合はお申し出ください。お寺の住職が本堂でお勤めさせていただくこともできます。
コロナ禍で、納骨にお寺に伺うのが難しいのですが、先になってもだいじょうぶですか【移動や集まることへの不安】
お寺への移動に不安がある場合はお申し出ください。納骨の時期に決まりがありせんので、心が落ち着いた頃で結構です。

全てのことですが、お寺の住職は、法要や葬儀などお勤めされる方々と直接お話させていただき不明なことがないように務めていきます。

新型コロナウィルス感染症のことだけではありませんが、私たちが何気なく発する言葉や行動が相手の方に「差別」や「偏見」を感じさせることがあります。自分の思い込みが正しい知識や情報に基づいているのか省みながら、他者への感謝や思いやりを不安な毎日であるときこそ大切にしていきたいと思います。

【報告】6月のTemple Morning

【報告】6月のTemple Morning
前日の雨からうってかわって青空のTemple Morningになりました。
今回は4名に参加いただきありがとうございました。雨上がりで風もありますが、日差しでの作業は汗ばむほどてした。

ハスのつぼみが2つ膨らんできました。

限られた時間ですのですぐさまきれいになったと言う実感はありませんが、それぞれがご奉仕で掃除をしていただいた場所は尊い場所であります。
コロナ禍の中で始めたTemple Morningですが、掃除を通して集中する時間をもっていただき、心身の健康を維持できればと思います。

次回は9月19日(日)になります。都合があいましたらご参加ください。

 

四季の花(6月)


四季の花

梅雨の季節は紫陽花が映えます。京鹿の子・しもつげ・糸欄・アガパンサス・ホタルブクロ、そして夏椿・トラノオ・キキョウ・ムクゲも咲き始めました。心が少し落ち込んだりすることもあったりしますがその時は「少しゆっくり過ごしなさい」と言うサインなのかもわかりません。目の前の花を愛でたりするのもいいかもしれませんね。

お墓参り

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お墓参りには、いろんな思いを持ちながらお越しいただく場合がございます。
大切な方が亡くなられてお墓に埋葬してから毎日かかさずお墓参りをされている方がいらっしゃいます。お墓で亡き人と会話をしているとお話されました。
前々住職や前住職の頃、お寺の近くのお住まいの方で、朝夕お墓参りに来られる方もいらっしゃいました。最近はお仕事に行く前にお墓参りにお越しいただく方もいらっしゃいます。
お墓の花が枯れる都度お花を変えにこられる方もありますし、お彼岸やお盆・お正月にお墓参りにお越しいただく場合もあります。大切な方の命日にお墓参りにお越しいただく方がいらっしゃいます。

随分以前の話ですが、子どもさんを亡くされた方が遠方から、毎年お彼岸やお盆にお墓参りにこられお墓で30分ほど過ごされ、庫裡にこられて挨拶をされお帰りになっていました。ご高齢になられ押し車を使用されてもお越しいただきました。お身体が元気であったこともありますが、往復のバスや電車の乗り降りが大変だと思い「バスや電車の乗り降りは大丈夫ですか」とお尋ねしましたら、「バスの運転手さんや、駅員さんが親切にしていただけれるのでありがたいです」と苦にされていないように仰られていました。
手を合わせる場所として、ご自宅にお仏壇があります。こちらも朝晩手を合わせる方もいらっしゃいます。私(住職)も仏様と対面しながら、歎くことも、思いを託すこともありますし、感謝をすることもあります。そして最後は、讃歎することしかできません。

お寺では、毎月16日に、境内にある戦没者・無縁の碑前、「倶会一処」(共同墓)・樹木の元の碑前・名号の碑前でお勤めをしています。季節によってまだ夜明け前の暗い16日や、既に日差しが強く暑い16日であったり、雨であったり、晴であったり、毎回同じ時間にお勤めをしていますが、同じことは何一つなく、移ろいを感じる時間でもあります。

今月は、コロナ禍や諸事情で移動が難しくお墓参りにこられない場合もあり、遠方のお同行様から命日のお勤めを複数依頼されています。大切な方の命日を過去のこととはせず、今の私との関係を結ぶ時間としていただければと思います。

 

6月のTemple Morningは20日(日)午前8時からです

【案内】今年もTemple Morningは、4月から行っています。第3回は06月20日(日)午前8時から9時頃までです。
今年は6回のご案内です。
Temple Morning お寺の朝(テンプルモーニング)はじめます
いつもと違う朝 気持ちを整えて集中できる時間を創りませんか

予定 お勤め(10分)・境内の掃除(30分)・お話(10分)・茶話会(自由参加)
風邪の症状のある方・37.3度以上の熱のある方はご遠慮ください。
   お勤め・お話は、短めに、自由参加の茶話会は、当面中止します
掃除道具は貸し出します。途中出入り自由です。雨天は中止です。

お寺の掃除を今風に呼びかけるには、これまで妙華寺の境内(特にお墓)の草抜きなどの掃除は、古くは草抜きなどをされている方、そして現在は高齢者(シルバー)人材センター様に登録されている方にお願いをしていました。依頼していました方がご高齢になり、次の世代の方に草抜きを希望される方がいない状態になり2020年から境内(墓)の掃除が難しくなったことが主たる要因です。境内(特にお墓)の清掃として1年の内おそよ8が月延べ160日(1日6時間労働)ほどこれまで高齢者(シルバー)人材センター様に登録されている方々に境内の清掃をしていただいていました。お寺側の身勝手な思いでありますが、お同行の皆様のお力をいただき境内(特にお墓)がこれまでのようにきれいな環境を保てることを願う行事です。
各位のそれぞれのご事情もありますので、お身体の状況をお考えていただきお時間が許しましたら一緒に境内をお掃除しませんか。
Temple Morningは、境内(外)の掃除に集中してすることで気持ちを整える時間です。
お一人お一人十分なほど距離をとることは可能です。

※新型コロナウィルスの感染拡大防止で三重県内の市町がまん延防止等重点措置が適用されている時期での開催について、様々な意見があることは重々承知しておりますが、最終的にはお寺の住職の判断で、開催を考えています。

本堂入口に非接触型体温計・アルコール消毒液を設置するなどして対策を講じます。
マスク着用をお願いします。また風邪の症状の方・体調の優れない方はご参加をご遠慮していただく考えです。
そして健康である方も、不安を抱えながら参加する行事ではありません。
どうかご無理のないお気持ちでご検討をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

年6回 第3日曜日午前8時から1時間【1月・2月・3月・7月・8月・12月は休会・雨天中止】
4月18日(11名参加)・5月16日(雨天中止)・6月20日・9月19日・10月17日・ 11月21日
清々しい朝の1時間 お寺で過ごしませんか

お寺の掲示板

お寺の掲示板
遠慮せずに助けを求める。周りが力になってくれる

『人は人を救えないが、「癒やす」ことはできる』 谷川洋三著から

著書では続けて、「死別の悲嘆に向き合って生きていくために、周囲の人の手助け、グリーフケアを受けることも大切です。さまざまな社会資源もサポートになります。」と続きます。

悲嘆を抱えている人の周囲の人からのグリーフケアは、日常生活の手助けです。遠方の場合は、電話や絵はがきでの交流で負担がないように伝えることが必要です。さまざまな社会資源の活用もあります。充実しているとは言えませんがこれから公的な制度の拡充を期待します。「グリーフケア」という言葉は聞き慣れないかもわかりませんが、当たり前のように存在しています。

※当たり前のように存在する「グリーフケア」や社会資源に気づくことができない場合もあります。どのようなサポートができるかはさまざまですが、誰もが素直に「助けて」と発することができる社会が実現できればいいですね。そしてそれに向かってできることをしていくことが大切です。

お寺の鳴り物

6月10日は時の記念日にちなんで

久居に過ぎたるものの1つとして「子牛(とき)の鐘」があります。今は幸町にありますが、元文元年(1736)に中大手(現在の東鷹跡町)に時刻を知らせる鐘として造られました。寛政元年(1789)に今の幸町に移され火事を知らせる鐘になりました。その後寛政9年(1797)に再び時刻を知らせる鐘になりました。津市の鋳物師 辻越後藤原種茂が造られました。

お寺の鳴り物(打ち物)の紹介
お寺の境内に梵鐘(ぼんしょう)があります。妙華寺では、行事への参集の合図として法会の30分前から打ち始めます。また、お寺によって、毎日、時の鐘として鳴り響くことや、除夜の鐘として大晦日に鳴り響くことも有名です。
妙華寺の梵鐘は、寛保4年(1744)1月18日 (当院3代恵成上人の代)の時、津市の鋳物師 辻越後藤原種茂が造られました。高さ1m6cm・直径82.5cm・厚さ9.5cm
戦中の、金属等回収令により一時期、鐘楼堂から外されましたが、
戦後、戻ってきました。
※久居の町ができる頃多くのお寺が造られ、多くのお寺の梵鐘も津市の鋳物師 辻越後藤原種茂が造られています。「子牛(とき)の鐘」の梵鐘も同じ方が造られました。

本堂内には、高座の横に磐(けい)が掛かり、磐枚(けいまい)の柄の端を垂直に保ちながら軽く打ちます。高座に着座してお経や式文を拝読するときに使います。

 

内陣の住職の席に砂張(さはり)があり、 打棒で、砂張の外側上部をすりあげるように打つよう聞いています。


妙華寺では、衆徒席に大鏧(だいきん)があり、鏧の外側上部をすりあげるように打つよう聞いています。


本堂の裏に梵鐘の小さな形の喚鐘(かんしょう)が釣られおり、法会開始の時に打つ始めます。

お経を拝読する時に、音木(おんぎ)を使います。音木はかるく持ち平行に打ち合わせると聞いています。打ち方に1つ拍子、三つ拍子(中・小・大)がありお経の文字横に大・中・小の●印で打ち方が示されています。

お墓で使う輪(りん)があります。

また大きな法会では楽人衆が奏でる雅楽も本堂内に満ちあふれます。

他にも葬儀式などで、引鏧(いんきん)、銅鑼(どら)、鐃鈸(にょはち)の鳴り物を使うお寺もあります。

お寺で使う鳴り物は、法会への合図であったり、始まりや終わりを示したり、共に読誦(どくじゅ)する拍子であったり、法会に集う共々が一緒になり阿弥陀様を讃嘆する助けとしてあるようです。