2017(平成29年)のアーカイブ
① 本堂の空調設備の新設と境内墓地通路整備
本堂の空調設備は、1月29日のお世話方会の時に、室内設備と室外機の設置が完了しました。2月20日に中部電力の電線に接続し、保安協会の方にも確認していただき使用できるようになりました。7月8月のお盆の時期に初めて使用しました。例年より涼しくお勤めをすることができました。また11月中旬から灯油ストーブと併用して使用しています。
境内墓地の通路整備は、今年1月25日から墓地の奥にあたる北西側から通路ごとに順次舗装板(排水使用)を整備していました。工区を4つに分けて、11月11日に最後の4区画の通路全て整備できました。12月に入り新しく墓地通路の位置を示す札を作成しました。
およそ1年間境内墓地の通路整備の工事の期間中は、大変ご迷惑をおかけしました。これまで砂利道でご不便をお掛けしていましたが、これからは、押し車や杖をお使いいただいていますお同行様にも少し歩きやすくなると思います。
お同行の皆様にはご協力いただきありがとうございました。
② 自死のついての学びの場【僧侶・寺族対象の行事】の開催
僧侶としてまた、お寺の寺族としてお同行の皆様とお会いする時に、自死でお亡くなりなった場面に出合うことがあります。そのような場合、私(住職)はどのように寄り添うべきか悩んだり、戸惑ったりしたことがあります。
自死についての学びの場も、私(住職)のアンテナの感度が悪いのか中々見つけることもできずにいました。今回、京都自死・自殺相談センター様に出前研修という事業があることを知り、妙華寺にて研修をお願いしました。
自死のついての学びの場【僧侶・寺族対象の行事】の報告
2月10日、雪が心配でしたが、高田派・曹洞宗・天台真盛宗のお寺の僧侶・寺族の方13名と行政機関の方5名の方々にお集まりいただきSottoの出前研修を開催させていただきました。
講師は、京都自死・自殺相談センター様から金子様・小坂様にお越しいただき、「自死の苦悩を抱えた方に何ができるのか」をテーマとして、Sottoの活動から「死にたい気持ち」を相談することはとっても勇気のいることで、その時に相談者の心をシャットアウトしてしまうと関係性が閉じてしまうこと。相談者の「死にたい気持ち」の原因を取り除くことができても、その方に安心できる関係性を持っている方がいなかったら本当の問題解決にはならないこと。相談者の「死にたい気持ち」に私が本当に向き合っているのか、相談者の苦悩を(相談者と同じ苦悩経験していなくても)想像することの大切さや相談者と私の関係性の大切さを話され、改めて気づくことができました。
ワークショップでは、二人一組で愚痴を聴くことを体験し、モデルケースで相談者と面談者の会話を観察者の立場で聴くことを学びました。質問もあり終了時間が延びて受講されました皆様にご迷惑をおかけしました。
行政機関から参加されました、三重県こころの健康センター様から、三重県にも自殺予防・自死遺族電話相談を毎週月曜日、自死遺族の集い(わかち合いの会)の場も奇数月に一度あることも案内されました。
改めて、自死の苦悩を抱えた方に何ができるか考えることになりました。
※中川個人の感想です。
※その後、三重県こころの健康センター様主催の研修の案内をいただくことになり、参加させていただく機会ができました。
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③ 高田本山の清掃奉仕
前回から3年ぶりの本山清掃を10月10日に、住職、坊守含めて15名で奉仕させていただきました。10月に入り過ごしやすい気候になりましたが、妙華寺の本山清掃の10日は夏日になり暑い日になりました。
朝、9時に高田本山の内仏殿と呼ばれていますお対面所で宗務院の職員の皆様と共にお勤めをして、今回は、高田本山の裏側(北側)に位置する緑の苔に覆われた安楽庵の庭(三重県の史跡雲幽園)の清掃奉仕でした。休憩を挟んで落ち葉の掃き掃除をしました。清掃奉仕の後、「賜晴館」(ししゅんかん)と呼ばれる明治天皇の行在所を拝見する時間をいただきました。現在「賜春館」は、高田派僧侶の得度式、住職拝命式の時、御法主殿から辞令をいただく場です。
その後、高田会館でお昼をいただき、お寺に帰りました。
今回の本山清掃のご奉仕に参加されました皆様、ありがとうございました。
※これまでは、お世話方様、婦人会幹部の皆様だけにお願いしていましたが、ご高齢の問題もあり今回は、有志の方にお声がけしました。今後もお寺の行事にご参加いただける中でご奉仕をお願いすることもあると思いますが、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
④ 境内西側の福祉車両用駐車場の新設
境内西側にお住まいされていました方がお亡くなりになり、9月に家屋を撤去いたしました。これまでの駐車場のスペースの西側になりますが、福祉車両用の駐車場として整備しました。ご使用頂く場合お寺にお声かけください。また井戸は、非常時の水確保として既存の井戸を活用しましたが、水質検査をしていませんので「飲料用」ではありません。
※番外① 高田本山専修寺 御影堂と如来堂の国宝指定
三重県内の建造物では初めてとなる国宝指定です
10月20日、国の文化審議会は、日本の代表的な近世寺院建築とされる高田本山専修寺の御影堂(みえいどう)と如来堂(にょらいどう)を国宝にするよう答申されました。
11月28日に三重県内の建造物で初めて国宝に指定されました。
専修寺を本山としています私たち真宗高田派に属する僧侶並びにお同行様、三重県民、津市市民において、とてもうれしい知らせでした。
これまで高田本山専修寺は、身近で親しくお詣りしていましたが、御影堂が重要文化財の建造物で国内で五指に入る大きさということも、平成の大修理の時に初めて知ったことでした。
また、専修寺所蔵の親鸞聖人直筆の『三帖和讃』『西方指南抄』など3点は、昭和28年に国宝に指定されて大切に保管されています。
これから益々多くの方々が専修寺の国宝に指定されました御影堂や如来堂にお詣りされますが、親鸞聖人のみ教えにもっと触れていただきたいと思います。
来年(2018)のお七夜の1月9日(火)13時40分から14時20分に御影堂にて、国宝指定記念特別講演として「高田本山専修寺の伽藍の特色と価値」と題して、三重大学大学院工学研究科教授の菅原洋一先生のご講演があります。