ロストテクノロジー

ロストテクノロジー
お茶関係の雑誌で、「ロストテクノロジー」として、これまでの技術の伝承が途絶えてしまうことを取り上げています。日本文化として考えれば、生活に必要であった多くの技術が、需要が少なくなり技術の継承が困難な状況であることはかなり以前からも指摘されています。住まいに関わる畳も、私の地域に畳屋さんが無くなって久しいです。これまで居間にあった火鉢に、炭を使うことも忘れていますね。お寺にも関わるものでは、大切な法宝物を保管する桐箱に使う、桐の木が日本では少なくなっいてるようです。漆だって外国産です。そこに至るまで関係者は何もしていないかと言えば危機感を持ちできる限りのことをしていたことはわかっているつもりですが、悲しいけれど、需要が無くなれば、技術を伝えることのむつかしさを感じます。

「テクノロジー」ではありませんが、仏教の教えについても、かなり以前から危機感を持ち活動されている宗教者はたくさんいらっしゃいますが、生活者の心には届いていないことは確かで、今の現状に至っているのでしょう。
現状にあがらいながら途絶えてしまうのも残念ですが、需要がなければ、大切な教えも伝わらないことは確かです。今一度、僧侶は「み教え」の学び直しも大切ですが、寺院のあり方も見直していかなければ、寺院消滅もすぐそこに来ていると感じています。
※中川個人の感想です。

妙華寺の相談時の約束

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相談時の約束
これまで、お寺にご相談に来られた方がいらっしゃいます。
お寺では、本堂の阿弥陀様のいらっしゃる場でお聞かせいただくようにしています。
相談者さんから、「仏さんの前で話ができてよかったです」と仰る場合もあり、お寺が安心な場であることも、感じています。

多くの場合は、事前に連絡をいただき時間を予定しているのですが、時折、直接お尋ねいただくこともあります。
先日は、納骨のお勤め10分前に庫裏に、「話を聞いてほしい」とお見えになりました方がいらっしゃいました。本当に心苦しいことですが、対応ができませんでした。

これまで、相談時に心がけていましたことを少し整理しました。

ご相談の「場」が安心安全な「場」となるよう①~④を約束します

①布教はしません
②あなたのことを尊重します
③生き方や考え方を押し付けません
④入退室は自由です

また、みなさまと一緒に安心安全な「場」をつくるため、⑤から⑧をお願いします

⑤当日、話された内容は、この場限りで、他者には話しません
⑥ご自身の悩んでいることや辛いことをお話する
⑦他の方が話されている時は、割り込まず、最後まで聞きます
⑧お互いの悩みや「おもい」を評価したり比較したりしません

似たような境遇であっても感じ方やとらえ方は、人それぞれ異なります。
それぞれの気持ちを大切に、一期一会の時間をお過ごしください。

真宗高田派 法苑院 妙華寺

 

また、今後予定していますお寺と教会の親なきあと相談室津市妙華寺支部の「親あるあいだの語らいカフェ」の相談の場合も同様の約束をいたします。

【報告】初盆総回向

 

 

 

 

 

 

 

 

【報告】7月の初盆総回向が終わりました。妙華寺では、7日に各自宅で「火入れ」と称して初盆の方の法名を荘り、お盆中にお寺に法名を「送り」お寺で23日まで朝晩お勤めをしています。最後のお勤めを皆様と一緒にして、仏壇の給仕の仕方を紹介しています。

 

高田本山からのお知らせ

高田本山からのお知らせ
①第97回 仏教文化講座
8月1日から5日 9時から12時(1日は9:30から開講式) 高田会館ホール

1日 法主殿 御親講
2日 佐藤弘夫先生 「墓のゆくえ」
3日 鍋島直樹先生 「親鸞聖人の死生観」
4日 柳澤正志先生 「親鸞聖人と天台浄土教」
5日 栗原直子先生 「真慧上人から江戸時代へ」

どなたでも聴講いただけます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②燈炬殿(新宝物館)
7月25日から10月1日 月曜休館(8月14日は開館)
仏教文化講座特別展観「見真大師と聖徳太子」
予約優先 専修寺HPから

お盆特別公開【さわって楽しむVRシアター】
・8月8日(火) 〜 8月16日(水)
・予約不要
・期間限定観覧料 一般500円/高校生以下無料

道 伝わること

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

道 伝わること
お茶の稽古を初めもう35年以上になります。
お寺の行事では、薄茶をお出しする機会があり、当然、他のお寺さんで薄茶をいただく機会もあります。お同行さんの自宅でのお勤めの時にも、薄茶をいただくこともあり、最初は、お茶をいただく作法を覚えることが動機でした。稽古も、お客として、お菓子のいただき方、薄茶のいただき方から始まります。続いて、お茶を点てる作法を覚えることになります。風炉(5月から10月)の季節と炉(11月から4月)の季節で、点前は違います。半年ごとに、基本の点前から始まります。その時覚えていても、一年経つと(特に歳をとっていくごと)忘れていることも多く、稽古の年数を重ねているだけです。
知って(覚えて)いるとしても、教えを請うことの繰り返し、それが楽しく面白く感じるのはなぜでしょうか。「お茶」を通して、他者との関係を深めていくこともありそうです。
他者との関係は多種多様であり、私の知らないことに出会う楽しみでもありますが、一つのこと(「お茶」)を中心に据えて関係を造り上げていくことも、人によって視点が違うので、刺激をいただき、とても深まることにつながっているようにも感じます。「茶道」と言われるように、継続していくことが大切ではないでしょうか。
仏教も、以前は、仏道と呼ばれていました。
仏の教えも、これまでの日本の生活様式で、同じ家に住みながら、祖父母から父母へそして私へと伝わってきたのかもわかりません。しかし、今の時代は、父母から伝わることもなく、自らが求めないと伝わらないものになったようにも感じます。
仏の教えを知らなくても生きていける時代ですが、むなしく生きているように思ってしまうのは私だけでしょうか。
※中川個人の感想です。

 

衆徒からの案内

 

 

 

 

 

 

 

衆徒からの案内
中川結幾(法名は、鳳瑞)からの案内

(鈴鹿市)神戸(かんべ)別院 暁天講座
7月29日(土)朝6時から

鈴鹿市に高田派の神戸(かんべ)別院があります。今年の暁天講座に出講させていただくことになりました。

久居からは遠く、朝も早い時間です。

【報告】7月のお盆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【報告】7月のお盆が終わりました。
12日から15日の4日間、雨が降らずのお盆は久しぶりです。延べ9名で、215軒でお勤めをさせていただきました。毎年のことですが一期一会です。「今年が最後かもしれん」と高齢の方が仰る言葉には、たくさんの思いが込められていると感じるのは、私(住職)だけではないと思います。私(住職)も歳を重ねていくなかで、「お盆のお勤めでお会いできたのが最後でしたね」と、お悔みを述べたことが増えてきています。お盆のお勤めは、本当に一瞬の時間ですが、多くの「いのち」とのつながりを感じながら、「私はなにものか」と問い続けていく時間でもあってほしいです。

カーブミラー

 

 

 

 

 

 

 

 

カーブミラー
7月10日にお寺の山門向かって左側にカーブミラーが設置されました。お寺の境内地での設置ですが、公民館(津市)の依頼によってのものです。山門前の公民館からの出入口で向かって右(東)側からの車が見にくいとのことで設置されました。

ハザードマップ

 

 

 

 

 

 

 

 

ハザードマップ
今年もこの時期に豪雨で災害が発生しています。被災されました皆様にお見舞い申し上げます。
今は、被害が発生していなくても、いつ何時、自分の住んでいる地域が災害に遭うかはわかりません。そうなる前に、三重県や津市・気象庁のHPなどで災害ハザードマップで自分の住んでいる場所の確認をすることが進められています。今は、テレビやインターネットを通して最新の情報をすぐさま得ることはできますが、事前に準備をしておくことも大切だと感じています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、これまでもお寺のHPで何度か紹介しています、
救援マップ(未来共生災害救援マップ)の紹介させていただきます。
お寺のある三重県では東海地震や東南海地震が今後発生すると大きな被害を受けることは随分前から指摘されています。その為、行政からも地震が発生した時の備えや行動計画の事例も何度も注意喚起がなされ住民も確認し自治会などを通して防災訓練なども行っています。また災害時の行動について個人・家族で話し合う機会もあったと思います。
以前、「災害時のソーシャルキャピタルとしてのお寺」と題したオンライン勉強会がありました。大阪大学の稲場圭信氏の研究分野で災害時の避難場所のあり方などのお話をお聞かせいただきました。行政が指定している地域の避難所が諸事情で使用できない場合に、その地区で広い空間施設を持っている寺社を活用する取り組みをされています。(大型商業施設なども避難場所として指定または活用も進んでいます)
行政の避難所指定がなくてもその地域の避難空間としてお寺を活用できることは、お寺の社会貢献としての一面もあると思いました。
稲場圭信さんの研究所では、既に「未来共生災害救援マップ」と言う全国地図に行政の避難指定施設と共に寺院・神社にも避難された方がいる場合にその概略を記入できるスペースが作られたマップが無料提供されています。
地域に災害が起こる前に1度このマップを確認して、今いる場所の避難場所の再確認や避難場所になり得る広い空間施設を持つ寺院・神社の場所の確認をされるのはいかがでしょうか。

お盆によせて

 

 

 

 

 

 

 

 

お 盆 に よ せ て

お盆といいますと、私たちは、一年に一度家に帰ってこられるご先祖の霊に供養し、なぐさめることと思っています。
しかし実は、お盆は、どれほど厚い孝心をもって亡き母への供養をしても、所詮その心はとどかないものであったことを思い知らされた目蓮尊者の悲嘆に由来している仏事なのです。つまり、亡き人への供養一つできない身であったことを、あらためて懺悔し、自らが聞法する時なのです。
私たちの日々は、ふりかえってみますと、そうはっきり意識しているわけでないにしても、自分があって父母があり、おのれがあって社会があるという考え方、生き方をしています。亡き人々への供養といっても、自分の心のままに務めているもので、供養の後は、これで一安心と、自分が満足するものでしかありません。
母親への供養が届かないことを悲嘆する目蓮に、釈尊は、安居(あんご)のとき衆僧供養することをすすめられます。安居とは、虫たちがもっとも活発に歩きまわる季節をいいます。無駄な行動をして虫たちを踏み殺さないようにつつしみ、専ら聞法につとめる期間です。
お盆は、亡き肉親をはじめ、こんなに多くの人(多くの命)とのつながりのなかに賜っている我が身の命を、今一度いただきなおし、その尊さを聞きひらいていくべき時であったのです。
そしてもし、私が、賜っているこの私の命を歓び、尊ぶということがなければ、ご先祖への供養も、遂に形だけの気安めに終わるばかりです。
宮城 顗
【法苑院妙華寺資料】

妙華寺では、7月12日から15日までと8月11日から15日まで、地区を分けてお盆のお勤めをさせていただいています。
 お盆の期間、お釈迦様の弟子の目蓮尊者の母親の話から「いのち」について考えさせられることがあります。
 当日、お盆勤めのご都合が難しい場合は、ご連絡ください。他の日時やお墓でのお勤めも可能です。

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