「住職たちの経営戦略」近世寺院の厳しい財布事情 田中洋平著 吉川弘文館
近世の『世事見聞録』では、社会・経済・政治と同様に寺院や僧侶の実態や仏教界のことも批判的に記述されているとのこと。著者は、「寺院」の経済活動の面について近世の寺院がどのような状況であったかを古門書を通して論じられている。
近世の寺院経営面からの考察が、今の寺院経営にも必要ではないかと、考えさせられる1冊です。
また、寺院史研究と地域史研究から見える社会経済的状況を考察されていますので、時代状況は違いますが、「人口減少」や「寺院ばなれ」など寺院を取り巻く地域や檀家との関係を、改めて考える1冊と感じました。
仏の「み教え」を伝えるには、僧侶として研鑽する一方、組織としての寺院を経営(持続)させていく努力が必要ですが、現在の寺院は、近世寺院より住職や寺族に負担があまりにも片寄っているような感じもします。
※中川個人の感想です。
