余韻を楽しむ

余韻を楽しむ
茶道の冊子の巻頭に「余韻を楽しむ」と題したエッセイを拝読しました。地区大会や茶席に参加した後の楽しみが「余韻」として表現されています。また、茶事の中立の時、亭主の打つ銅鑼(どら)の音を聞き、その音が消えていく中で、席入りをする場面を「余韻」は消えていくことでなく、新しいものを生み出すものだと紹介されています。余韻や余情・残心の言葉から、今の生活で忘れてしまった何かを感じています。
時間に追われて生活をしていると、1つのことが終われば、すぐ次のことに取りかかることが現状です。終わったことの反省も必要ですが、楽しみとして時間を過ごすことは、次のことに追われているような状況では難しい課題です。
過ぎ去ったことを思いやる時間は大切にしないと何も残らないような気持ちです。
1つのことが終わってもその「余韻」をかみしめる時間を大切にしたいと感じました。

【案内】9月の日曜学校は1日午前7時30分から

【案内】
学校では二学期が始まる9月です。暑い夏を乗り切った時期ですが、最近は9月に入っても暑いですのでもうしばらく熱中症にも気をつけましょう。
9月の日曜学校は1日です。朝7時30分から8時頃までです。
ご家庭での平素の朝時のお勤め(嘆仏偈・正信偈・5首和讃)を一緒にお勤めいたします。輪(りん)の鳴らし方や、念珠の持ち方もご一緒にしますので自然と覚えます。

また、ご参加いただきますと念珠の一珠をお渡しして、24珠で単念珠が、108珠で二連念珠ができるようにご用意しています。(親珠には「妙華寺」の寺院名が刻印されています)

【報告】8月の初盆総回向

【報告】8月の初盆総回向が終わりました。妙華寺では、7日に各自宅で「火入れ」と称して初盆の方の法名を荘り、お盆中にお寺に法名を「送り」(安置)、お寺で23日まで朝晩お勤めをしています。最後のお勤めを皆様と一緒にして、仏壇の給仕の仕方を紹介しています。
8月は会社などの長期休暇もあり、家族揃ってのお参りが7月に比べると多いようにも感じます。次の日(24日)に本堂の片付けをしますが、朝から暑く小一時ほどの時間ですが汗だくになります。

懐石

懐石
茶事では、おいしいお茶(濃茶・薄茶)をいただくために、懐石(食事)を用意します。基本は、一汁三菜です。八寸でお酒をすすめることも。楽しい一時ですが、おいしいお茶をいただくための前提です。どんなにおいしい懐石でも、お茶をおいしくいただくことのためです。だから難しい。
茶懐石と言う言葉がありますが、お茶をたしなむ者からみると、料理屋の懐石と違うことを示しているのでしょうか。
家族や親しい友人と久しぶりにあうと、会食をすることもあります。その時、料理屋さんで会席・懐石料理をいただくこともあります。とてもおいしいです。最後に、デザート(水菓)と薄茶がでる時もあります。茶事の形からだと思いますが、正式の茶事の懐石ではありませんのでどうしても食事がおいしすぎて、薄茶は付け足しのように感じてしまうのは、料理屋さんの懐石だからでしょう。

おてらおやつクラブへの寄付

おてらおやつクラブ
妙華寺は2015年2月からおてらおやつクラブの趣旨に賛同して活動しています。
お寺のお供えをおさがりとして一人親家族にお届けしています。これまでに、お寺のHPをご覧いただいた方から、お手伝いのお申し出や、お菓子や日常品などのご寄付をいただいています。今回も5年前にもお申し出いただきました離れた地区の農家様から玄米の状態で20kの袋で7袋のお米をご寄付いただきました。必要とされています方々へお届けさせていただきます。

弔意を表す

弔意を表す
亡くなられた方へ弔意を表すのに、国家では半旗を掲げます。個人(生活者)は、言葉や行動で示すことですが、皆さんはどうされているでしょうか。
生活者として、ご遺族に亡くなられた方と私の関係性をお話させていただいたり、葬儀に参列してお焼香(お別れ)をさせていただくことで弔意を示すこともあります。
私(住職)の父母の若い時代では、中陰の期間は精進潔斎や喪に服する期間は、音曲に近づかないなど今では考えられない行動制限もあったようです。

最近は、葬祭(亡くなられた方のお別れの式とその後の法要など)で、お世話になった方へ弔意を示したいのですが、ご辞退をされるご遺族もいらつしゃいます。その時にどのように弔意を表すか決まりはないと思いますが、戸惑います。
私が故人からたくさんのことを教えていただいたことで私にとっては本当に有難い尊い存在であった故人も、ご遺族にとっては、他者である私はまったく関係ない存在なので、弔意を伝えてよいのかも躊躇してしまいます。

弔意 人の死をいたみとむらう心 哀悼の気持ち【岩波 国語辞典】

 

【報告】8月のお盆

【報告】8月のお盆参りが終わりました。例年以上の暑さで大変でしたが、お仏壇でお勤めさせていただく機会が少なくなる中、貴重な時間でもあります。お盆は、日にちで決めていますので、ご自宅にどなたかがいらっしゃる場合はよいのですが、所要や仕事で休日にならない場合、その日時で伺うことが難しい場合も増えてきたと感じています。そのような時は、お寺にご連絡ください。
最近「私の亡くなられた大切な方への弔意をどのように示すのか」について考えさせられることがあり、このお盆の行事も、亡くなられた方や先祖への弔意を示す1つの形だと思い始めています。
皆さんは、亡くなられた大切な方への弔意をどのように表していらっしゃいますか。

学山高田の文化

「学山高田の文化」
高田本山の宝物館で開催されています「学山高田の文化」展を拝観しました。
展覧は3部構成で、一部が「学山高田とよばれた専修寺」二部が「専修寺の茶道具」三部が「専修寺と宮家の文化」になります。
法を伝える続けることは、文化を生み出すことのようにも感じます。
専修寺所蔵のなかなか目にすることができない法宝物を間近に見ることができる機会を得ることができ、うれしく思っています。
※中川個人の感想です。

災害への備え

災害への備え

気象庁は8月8日に、南海トラフ地震情報で「巨大地震注意」を初めて発表しました。
もう一度、避難経路や非常持ち出し品の見直しなど災害への備えを考えてみたいです。

これまでもお寺のHPで何度か紹介しています、 救援マップ(未来共生災害救援マップ)の紹介させていただきます。お寺のある三重県では東海地震や東南海地震が今後発生すると大きな被害を受けることは随分前から指摘されています。その為、行政からも地震が発生した時の備えや行動計画の事例も何度も注意喚起がなされ住民も確認し自治会などを通して防災訓練なども行っています。また災害時の行動について個人・家族で話し合う機会もあったと思います。以前、「災害時のソーシャルキャピタルとしてのお寺」と題したオンライン勉強会がありました。大阪大学の稲場圭信氏の研究分野で災害時の避難場所のあり方などのお話をお聞かせいただきました。行政が指定している地域の避難所が諸事情で使用できない場合に、その地区で広い空間施設を持っている寺社を活用する取り組みをされています。(大型商業施設なども避難場所として指定または活用も進んでいます)行政の避難所指定がなくてもその地域の避難空間としてお寺を活用できることは、お寺の社会貢献としての一面もあると思いました。稲場圭信さんの研究所では、既に「未来共生災害救援マップ」と言う全国地図に行政の避難指定施設と共に寺院・神社にも避難された方がいる場合にその概略を記入できるスペースが作られたマップが無料提供されています。地域に災害が起こる前に1度このマップを確認して、今いる場所の避難場所の再確認や避難場所になり得る広い空間施設を持つ寺院・神社の場所の確認をされるのはいかがでしょうか。」

総代とのわかれ

総代とのわかれ
お寺の総代のお一人が往生されました。
平成5年から長年、総代の役をお引き受けいただき、お同行の代表の1人としてお寺のことについて親身になって考えていただいていました。ちょうど、前住職(父)と同じ年齢で、お酒が好きなこともあり、お寺の会議の後、大いに語り合っていたことを思い出します。

前住職が往生した後、若輩の私を支えお育ていただきましたお1人です。
私が住職となってからの平成23年妙華寺の親鸞聖人750回遠忌、平成26年妙華寺の一光三尊仏御開扉、令和4年の妙華寺の親鸞聖人ご誕生850年・立教開宗800年奉讃法会を他の総代と共に推進していただき無事厳修できましたことも感謝しています。
6年前の高田本山での祖師寿(90歳)のお祝いにも、参加された時の喜びをご家族と分かち合ったことをお聞きしています。
今年5月・6月に高田本山への提出書類に署名・捺印をお願いに伺った時が私がお会いしました最後になりました。

長年、妙華寺の寺院活動にご賛同・ご協力賜りありがとうございました。

令和6年8月7日                              法苑院 妙華寺 中川 和則