半鐘の調査

半鐘の調査
梵鐘を調査されている方はたくさんいらっしゃると思いますが、お盆前に奈良から小さな鐘を調査されている方が見えました。「小さい」と言うサイズの規定は定まっていないようですが、鐘楼堂の鐘ではなく、「小さい鐘」があれば拝見したいと仰せられました。本堂の後道にあるお寺の行事の開始の合図で、住職や法中が出仕する時に打ち鳴らす「(裏)半鐘」を見ていただきました。お寺の鐘楼堂の梵鐘は調べてありますが、本堂の後道にある「(裏)半鐘」は調べていませんでした。(明治22年に造られたものでした)
それ時思い出したのが、数年前、梵鐘の音を調査されている方(サウンド(スケープ)・デザインの専門家)が見えて、鐘楼堂の「鐘の音」を録音していかれました。「鐘の音」の音階を調べられているようです。(その時「鐘の音」について詳しく説明をしていただいたのですが専門的で私には頭に入っていません)。その方が「鐘の音」 に興味を持たれたのは「徒然草」からだそうです。

先日もご案内いたしましたが、
終戦記念日に戦没者の追悼と世界平和・今年はコロナ禍の収束に向けてお寺の鐘をつきます。「津がつながる津ぅりずむ」が主催し、津市内にある鐘を撞き「戦没者の追悼と世界平和を祈念する」ことに賛同した行事です。

今年の主会場は、久居幸町の「子牛(とき)の鐘」です。
妙華寺も賛同し終戦記念日の15日(土)正午から13時までの間、一分間の黙祷の後、鐘をつきます。どなたでも参加できます。

※新型コロナウィルスの感染拡大防止の件について、様々な意見があることは重々承知しておりますが、最終的にはお寺の住職の判断で、開催を考えています。
ご参加されます方は、風邪の症状や高熱の方はご遠慮いただきます。
マスク着用で距離をとってお並びください。アルコール消毒などの用意はさせていただきます。
とはいえ、決して不安や不満を抱えながら参加する催しでもありません。
どうかご無理ない範囲で参加のご検討をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
※また、暑い時期ですので熱中症にもお気をつけてください。

お寺の掲示板

お寺の掲示板
遺された家族へ「エンディングノート」を書いておく

『人は人を救えないが、「癒やす」ことはできる』 谷川洋三著から
著書では続いて、エンディングノートは、自分が理想通りの死を迎えるためでもありますが、遺された家族のために必要なものです。ぜひ書いて、家族と共有しておきましょう。

注意してほしいのは、エンディングノートには法的な効力がないということです。ただ、自分の考えていることをまとめて家族に伝える、手続や諸連絡を円滑にするという意味で有効な手段でしょう。
エンディングノートの基本的な内容は、①本人の基本情報 ②医療についての考え ③葬儀・お墓 ④財産 ⑤親族や知人の連絡先で、せっかくエンディングノートを書いてもどこにあるかわからなければ役には立ちません。家族に置き場所をきちんと伝えておきましょう。(財産に関することも含まれているので管理をしっかりしなければいけません。財産関係は別に保管ということも考えられます)
エンディングノートの他に、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)への考えも書面に残し、家族や医療関係者と共有しておきましょう。
エンディングノートやACPに関する意思表示も誰も好き好んで書きたいと思わないことで、ついつい先延ばしにしまいがちです。しかし、最終的に意識を失った状態になるわけで、その時点ではいっさいの意思表示ができなくなります。最期まで自分の思い通りに生き、死んだ後も家族に迷惑をかけたくないと思うのであれば、それなりの準備が必要です。準備しないより、するほうが自分のためだと私(著者)は思います。

※とても考えさせられます。親子で「死後」のことを話せる関係があればここまでしなくてもよいと思いますが、離れていて、話すきっかけにためらいがあれば、遺される家族からは聞きにくいことなので、やはり先立つものが準備するのがよいのかなと思います。

およそ100年前

過去帳 葬儀した往生人の人数(子どもの人数)
大正3年 35(15)
大正4年 47(15)
大正5年 41(17)
大正6年 46(15)
大正7年 67(21)
大正8年 45(8)
大正9年 43(13)
大正10年 42(21)
大正11年 45(15)
大正12年 42(16)
大正13年 47(20)
大正14年 62(20)
今から102年前の大正7年(1918)にスペイン風邪が流行したと知り妙華寺の過去帳を調べてみました。今回の新型コロナウィルスのように世界中に感染が拡大するには今回より時間がかかったと思います。日本でどれくらい感染者がいたのかも調べていませんので確かなことは分かりませんが、お寺の過去帳の大正7年の往生人は前後の年より特出しています。大正7年の過去帳の部分に記された備忘録には、「前年(大正6年)の9月中は、日本は全国的に暴風大雨で、東京や大阪など多くで浸水被害などあり秋の作物が実らず食糧不足であったとか、冬はとても寒い」とありました(スペイン風邪についての記載は、大正7年以降もお寺の過去帳にはありません)。往生人が多いことは事実ですが、スペイン風邪が原因か、前年の食糧不足などが主たる原因かどうなんでしょう。
※大正6年12月には東京の国技館が全焼したとの記載もあります。

また、当時(大正年間)の往生人の数ですが、妙華寺は明治中期に檀信徒が246軒との資料(明治29年示寂の8代住職の頃)もあり、時代は下がりますが、大正時代の往生人の数は今の長寿時代での檀信徒の軒数の割合からすると多いようにも感じます。また当時は、火葬ではなく、ご遺体を棺に入れ埋葬する形でしたので今と同じお寺の墓地区域に埋葬されたと思いますが現在の整然とした区画に埋葬する方法では無かったと思います。(境内墓地は、昭和30年代から40年頃にかけて今の区画に整理しました)
また、昭和20年代までは、子どもの死亡が多いのは当時の医療水準によるものだと考えられます。

席と席の仕切り板

新しい試み
現在、本堂では畳二畳に1席を用意して18席で対応しています。最近の葬儀・年忌法要はご家族様だけの場合が多いのでなんとかこの形で行っています。お盆が過ぎ、お寺の行事の秋彼岸会以降のことを考えますと、現状では心許ないと感じ、これまでのように畳一畳に2席設けられないか考えています。
新しい生活様式で飛沫感染防止用として本堂の席と席の間に仕切り板を考えました。試作品(この形で発注しました)を1つだけ置いています。こちらの仕切り板で今まで通り畳一畳に2人の席を設けることを予定しています。最大36名着席可能です。これまでより、仕切り板を置くことで、前の視界が妨げられ、少し内陣が見にくくなります。
また、内陣に置く僧侶用の飛沫感染防止用の仕切り板も試作品ができました。
お寺の行事で、法中(僧侶)にご奉仕していただく場合、畳一畳に2名着座していただいています。その間に設置する予定です。大間も内陣も仕切り板を置くことになりますと、これまでより少し窮屈に感じてしまいますが、新型コロナウィルス感染症の感染防止の為にご協力ください。
※試作の仕切り板の席に何組かの方にお座りいただき感想をいただきました。圧迫感はない・やはり隣が他者だと気になる・気にならない・もう少し大きなサイズで などご意見をいただきました。
※本堂の畳は、170cm×90cm 椅子は、幅55cm・前後45cmで、60cmの間隔の往来(焼香に行き来できる幅)を想定して試作しました。

※妙華寺会館のテーブル用の仕切り板を用意する予定です。

また、お寺の行事の受付(帳場)が座った形のままでしたので椅子式の受付になります。

少しずつではありますが、皆様のご協力をいただきながら、新しい生活様式に応じた、安心できる安全なお寺の「場」を作っていきたいと思っています。

平和の鐘 8月15日正午から1時間 撞きます

平和の鐘

終戦記念日に戦没者の追悼と世界平和・今年はコロナ禍の収束に向けてお寺の鐘をつきませんか。
「津がつながる津ぅりずむ」が主催し、津市内にある鐘を撞き「戦没者の追悼と世界平和を祈念する」ことをはじめ3年目になります。(昨年は台風の影響で当日中止となりました)
今年の主会場は、久居幸町の「子牛(とき)の鐘」です。
妙華寺も賛同し終戦記念日の15日(土)正午から13時までの間、一分間の黙祷の後、鐘をつきます。どなたでも参加できます。

※新型コロナウィルスの感染拡大防止の件について、様々な意見があることは重々承知しておりますが、最終的にはお寺の住職の判断で、開催を考えています。
ご参加されます方は、風邪の症状や高熱の方はご遠慮いただきます。
マスク着用で距離をとってお並びください。アルコール消毒などの用意はさせていただきます。
とはいえ、決して不安や不満を抱えながら参加する催しでもありません。
どうかご無理ない範囲で参加のご検討をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
※また、暑い時期ですので熱中症にもお気をつけてください。

7月の聞法

7月の聞法

7月に入るとお盆月になり時間がとれませんが、オンラインでの勉強会やセミナーは、時間さえ合えば参加できる点がうれしいです。

オンライン勉強会 「高齢者ケア」の事例シュア
お寺の「高齢者ケア」はそれこそ随分以前からそれぞれのお寺が工夫してお寺の行事や地域の行事として存在していたと思います。私のお寺でも名前は「婦人会」とある任意団体に集まる方々は、各家庭のおばあさんに当たる世代の方です。今は、親子の別世帯化や高齢化が進むと同時に世代交代が難しくなり、これまで活動されていた会員も高齢の為に参加もできないままの名簿会員が増えることが起きています。妙華寺でももう一度「高齢者ケア」の枠組みを考えて行きたいと思っていました。
新しい取り組みとして、「高齢者ケア」に力を入れている行政と連携して、お寺で「高齢者ケア」をされている事例とお同行様のご家庭に電話で関係性を深める取り組み事例を紹介していただきました。私(住職)の中では、お同行様のご家庭と関係性を深める取り組みは、直ぐ「高齢者ケア」と結びつきませんでしたが、よく考えて見ると住職(お寺)とお同行様の関係が近いこと自体が高齢者だけでなくお同行や地域の方の「ケア」になっていることがわかってきました。用事がある時だけ電話で連絡をするのではなく、なにげないも話ができる関係性はとても大切なことでありますがそれを築くまでの道のりは長いものと思います。住職個人としては長い道のりではありますが、お寺として考えるならこれまでの住職(お寺)が培ってきた関係性の上に築かれていくものでありますので、「ゼロ」からの出発ではなくこれまでの関係性をより深めていく形であると思いました。
※中川個人の感想です。

ENDEX オンラインセミナー
【7月6日ENDEX】「withコロナ時代からアフターコロナ時代の寺院の未来とは?三密を避け、人々寄り添えない時代の寺院経営の今後を考える」をテーマに(株)寺院デザインの代表の薄井 秀夫氏と大正大学地域構想研究所の研究員小川 有閑師が、新型コロナウィルス感染症で緊急事態宣言が発出されている中全国の寺院にそれぞれ独自のアンケート調査【(株)寺院デザインのアンケート回答寺院は87ケ寺、大正大学地域構想研究所のアンケート回答者は、517人(ケ寺)】の回答から今、寺院を取り巻く課題や未来を語られました。これからの寺院の取り組みにも参考になる貴重な時間でした。
※今回共有されましたアンケート調査結果(報告)は、(株)寺院デザインと大正大学地域構想研究所のHP上に掲載されています。
これまでオンラインの講演や研修などに参加していましたが、今回のENDEX主催のオンラインでは、個人情報がとてもしっかり守られている点が良かったです。
※中川個人の感想です。

7月のおてらおやつクラブ

7月のおてらおやつクラブ
今月も、先月同様3つの支援団体様へ20日に2団体、22日に1団体へ「お供え」を「おすそ分け」させていただきました。
7月に入り全国で梅雨豪雨で被災されました地域の皆様にお見舞い申し上げます。また、お亡くなりになりました方々にお悔やみ・追弔させていただきます。
まだ梅雨は明けていませんが、暑い日が続いています。例年なら夏休みが始まっている子どもさんも今年はいつもより少ない夏休みになるのかな。
おてらおやつクラブの活動が一助にでもなれば有難いです。

また、年2度回収の古本勧進での古本も募集しています。
今回は8月末までに集まった古本を寄付させていただきます。
不要になりました古本がありましたらいつでもお寺にお持ち込みください。
対象の本は、裏表紙にバーコードのあります文庫本・新書本・単行本です。
申し訳ございませんが、週刊誌・雑誌・百科事典・全集は対象外です。
本以外、書き損じのハガキ・不要なCDも受け付けています。

お寺の掲示板

お寺の掲示板
自分の「愚かさ」に気づく人、気づかない人

『大往生できる人 できない人』潔く、とらわれず、おまかせして生きる 田畑正久著 から

著書では、私たちの「理性の目」は、煩悩によって汚れています(我々は、そのことを認めたくありませんが) この汚染された理性や分別によって「真理」が見えなくなっていることを、仏教では「無明」と言うのです。無明とは、明るさがないことです。私たちは明るいと思っていても、煩悩に汚れているから明るくない。けれどそのことに気づかないわけです。と続いています。
(中略)理知分別を超えた仏の智慧に出遇うと、自然と「仏におまかせしております」と1日1日を精一杯生きるように転じます。
それはすでに仏の世界に通じて生きているわけです。
そういう世界に出遇える時に、私たちは、人間に生まれたことの意味、そして生きることの物語に気づかされます。
仏の智慧の発想では「私が生きている」ではなく「生かされている」ことに目覚めるのです。生かされていることが感得できれば、生かされていることで果たす私の役割、使命への気づきになります。そして、この世での役割が終わる時、仏へおまかせする世界が開かれるのです。

※高校・大学の頃でしょうか「生かされている」ことが分かっていませんでした。一人で大きくなった気持ちでいました。自分が生まれた時のことを覚えているわけでありませので、子どもの姿を見ながら「生かされている」ことを教わったことと思います。

草履で歩く

草履で歩く(お盆のお勤め)
今回もお盆のお勤めでのことです。和装の履物の草履や下駄は、足の親指と人差し指の付け根で鼻緒を挟むようにようにして歩行します。私(住職)は、お寺のお手伝いを始めた大学の頃から40年以上草履を使っています。
草履を履き慣れていると思っていましたが、今年の7月のお盆は13日と14日が雨で、共に午前中傘をさして歩いてお同行様の自宅に伺いました。(午後からは車を使いました)歩いた距離は2日合わせて5キロほどで一度にではなく、一軒一軒お勤めをしてでありましたが、14日の夜は足の親指と人差し指の付け根がとても痛く感じました。考えて見ると草履で何キロも歩くことはこれまでそれほど経験していませんでした。
遠くに行くときは、電車や車を使い到着した所から少し歩いたり、自転車で玄関前まで乗っていくなど草履で歩く距離はしれたものでした。
そういえば、去年3月に参加した「Life Walk」で三条のお寺から東山のお寺まで行進したのが一番長い距離を一度に歩いた時でやはり痛みを覚えたことを思い出しました。

ホンモノにあう

ホンモノの迫力
私(住職)は、年に2・3度、興味がある展覧会に行くことを楽しみにしています。
ガラス越しではありますが、ホンモノの迫力を感じることは、専門家のような見る目もありませんが、心に迫るものを感じます。国宝や重要文化財に指定されている「ホンモノ」は大変貴重なもので大切に扱われる為、精密な複写品が作られます。見た目では「ホンモノ」と変わりないものですが、「ホンモノ」にしか醸し出すことができない味わいが私たちを惹き付けるのだと感じています。
今年は、COVID-19(新型コロナウィルス感染症)の感染拡大防止の為、多くのミュージアム(博物館や美術館)での展覧会が中止や延期になっていました。インターネットを通じて公開したり、7月に入り、徐々にではありますが、新しい生活様式にかなった展覧会の開催も始まりました。
私(住職)が興味がある分野の展覧会は、国立博物館などで開催されます規模の大きな特別展覧会などは、数十年に一度ですが、毎年、粒選りの企画展を開催されているミュージアム(博物館や美術館)もたくさんあり、興味深く楽しみにしています。
真宗の「み教え」を喜ぶ私たちは、私のお寺の所属する高田派本山の専修寺が所蔵しています国宝や重要文化財に指定されている親鸞聖人のご真筆のなどの法宝物を拝見できることが大きな喜びの1つです。
毎年2回(お七夜と夏季仏教文化講座)の展示期間には、その時々の企画展も楽しみにしていました。昨年から、これまでの宝物館(展示室)・所蔵庫を新しくすることの計画が進んでおり、立て替え中ですので法宝物を拝見するには3年ほど待たなくてはいけません。
今は、「ホンモノ」を拝見することはかないませんが、ミュージアム(博物館や美術館)から出版される「図録」は、解説も詳しく、私の好奇心を満たしてくれます。