連絡先調べ

連絡先調べ
お寺の行事案内などは、地域のお世話方様を通して案内をお願いしています。
これまでおよそ30の地域に分けて(30名のお世話方様を通して)、お寺の行事の配布物などをお届けていました。お世話方様がご高齢になられると次のお世話方候補にお願いしていましたが、最近は、次にお世話方をしていただくことが難しい地域も出てきて、現在はおよそ20の地域のお世話方様にお願いしています。お世話方を受けていただくことが難しい理由はそれぞれでありますが、地域に住まわれている方々との関係性が、以前より希薄になってきたことが一番かなと思います。私(住職)の小さかった頃、近所の方とお米や醤油などの貸し借り、お風呂の共有など今では考えられないほど濃密な関係でした。そのような濃密な関係性を好まない(避ける)形で社会が変化してきていますので、関係性が希薄になるのは当然と思います。
今のお世話方様の存在は頼もしいのですが、近い将来どの地区にもお世話方様がいらっしゃらなくなることも考えられます。これまでお世話方様がいらっしゃる地域のお同行様の連絡先はお寺としては正確に把握していませんでした。今回、連絡先をお教えいただくことをお願いしています。今後お世話方様がいなくなれば、県外や県内の地市町村のお同行様へのお寺の行事案内と同様郵便物を使っての案内・連絡になります

今する来年の準備

来年の準備
秋彼岸会が終わり、衣更えをすると来年の準備が始まります。
まだ今年の行事もありますが、年1度発行しています「寺報」の原稿を印刷屋さんへ届けます。

次に、最近は、9月の中旬頃から来年のカレンダーや手帳が店頭に並び始まっていますが、来年のお寺の法務の予定帳の用意をします。お寺の法務の予定帳は、寺族の皆が記入したり確認するものだけに、小さいものではわかりずらく大きなものを、前住職は画用紙に自ら、市販の月ごとのカレンダーより大きな枠(日)をとり作成して、昔の画板に貼り付けて、法務が書き込めるようにしていました。私は、自作するのでなく、市販の月別カレンダーの一日の枠が大きいのを選んで使っていました。法務の予定が入ると記入するのですが、どうしても土曜や日曜の枠には入りきれない場合や、連絡を受けた順に記入する為、その日の予定時間順には記入が難しいく、近づいてくると時間別に改めて別の用紙にまとめたりしていました。その為昨年から、一週間が1ページ見開きで一日の枠が時間ごとに記入できる帳面式に変えました。これまでと見た目が違い、法務の予定を記入するのも多くのページをめくることになりましたが、その日の時間枠で法務の予定が記入できるようになり、これまでの法務予定帳よりわかりやすくなりました。来年の法務予定帳を求める準備をしています。
そして、お寺では、来年の年忌の繰り出しの準備も始めています。最終的には、年末の大晦日に貼り出すものですが、50回忌までの法名を、パソコンで完成させます。

※個人的な予定も、法務の予定帳に記入していますので必要ないのですが、
先日、来年(2021)の県民手帳をいただました。久しぶりに個人の手帳として使おうかと思っています。

私たちのお寺はあなたをひとりぼっちにはしません

お寺の使命として「私たちのお寺はあなたをひとりぼっちにはしません」を掲げて7年になります。

悲しいことですが、今年は、テレビに出演されている著名な方が続いて自死と思われる死で亡くなられています。

私(住職)は、亡くなられた方の熱狂的なファンであったとは言いいませんが、これからもテレビで活躍する姿が見えなくなると思うと悲しい気持ちになります。それぞれの情報の内容にそれほど興味はありまませんが「自死」について考えさせられます。
私(住職)は、自死について専門的な学びは受けていませんが、これまで檀家さんで自死で亡くなられる方を何人も見送ってきました。

私(住職)が社会人になりたての頃、いつも、家族と夕食をともにする時間の前に、庫裡の玄関から突然、靴を脱がずに駆け上がってきた方がいました。父(当時の住職)が対応したので詳細はわかりませんでしたが、その方がしばらくして自死で亡くなられたのが、私(住職)にとって初めて自死について考える出来事でした。
その後、自死で亡くなられる方の通夜・葬儀を勤めることが毎年のようにあり、年間3万人以上の方が自死で亡くなられていた頃、妙華寺でも自死で亡くなられた方が続いていたことにとても心が揺らぐ気持ちでいっぱいでした。
仏教の教えでは、どのような死であっても「いのち」の終わりに違いはないことは明確ですが、遺族の方のお話をお聞きするのに、どこか構えてしまう自分がいます。
周囲が遺族を責めたり、遺族自身が自らを責めてしまうこともあり、グリーフケアが大切であることも痛感させられます。私(住職)としては、辛いことや悲しいこと苦しいことを、ただお話をお聴かせいただくことしかできません。
私(住職)も「死にたい」と思う気持ちになるような辛いこと・悲しいこと・苦しいことがこれまでの人生の中でありました。私の場合は「死にたい」と思う気持ちが、知らないうちに私の意識から消えてしまったような「死にたい」と思う気持ちまでに至らなくなって、今を生きているようにも思えます。
皆さんの中でも「生きている」ことが辛い・苦しい経験をお持ちの中で「死にたい」と思う気持ちにもなられた方もいらっしゃると思います。その時のそれぞれの事情で、「生きる」思いと「死にたい」思いが、心の中でシーソーのように揺れながら人生を歩んでいるのだと感じます。
大切な方に、生きていてほしいから「死ぬのはダメ」と言うことはたやすいですが、「生きたい」気持ちが「死にたい」気持ちよりも辛い・苦しい時もあることに気づいてほしいです。
「生きたい」気持ちも「死にたい」気持ちも同じ様に捉える視点が必要です。そのように捉えることが、自死についての学びで大切と感じています。

死にたいと思う気持ちの時に、1人で抱え込まずに、専門家にお話することも大切と思います。

自死(自殺)について行政機関やNPO団体が開設しています電話やメール相談をご活用ください。
【相談機関】
三重県こころの健康センター
自殺予防・自死遺族電話相談
電話 059-253-7823 月曜日13:00~16:00 ※祝祭日の場合は火曜日 年末年始除く

こころの傾聴テレフォン 話を「聴く」ことに重点を置いた傾聴電話
電話 059-223-5237 059-223-5238 平日10:00~16:00 ※祝祭日、年末年始除く

NPO法人三重いのちの電話協会
自殺予防三重いのちの電話(身体、精神、人生、対人関係等)
電話 059-221-2525 年中無休 毎日 18:00~23:00
電話 0570-783-556 年中無休 毎日 10:00~22:00

一般社団法人日本いのちの電話連盟
自殺予防いのちの電話
電話 0120-738-556 毎月10日 午前8:00~翌日午前8:00(24時間無料)

よりそいホットライン(社会的包括サポートセンター)
電話 0120-279-338 24時間 毎日 ※通話による聞き取りが難しい方FAX 0120-773-776

自死遺族サポート カーベラ会
電話 090-9182-9918 毎日 19:00から21:00

認定NPO法人 京都自死・自殺相談センター
電話 075-365-1616 金曜日・土曜日19:00~25:00
メール http://kyoto-jsc.jp/mail/ 電話が苦手な方にはメールでお返事します

法苑院 妙華寺のお寺の使命として「私たちのお寺はあなたをひとりぼっちにはしません」を掲げて7年になります。

お寺の使命に続けて「今を生きる私たち一人一人の悲しみや苦しみに寄り添いながら、心の安心を得る寺院活動を続けてまいります」と、お寺は、今悲しみや苦しみ・辛さを感じて生きている方に寄り添いながら、悲しみや苦しみ・辛さがなくなることでなく、心が安心することができる活動が大切であると取り組んでいます。

「死にたい」気持ちになられた、辛さや・悲しみ・苦しみを1人で抱え込まないで、お話をお聴かせいただくことも可能です。私(住職)の意見を挟まず、ただあなたのお話を傾聴するだけの時間をお取りします。(法務の関係上 事前に予約をお願いします)

お寺の発信

お寺の発信
お寺のHPは、5年前の先月9月のお彼岸前に開設されました。
今の思いは、私(住職)にPCの知識が無くてもサポートしていただく方がいらっしゃり、お寺のHPを開設していただくことができ、また当初はお寺のHPの存在もご存じない方も、いつしか知っていただき、楽しみにしていただいていることをお聞きしますととても励みになります。色んな事を思い起こしますが、今続いていることに感謝しています。
そして今(秋彼岸法会)、お寺の動画配信をする準備ができました。こちらも私(住職)には手に負えないことですが、サポートしていただく方があってのことです。
(詳細はお寺のHP 2020-09-23のブログに掲載)

時代が移り変わるスピードは、以前に比べてとても早く感じるのは私(住職)だけでしょうか。お寺が伝える仏様の「み教え」は変わることがないものですが、伝え方は工夫の上、広がっています。
その1つがインターネットを通しての発信です。こちらも静止画から動画へと拡がりがみられます。また、お寺のHPの2015-11-21のブログ「お寺のホームページを制作するまでのこと」にお寺のHPを作成していただいた方とのやりとりも掲載してあります。 今読み返すと、当初の気持ちに気恥ずかしい点もありますが、これからもお寺から提供できる情報を発信を続けていくことができればと思っています。

お寺の動画配信(YouTube)「妙華寺TV」は、下記のURLで視聴できます。
https://www.youtube.com/channel/UCrOwS8s-gxDB3Knoo4J6HTA

9月のおてらおやつクラブ

9月のおてらおやつクラブ
今月も、先月同様3つの支援団体様へ24日に「お供え」を「おすそ分け」させていただきました。
9月の彼岸会も終わり片付けをしながら発送の準備でした。
おてらおやつクラブの活動が、一人親家族の生活の一助にでもなれば有難いです。

また、年2度回収の古本勧進での古本も募集しています。
今回は来年正月月末までに集まった古本を寄付させていただきます。
不要になりました古本がありましたらいつでもお寺にお持ち込みください。
対象の本は、裏表紙にバーコードのあります文庫本・新書本・単行本です。
申し訳ございませんが、週刊誌・雑誌・百科事典・全集は対象外です。
本以外、書き損じのハガキ・不要なCDも受け付けています。

お寺の掲示板

お寺の掲示板
「仕合わせを手に入れるのではない、仕合わせを感じる心を手に入れるのです」

『大往生できる人 できない人』潔く、とらわれず、おまかせして生きる 田畑正久著 から

著書には、私たちは、欲しい物が手に入ると満足を感じます。しかし、その満足感は、いつの間にか「当たり前」となります。また、場合によっては、手に入れた物が次なる「悩みの種」になるということは、よく経験することです。
また、「目標に向かって前進する人」の心の内面には、2つのタイプがあると思われます。1つは、心の内面の「不足・不満・不安」を解消するために、「何かで満たそう、解決しよう」と外側に解決を求める人です。もう1つは、心の内面に十分に満たされる感動の世界を持っていて、「あふれ出るよろこびを人と分かち合いたい、人に伝えたい」と願いを持って進む人です。
「物の豊かさ」を追い求めて進んできた日本では、世界がうらやむ豊かさを享受しています。しかし、「物の豊かさ」は心の内面まで満たされないこともまた、わかってきたようです。
「物の豊かさ」や「多くの時間」を持ちながら『戸惑い』を生きていると感じられるのは、「もったいない、おかげさま、かたじけない、ありがたい、ご恩」等の言葉で表現されてきた「心の内面で感じ取る世界」「仕合わせを感じる心」の有無ではないでしょうか。 無病息災、家内安全、商売繁盛というような「欲」を満たそうとする宗教ではなく、本当に心を耕す文化、目覚め、自覚へと教え導く宗教が願われます。

※心の内面に目を向けていたかと問われるとそうではない自分がいます。つい「目の前」にある物で心を満たしている姿は自分の姿のように感じてしまいます。
物事で満たすことが出来ない心が、感じることで満たされる心に変わっていくところにアミダ様の「はたらき」を感じます。

お寺の掲示板

お寺の掲示板
「あの世」のことを考えると、「この世」のことが大切になる

『人は人を救えないが、「癒やす」ことはできる』 谷川洋三著から
著書では続いて、死を考えることは大切ですが、そのことばかりになってしまうのは問題です。この世を大切にするために、できることをしていきましょう。

自分なりの死後の世界を設定して信じることなど、「死」について考えることにはメリットがあります。死の恐怖が薄れたり、穏やかな気持ちになれたりと、最期の時間の迎え方、看取り、死別後のグリーフケアなど、さまざまな場面で役にたつでしょう。(中略)
一方で、デメリットも存在します。それは、あの世のことばかりを考えて、「早く死にたい」と考えてしまうこと、また、この世に意義を感じられなくなってしまい、地に足がつかない生活になってしまうことです。

※今を生きることの大切さを味わいました。「今」に意識が向いているかといえば、私の意識は自由に過去・未来にもすぐ飛んでいきます。「今」に留まることを知らない意識は自由なようで自由でないようなものとも思われます。私のいのちが終わる時、阿弥陀様の「はたらき」で、ちゃんと、往生(往って生まれる)できる場所が用意されて、そして、この世を見ていくことができる物語は、とても安心できる物語と感じています。

環境の変化

環境の変化
まだまだ暑い日も続いていますが、今年も秋がやってこようとしています。
2月頃から日本だけでなく世界中が、新型コロナウィルス感染症に大きな不安を抱えて半年の時間が過ぎてきました。これから変わろうとする社会の中で私(住職)の生活の変化、お寺のあり方など環境の変化をふまえながらいろんな考えが浮かんでは消えています。
9月に入り、「ポスト・コロナ時代の供養のあり方」と題したオンライン勉強会に参加しました。時系列で新型コロナウィルス感染症について日本や世界の動きを、日本の寺院関係者への取材を通してのお話で、寺院のあり方を問われたものでした。
7月には、4月・5月に新型コロナウィルス感染症に関する寺院へのアンケート調査(2機関)の報告もオンラインであり、少しずつですが、妙華寺のこれまでとこれからを考える機会になりました。
簡単ですが、妙華寺の新型コロナウィルス感染症に関係することを振り返りながら、これからを考えていきます。

どのお寺もそうだと思いますが、お寺の行事でクラスターが発生しないようにとの思いで、3月から、住職・寺族の毎日の検温・手指の消毒など衛生管理・体調管理には気をつけています。
また、参加者へも、風邪症状の方や熱が37.3度以上の方には参加をご遠慮していただくことや、マスク着用のお願い、本堂内でのアルコール消毒液の設置・手洗い・うがいの場所の案内は、お寺のHPや本堂入り口に掲載させていただいています。

本堂の席数
本堂にはこれまで畳一畳に2席で36席を用意していましたが、3月に入り畳一畳に1席の36席体制、そして4月から現在(9月)畳二畳に1席の18席体制です。9月中旬(秋彼岸会)までに、飛沫感染防止用の仕切り板を設置して畳一畳に2席の36席体制を考えています。

葬儀 2月からもこれまでと同様家族葬が主(但し3月から5月までは、葬儀社は、家族葬で9人以下を推奨していました)でお寺としての葬儀には影響はありませんでした。
但し、遠方のお同行様が亡くなられて、現地で荼毘にふされ、お寺に納骨に来られることが難しい方はいらっしゃいます。お墓への納骨の時期に決まりがありませんので、今回の状況が収まり安心して移動ができるようになればお越しいただくようお願いしています。
(葬儀社は死後コロナ陽性者と判明する場合を苦慮されています)
※3月からの葬儀では遠方(関東圏・都市在住)の親戚などの参列は各人の判断(自粛)によりありませんでした。

法要 これまでも家族で行う場合が多く、これまで通りお勤めがありました。遠方からの移動が難しい方は、住職がお勤めする場合や、オンラインでお勤めをご一緒させていただくこともありました。但し新型コロナウィルス感染症で不安がある方は、3月から8月で2軒だけ法要を取りやめられました。

お盆勤め 7月・8月共に事前に文書で、自宅に伺うことに不安がある場合、お墓でお勤めが可能(これまでも、遠方や病院予約日・施設のディサービス日など日時が合わない場合お墓でのお盆勤めをしていました)7月のお盆は事前連絡・当日連絡は無く。8月のお盆入りでは、事前連絡4軒申し出がありお墓でお勤めしました。これまで通りのお墓参りは例年並みでした。

お寺の行事
①春彼岸会(3月20日)例年通りお勤め・法話・終活カフェ 例年の6割の参加でした。

②春永代経(4月29日)例年通りお勤め・法話を開催しましたが、参詣は新型コロナウィルス感染症の感染防止の対策ができなかった為、自由参詣(時間を決めずに)にしました。 永代経に初めて参加される方へは後日当日のお勤め・法話のDVDを配布しました。
※春永代経後の総代・世話方会は中止しました(報告文書の配布)
③お寺の講演会(5月16日)「」講師 田畑正久・加藤正美(共に医師)の講演と対談は参加者への新型コロナウィルス感染症の感染防止の対策ができなかった為、ご講師先生と協議して中止にさせていただきました。

日曜学校や、3月から始めたTemple Morningは、感染防止に十分注意しながら開催しました。

9月からのお寺の行事
新しい生活様式に対応できるように、本堂に飛沫感染防止用の仕切り板を、9月中旬までに用意します。妙華寺会館のテーブルには、仕切り板を20枚ほど用意しました。
本堂に、スピーカーを常設し、お勤めやマスク着用でのお話をスピーカーからお聞きいただけるようにしました。

今できることをしてこれまでと同じように、安心・安全な「集い場」としてお寺にお越しいただくように考えています。

それでも不安が大きい方には、ご参加を強制するものではありません。

④秋彼岸会(9月22日)新型コロナウィルス感染症の感染防止の対策をとり、例年通りお勤め・法話・終活カフェの予定。
⑤秋永代経(10月24日)新型コロナウィルス感染症の感染防止の対策をとり、例年通りお勤め・法話・終活カフェの予定。
⑥報恩講(12月6日)新型コロナウィルス感染症の感染防止の対策をとり、例年通りお勤め・法話の予定。※非時(ひじ=食事)はどうするか一ヶ月前くらいまで決定します。

9月第3日曜日8時から今年後半のTemple Morningも開催予定しています。

そしてこれから心がけないといけないと思うことは、新型コロナウィルス感染症を恐れることで、世間の常識という「同調圧力」や「個人の正義感」によって他者に「偏見」を持つことや「差別」することです。私たちの生活で、他者の行動が自分と違うことで目立つと、なんらかの「同調圧力」や「個人の正義感」から他者を攻撃してしまうことです。「偏見」や「差別」で他者との関係を分断することはとても悲しいことだと思います。
 色んな意見や多様性を認めながら、新型コロナウィルス感染症を恐れることが大切だと思います。

※西本願寺出版社から9月に「伝道」と言う冊子が手元に届きました。そこには、特集記事「環境の変化 私の場合」で僧侶を含め多くの方の「今」が書かれています。今回の新型コロナウィルス感染症で新しい生活様式への対応(環境の変化)していくことの、いろんな意見が参考になります。

本堂にスピーカー

新しい試み スピーカーの導入
前住職の時代から、お寺の行事で、布教使様がご法話をお伝えする時、布教使様にマイクをお使いいただいていました。音量を大きくすれば後ろにお座りの方まで届くと思っていましたが、それほど単純なことではないようです。また、高齢者の方が聞き取りやすい音域なども考慮したほうが良いとアドバイスもいただき、本堂の東楽の間の改修時(1月)頃から本堂の音響(スピーカー)選びをしていました。音響メーカー2社からアドバイスをいただき比較しながら8月末に決定して、先日の、日曜学校や法要で試験的に使用しました。試した後、聞き取りやすいとのお声もいただきました。スピーカーから出る音に興味津々の、小さな子どもさんもいました。
現在、新型コロナウィルス感染症の感染防止の為、本堂に飛沫感染防止の仕切り板を導入し、これまでのような安心・安全な「集い場」を考えています。仕切り板の設置でお勤めや、マスクを着用しながらのお話などが聞き取りにくいこともスピーカーを通して少し解消できると期待しています。マイクを衣につけるのですが、お勤めの時や移動の時、衣の動き(雑音)をマイクが拾うなどあり、もう少し工夫が必要です。
※本堂空間でスピーカーの設置を考えていました。2社共に仮置き型のスピーカーを推薦されました。天井などの吊り下げ式などは店舗より高さがあったり、文化財価値を考えてのことだそうです。

住職の備忘録

住職の備忘録
妙華寺のこれまでを振り返るには、これまでの先達が残されたものからしかわかりません。
妙華寺の「建立記」などの資料からお寺の略縁起は平成16年に本堂が国の登録有形文化財に指定された頃に調査し記念冊子として配布しました。その後も、残された資料などを手かがりにして小さいけれど新しくわかったことなどがいくつかあります。

その2つをご紹介したいと思います。
1つは、隣寺の「玉せん寺」さんの本堂などの焼失です。当時の住職の備忘録に記載がありました。
①明治36年11月26日午後11時玉せん寺本堂より出火 御堂・客殿・庫裡・裏屋敷・全焼翌27日午前2時30分頃鎮火
(26日)10時半就寝する時、「火事だ」と外で連呼が聞こえ、「鐘を」「鐘を」と叫ぶ声あり、鐘楼堂の鐘を叩く。妙華寺の本堂から仏像を屋外に出す。近隣の人々が集まり、見舞いとして握り飯を隣寺に届ける。お寺(妙華寺)の同行も駆けつけ、隣寺の手伝いをする、食事を差し出す。その後、お寺(妙華寺)から「見舞い」を隣寺に渡す。

2つ目は、地震のことです。関東大震災については備忘録に記載はありませんでしたが、その後の昭和2年の奥丹後地震について書かれていました。
②昭和2年3月7日午後6時
当地方強震 町民驚き野外に走るもの少なからず。時は奥丹後地方激震 数郡に亘り家屋倒壊火災頻発町村全滅するもの二三に止まらず。人・畜死傷特に甚だしく、関東震火災に次ぎて●●(読めず)(中略)5月中旬にも余震・・・

今、私(住職)は、前住職も続けていたお寺の業務日誌(日記)を書き続けていますが、お寺のことを記載しているだけです。日本や世界で起きた大きな事象について何も記載をしていません。今の時代は何でも調べることができるので、大きな事象は記載しなくても良いかもわかりませんが、やはりお寺に関することは日々の備忘録が役に立つこともあるのかもわかりません。