2023(令和5年)のアーカイブ②

2023(令和5年)のアーカイブ②

②お寺の新しい試み
2020年から続いていました新型コロナウィルス感染症の感染防止対策も、5月に感染法上で5類に分類されるようになり、インフルエンザの取扱いになりました。しかし、感染の波はこれからもあると考えています。

コロナ以前の「集い場」の感じが変わったかもわかりませんが、お寺の行事など仏法に出遇う「集い場」は開き続けていく予定です。
それでも不安である場合はご無理を申し上げることはありません。

2020年からはじめましたTemple Morningも4年目を迎えました。
ご奉仕いただきました皆様には感謝申し上げます。

今年の報恩講は、4年ぶりに組内法中(ほっちゅう=住職)を迎えてお勤めができました。また、非時(ひじ=食事)も子ども食堂を併設して開催することができました。

2020年に開催しました「終活カフェ」にご協力いただきました行政書士法人中村事務所のお力添えで9月の秋彼岸会、10月の秋千部会のあと「終活カフェ」を開催しました。
次回2024年3月の春彼岸会に3回目(内容はすべて違います)を開催する予定です。

新しく「一般財団法人お寺と教会の親なきあと相談室」の趣旨に賛同して、5月13日に「親なきあと相談室」キックオフ講演会を、津市久居アルスプラザで開催させていただきました。10月7日には、妙華寺会館にて「親あるあいだの語らいカフェ」を、「傾聴僧の会」の有志に方にもお越しいただき開催しました。参加者は1名でしたが、思いを語っていただきました。令和6年から年3回(2月6月10月の第一土曜日)に開催予定です。

自分の姿②

自分の姿②
前回のブログから改めて自分の姿を見ますと、親鸞聖人の書かれた和讃が迫ってきました。

外儀のすがたはひとごとに 賢善精進現ぜしむ
貪瞋邪儀おおきゆえ 奸許ももはし身にみてり【正像末法和讃 愚禿悲歎述懐 2首】

私の内側は、賢い人でなく、善き人でなく、精進する心もないのに、外面は、賢き人、善き人、精進していると思われたい心があるのだ。

私の内側は、むさぼりと腹立ちとよこしまな考えといつわりばかりで、人間の知恵は、わるがしこく、いつわりが多い、自分自身を振り回してしまう身なので。

親鸞聖人は、自分の姿を悲しむと同時に社会の姿を悲しんでいかれる。そして、如来の大悲が、「はたらき」かけていると感じました。

如来の「はたらき」に遇うことで、自分の姿が顕かになるとも感じています。

※中川個人の感想です。

自分の姿

自分の姿
歳をとればこれまでできていたことの一つや二つできなくなることに驚くことはないと思います。しかし、他者から「老いた」と見られたくない意識はあります。
日々のお勤めの時、背筋を伸ばして立ち振る舞いをしていますが、お勤めが終わって私服に着替えると背筋は曲がってしまう。家族や1人でいる時の姿は、他者は知りません。
自分のありのままの姿を他者に見せないのは、今に始まったわけでなく。若い時からそうだった気がします。
家族や1人でいる時は、周りを気にせずリラックスしている。それが本当の自分の姿なんだと思いますが、他者の視線を感じるとそうはいかないのはどうしてでしょう。

「かわらない私」でいたいのかと言えばそうでなく、「かわらない私」として見てもらいたいからのように感じます。

これも自分の中にある執着なのでしょうね。

※中川個人の感想です。

【案内】高田本山の報恩講(お七夜)

【案内】高田本山の報恩講(お七夜)
親鸞聖人のご遷化が、今の暦で正月16日です。高田本山の報恩講は毎年ご正忌をご縁として正月9日から16日までお勤めされています。
七昼夜、親鸞聖人のご遺徳をしのび、ご恩を喜び報謝させていただきますので、「お七夜」と親しまれて呼ばれています。

コロナ下の4年間は、報恩講のお非時(ひじ=食事)が中止でしたが、令和6年のお七夜では復活するようです。10日から15日11時から14時まで、毎日200食限定で食堂(じきどう)が会場です。お非時を召し上がるには、お七夜券が必要です。また、お七夜券は高田本山護持会のお店でも期間限定ですが使用できます。

妙華寺では、高田本山のお七夜券が必要な方にお渡ししています。
 数量限定ですが、修正会のお勤めの後から配布いたします。

 

 

 

 

 

 

【高田本山 専修寺のHPより】

報恩講こぼれ話

報恩講こぼれ話
4年ぶりの組内法中(ほっちゅう=住職)を招いて報恩講の控室で久しぶりに会話ができました。
コロナ下の3年間は、報恩講を自分のお寺だけでお勤めしてたこともありますが、コロナ以前からお寺の行事に参加されるお同行さんが少なくなっています。特に報恩講は真宗寺院の一番大切な行事で荘厳や行事の内容も気合が入っています。仏前の前卓(まえじゅく)の打敷・隅掛の準備。余間の親鸞聖人の絵伝に掛け替え。仏前にお供えするお餅や落雁、みかんなどの準備、非時(ひじ=食事)の準備も最初は、同行の方々が持ち寄った季節の野菜(大根や里芋やネギなど)を中心にお寺の独自の非時だったと思いますが、今は多くの食材を、スーパーなどで求めての準備です。
布教使様の法礼やお扱のなど考えると収支が赤字になることもあります。
本山の報恩講(お七夜)への懇志も、お寺の報恩講の収支から捻出しています。
宗教法人なので利益を求める考えはないですが、収支とんとんぐらいが続けていける境界線です。
布教使さんへの法礼が捻出できないので、お勤めだけで報恩講を考えている寺院もあります。
なかには、報恩講の費用は同行さんが負担して、お寺への志は宗教法人に入れて、そこから布教使さんへ法礼をお渡しするお寺もあるようで、いろんな工夫を知ることができました。

報恩講の片づけ

報恩講の片づけ
報恩講だけでなくお寺の行事も、終われば片づけはついてまわるものです。一日限りの報恩講ではありますが、本堂の荘厳を始めいろいろ準備をして当日を迎えます。
報恩講の案内看板と仏旗はもちろん報恩講時は本堂上り口や大玄関(出勤法中さんや布教使さんが上がられる玄関)に、幔幕が掛かります。参道には旗が並びます。当日の帳場の役をお願いしています方が報恩講が終わるともくもくと片づけていただいています。
お供えの餅・落雁・みかんなどはお下げして、翌日に、報恩講にご奉仕くださいました方々に、お配りさせていただいています。餅は時間が経つと固くなるので、できるだけ早く切り分けるのですが大変です。
組内法中さんに出仕していただきましたのでその経机や椅子(椅子式になり)などを片づけ、平素のお勤めの形に戻します。
妙華寺では、新年が近いので、本前や脇壇の前卓(まえじゅく)の打敷・隅掛けは、正月の三が日までそのままにしています。
余間の親鸞聖人の絵伝も最近は、お正月荘りをする年末までそのままにしています。

多くの方々のご奉仕によりお寺の行事は成り立っています。ただ、新しい方々がお寺の行事に参加されることが少ないことは、住職のお伝えする力がないことの結果なので反省するばかりです。

これからも、魅力ある親鸞聖人の「み教え」が多くの皆様に伝わるように精進していこうと思っています。

お非時(ひじ)

報恩講の準備
真宗寺院として最も大切な行事の報恩講をどのように、お同行(生活者)に伝えるかそれぞれのお寺が工夫した行事を考えられています。
妙華寺の報恩講のお非時(ひじ)は、長年、親友婦人会の皆様が、自宅の野菜などを持ち寄り前日から準備して、当日ご聴聞いただく皆様にご奉仕していただいていました。
時代が変わり、婦人会に次の世代の方の加入が少なくなり、およそ9年ほど前からお非時のご奉仕も難しくなりました。その後、おてらおやつクラブで支援させていただいています団体様のお力を借りて一日限りの子ども食堂も併設して、今に至っています。
今年は、4年ぶりに開催する予定です。お寺で食事を提供するのは、報恩講だけです。

お非時で思い出すことは、ご奉仕いただく皆様が、たくさんの食材を、丁寧に形にして、多くの方々にお非時としてお出しくださることです。その切り盛りをすべてご奉仕いただく皆様の姿です。本当に頭が下がります。

昨年、食品衛生法が改正されたことを知り、イベントなどで飲食を提供する時に保健所に所定の書類を届け出ることが必要になったと聞きました。無料での提供も食中毒の危険性は同じです。冬は、ノロウィルスによる食中毒が多いそうです。
11月に入り、津保健所に届けました。
お非時も以前から気を付けていましたが、これまでも以上に衛生管理には気をつけていきます。

報恩講

組内 西向寺の報恩講

新型コロナ感染症が蔓延した年から27組の報恩講は、各寺でお勤めすることとなり、4年間組内の各寺の報恩講に出仕することはありませんでした。今年5月の感染症法の取扱い変更になり、今年は各寺の判断によることになり、西向寺様の報恩講に出仕することができました。青空の中、4年ぶりに伺うと、これまで同様、四季桜が出迎えていただきました。4年ぶりの声明などの役割を決めてお勤めをすること、少し緊張はありましたが、改めて、報恩講を多くの方々とお迎えすることはとても大切なように感じました。次に組内の報恩講で出仕をお願いしているのは、妙華寺です。4年ぶりに賑々しくお勤めをしたいと準備をしています。

甘いもの

甘いもの
私(住職)は、小さかった頃から、「甘いもの」が好きです。当時は、冠婚葬祭の時にいただく「砂糖菓子」、日常では、お茶請けの饅頭、小遣いをもらっての駄菓子屋さんのお菓子。今より、質素なものでしたが貴重であったと思います。小学生になる頃にケーキを食べたのだろうか。誕生日くらいしか食べることはなかったと記憶しています。大学生や社会人になる頃に、今のように日常的に甘いものを食することができるようになったような気がします。ケーキ類も美味しいですが、和菓子の美味しさに気がついたのは、お茶の稽古を始めたこともあるようです。甘いもの原点は、果物からと聞いたことがありますが、秋になると「栗きんとん」がシンプルですが美味しいので好きです、若いころは、栗の産地の岐阜県の中津川や長野の小布施にもドライブ旅行をしたことが思い出します。地元の栗おこわ・栗粉餅・栗落雁他にも、栗は洋食のデザートでも美味しいですね。
お寺の報恩講は、12月です。他のお寺の住職様もお勤めいただくことで、お越しいただきます。その時、お出しするお菓子は、「ゆず饅頭」です。いつも楽しみにしています。

中陰の数え方

中陰の数え方

ご家族が亡くなられますと、枕勤め・通夜・葬儀と続きます。
ご家族に、中陰の日にちを記載した「中陰逮夜忌」と称している中陰票をお渡ししています。
妙華寺でも、初七日のお勤めを、葬儀が終わった後にご依頼されることが多いのですが、その後(二七日以降)のことは、少し時間があきますのでご家族で考えて改めて連絡をいただくようにしています。

最近亡くなられた方の家族から中陰の数え方を聞かれました。
私(住職)も若かった頃は、多くの方と同じように、亡くなられて一週間後が「初七日」にあたると考えていました。
そのように数えて中陰をお勤めされる場合もあると思いますが、妙華寺の場合は、亡くなられた日の前日から数えるとのことで、また、中陰の示し方も「中陰逮夜忌」として前日の逮夜の日を示しています。なので亡くなられた日の5日後の日にちが初七日の日にちにあたります。その後は、プラス7日の日にちで数えます。

先代からの話では、真宗では命日の前日の逮夜にお仏壇でお勤めし、命日の朝お墓勤め・本堂勤め(報恩講と同じ形)にならっていると聞いています。

親鸞聖人のご命日のお勤めを報恩講と申していますが、高田派の専修寺では毎年1月16日が命日の7日前の9日の逮夜からお勤めが始まり、15日に盛大にお勤めをいたします。そして命日の16日の朝 ご廟(墓)でお勤めをして、御影堂でお勤めがありご満座(終了)です。