1月のおてらおやつクラブ

1月のおてらおやつクラブ

お寺の修正会も終わり9日に一人親家族様へおすそ分けさせていただきました。

12月のおてらおやつクラブは、妙華寺の報恩講が終わってから一人親家族様におすそ分けいたしました。また支援団体様へは昨年の12月23日のクリスマス会前日におすそ分けしました。支援団体様には、報恩講でお非時のご奉仕をしていただき「子ども食堂」も同時開催をさせていただきました。1月は来週におすそ分けを予定しています。

また、年2度回収の古本勧進での古本も募集しています。
今回は1月末までに集まった古本を寄付させていただきます。
不要になりました古本がありましたらいつでもお寺にお持ち込みください。
対象の本は、裏表紙にバーコードのあります文庫本・新書本・単行本です。
申し訳ございませんが、週刊誌・雑誌・百科事典・全集は対象外です。
本以外、書き損じのハガキ・不要なCDも受け付けています。

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法苑院妙華寺の紹介

今年は毎月10日に法苑院妙華寺を紹介していきたいと思います。

第1回は、本堂です。今ある本堂は、文政4年3月の久居大火にて焼失した本堂を当時のお同行の皆様のご尽力により安政4年に再建した本堂です。
平成16年11月に国登録文化財に指定されました。
その紹介文と英訳を紹介します。

国登録文化財
妙華寺 本堂 江戸時代

妙華寺は久居(ひさい)藩の城下町にある久居藤堂(とうどう)家菩提寺の玉せん寺(ぎょくせんじ)の西隣に並ぶように天和元年(1681)に建立された真宗高田派の寺院です。 文政四年(1821)の久居大火により焼失して、現在の本堂は安政四年(1857)の再建と 伝えられています。山門の奥に南面にして建つ本堂は、木造平屋建で表側(南側)を大 間(だいま)・奥の中央に内陣(ないじん)、その両側に余間(よま)、背面(北側)に 後堂(うしろどう)に区画し、建物の両側面には楽ノ間(がくのま)が配置されています。屋根は桟瓦葺の寄棟造り、錣(しろこ)葺で正面に向拝が突出しています。
高田本山専修寺(せんじゅじ)の御影堂(みえいどう)(重要文化財)と同じ手法が高田派の寺院の本堂建築等に取り入れられています。妙華寺は、藤堂家菩提寺と境内を 並列する待遇を受ける寺院でその本堂は、向拝の装飾的な構成や桟瓦葺の寄棟造りの屋 根に錣(しころ)にするなど特色のある外観をもっており久居の城下町の歴史的景観を留める貴重な建物です。
津市教育委員会

MYOKE-JI (designated as important cultural properties)

Myoke-ji is a time honoured temple of the Takada sect of the Shinshu Buddhist School, established in 1681, Edo period. It is located in jokamachi (towns surrounding daimyo’s castle) of Hisai-han (“han” is an estate of a daimyo), right next to the Gyokusen-ji, the temple of Hisai-han’s daimyo, Tohdo.
Myoke-ji was burned down by the huge fire which devastated the town of Hisai in 1821. The current building was rebuilt In 1857.
The wooden made main building placed at the back of the gate consists of Daima at the front, Naijin at the center of the back, Yoma on the both sides of Naijin, and Ushiro at behind. Gakunoma is located at the both sides of the main building.
Myoke-ji is specially allowed to situate beside Hisai-han’s daimyo, Tohdo’s temple, and is also constructed in the similar way as the head temple of the Takada sec.
Myoke-Ji is a precious temple maintaining historical atmosphere of Hisai’s jokamachi with distinctive appearance, such as decoratively carved eaves and Shikoro styled roof on Yosemune-zukuri architecture (roof sloping into four directions).
「英訳: (一社)お寺の未来 松﨑香織」

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続いて、「すばらしきみえ」の掲載文も紹介します。
【「すばらしきみえ」三重の「国登録有形文化財」平成20年10月発行より】
久居の中心部を歩くと、久居旅籠町・久居東鷹跡町(ひがしたかと)など、かつての城下町を彷彿させる地名が続きます。
雲出川の北に広がる野辺野(のべの)の丘に居を構え、町を形成したのは、藤堂高虎の孫、高通(たかみち)で、寛文9年(1699)のことでした。久居とは彼がこの地に「永久に鎮居する」の意味を込め、命名したと伝わります。
久居二ノ町には、玉せん寺(ぎょくせんじ)と妙華寺(みようけじ)が並びます。どちらも藩主藤堂家ゆかりの名刹。しかし、文政4年(1821)の大火でいずれも焼失の憂き目に会いました。玉せん寺は、明治時代に再度本堂を失ってしまいましたが、妙華寺は安政4年(1857)の再建から今日にいたるまで、150年の間この地に建ち続けています。
現在、妙華寺本堂を訪ねると、随所から歴史の重みが伝わります。中でも見事なのは、参詣者が本堂に上がる場所・向拝(こうはい)に見られる装飾でしょう。エビのように曲がった化粧梁は、「海老虹梁」(えびこうりょう)、木鼻(きばな)のキバの無い動物は「獅子」、有る方は「象」を表していることなどを、住職の中川和則さんから教えてもらいました。
屋根に視線を移すと、途中で形が変わり、まるで2段構造になっているように見えます。この形が、兜の左右から後方に垂れて首筋を覆う錣(しころ)に似ていることから「錣葺」といわれる、独特の造りです。
開基は天和元年(1681)までさかのぼる妙華寺、寺の存在は、今後も久居の歴史の1ページを飾ることでしょう。

※玉せん寺(ぎょくせんじ)の「せん」は、旋の「方」が「さんずい」になります。

 

※国の登録文化財の紹介の一環で、トレーディングカードの作成が決まりました。
まだお寺に届いていませんが、届きましたらお知らせします。

高田本山の報恩講(お七夜)が始まります

今年も高田本山の報恩講(お七夜)が始まります
親鸞聖人のご遷化が、今の暦で正月16日です。高田本山の報恩講は毎年ご正忌をご縁として正月9日から16日までお勤めされています。
七昼夜、親鸞聖人のご遺徳をしのび、ご恩を喜び報謝させていただきますので、「お七夜」と親しまれて呼ばれています。
期間中、高田本山では、お勤めとご法話も多くあり、特別講演や宝物館の開館、呈茶、お非時、見学会や山門前の通りの屋台などご家族で楽しめますので是非お詣りください。
今回は、両御堂が国宝に指定されて初めてのお七夜で賑わうことと思います。

 

 

あれから4年(お寺の寺業計画)

あれから4年(お寺の寺業計画)
寺業計画を4年前に作成しました。(一社)お寺の未来様が主催する「未来の住職塾」を受講してのことでした。平成25年4月から受講して平成26年1月に寺業計画を発表するまでに、お寺の現状の把握やお寺の無形の価値の分析、お寺の財政を考慮しながら、お寺の使命、お寺のビジョン、取り組むテーマを決めて、発表前に講師にコーチングをしていただき寺業計画を受講生の前で発表しました。その後、講師や受講生から質問やダメだしをいただきながら終了しました。
私(住職)は、その時5年後(平成31年)の妙華寺を描いていました。1年前の今にもう一度振り返りたいと思います。
その時の寺業計画は平成26年のお世話方会で配布をさせていただき目を通していただいています。

お寺のビジョンとして「お寺の非日常空間で心のリフレッシュ」として
①お寺の伝統文化の共有 ②お寺の非日常空間の活用を掲げました。
具体的な取り組みとしては、①お寺のコミュニティの構築 ②お寺の文化の紹介 ③お寺の行事への参加を柱に取り組んでいます。4年経った現在まだ出来ていない取り組みもありますし、見直さなければならない取り組みもあります。
この寺業計画を考えている時間がとても意義のある時間と思いました。また自坊の寺業計画に取り組む(考える)だけでなく、他のお寺の寺業計画を知る(聞く)ことが自分のこと以上に楽しく、エールを送りたくなりました。
受講後の4年間はお寺を取り巻く状況はこれまで以上に変化しています。その時のお寺のビジョンだけ考えている状況でもありませんでした。これから1年お寺の取り組みを通して、これからのお寺(妙華寺)がどうあるべきか考えていきたいと思います。

「未来の住職塾」の7期が今年の4月から開講されます。2月には「一日体験教室」も全国で開催されますのでご興味のある方はお申し込みを(お寺の未来様のHPを参照)

 

※妙華寺のお寺の現状につきましては、平成28年1月8日のブログに掲載させていただいています。

 

井戸山の報恩講

妙華寺では、正月の三が日が終わりますと、本堂も平素の荘厳に戻ります。
新年のお供えをお下げして、前卓の打敷、角掛を片付けます。
西余間の妙華寺の歴代の位牌なども片付け、平素の十字・九字名号を掛けます。

井戸山の報恩講
4日の井戸山地区の報恩講は、お正月気分が続いているようですが、役所や企業では仕事始めの日であり、その日に報恩講として、お仏壇の前でお勤めをさせていただくことはとてもうれしく思います。以前は小雪が散る日もありましたが、最近はおおむね穏やかな日にお勤めをさせていただいています。
朝8時半頃から伺います。お勤めは、重誓偈・正信偈・五首和讃(愚禿悲歎述懐より)・短念仏・廻向文です。

今年は、高田本山の両御堂が国宝になったことが話題になりました。お同行様とお話しながら、私(住職)もそうですが、高田本山は、近く(16km北)にありながら御影堂と如来堂に上がってちゃんと手をあわせる機会は一年にそう何度もありません。これまで以上にお念仏申すことができればと思いました。9日から始まるお七夜さんでは、両堂の詳しい案内の時間もあるようですし、宝物館でも特別展が開催されますのでご興味のある方はお詣りに行かれたらと思います。

 

修正会 お勤めしました

修正会(しゅしょうえ)
お正月に修する法会で修正会と言います。
年のはじめに心を新たにして佛前に座し合掌礼拝し、お念仏を申し上げます。
法苑院妙華寺では、元旦午前5時30分からお勤めをしています。

今年もご参詣ありがとうございました。午前5時に行事の案内の鐘をつきに境内にでますと西の空に満月がきれいでした。
高田派のお仏飯は、蓮の蕾のように盛り付けるのですが難しいです。


お勤めは、『鎮国文』・『重誓偈』・『正信偈』・『現世利益和讃』・『短念佛』・『廻向文』で
『繙御書』を拝読いたしました。また、修正会には、必ず『繙御書』(ひもときのごしょ)を拝読いたします。
ひもとくとは、巻物をひもとくという意味です。一年の始めに拝聴する御書のことです。この御書は、本山第18世の圓遵(えんじゅん)上人がお書きになりました。一年の始めにあたって忘れてはならない仏法の要をわかりやすく説かれて、求道のこころを諭してくださっています。
その要旨は、
【一】生者必滅の道理。寿命は老少不定(ろうしょうふじょう)の世の中だから、新年を迎えて喜んでもいつの間にか夏がきて、秋暮れて、また一年が経ってしまう。一日一日を無駄に過ごさぬよう。
【二】身にしてはならぬこと、口にしてはならぬこと、心で思ってはならぬことがある。因果応報の業道(ごうどう)は、秤(はかり)のように必ず重い方に牽くから身(しん)・口(く)・意(い)の三業(さんごう)を常に慎むこと。
【三】煩悩いっぱいのわれらは、他力念仏の法に依らねば浄土往生は不可能です。この道を誓われた阿弥陀仏、この教えを伝承されたお釈迦様と七高僧の広大な恩徳に報謝せよ。
【四】先ずは父母孝養(ぶもきょうよう)の心を第一とし、父母存生(ぞんしょう)の日は孝順(きょうじゅん)を先とし、没後は法事を怠ること無く報恩につとめよ。そして、六親眷属(ろくしんけんぞく)むつまじく、互いに信心をみがきなさい。とあります。

本堂は新しい空調設備と灯油ストーブで例年より温かく感じました。
昨年は国宝本の『現世利益和讃』を配布して一緒に唱和する時に気づきました。今回は勤行本の『現世利益和讃』を配布して一緒にご唱和できました。
また、高田本山のお七夜の時の「お非時」券も好評につき全て配布いたしました。
※ぜんざいが十分温まってなく申し訳ございませんでした。

以前ですが、ご高齢の方が、正月の朔日は、家族で氏神さんの野辺野神社に初詣でをして、菩提寺の修正会にお詣りをして、お墓にお詣りし、家に帰り家族で新年の挨拶をされたとお聞かせくださいました。また、高田本山に朝10時にご挨拶に伺う為に早朝に修正会をお勤めされるともお聞かせくださいました。
今日(こんにち)では時間が早くてお勤めにお見えになられる方々も少なくなってきていますが、毎年同じ形(形式だけにこだわるのはよろしくありませんが内容も伴う)で新しい年を迎えることから始まる一年が有難いと感じるようになったのは、私(住職)が歳を重ねてきたからでしょうか。

 

新年の準備

毎年最後のお勤めは大晦日の午後5時に歳末会としてお勤めしています。1年間の仏恩を報謝します。
今年も大晦日になりましたが、一週間ほど前から新年の準備をします。
お堂の西余間に妙華寺の初代住職の像を中心に歴代住職の位牌を敬置します。また7代住職から11代住職の絵像の掛軸がありますのでお掛けします。
ご本尊前にお同行様からのお供えを披露します。
新しい年の年回繰出表を用意します。
続いて、修正会(しゅしょうえ)の準備ですが、普段あまりお勤めをしない「現世利益和讃」を15首拝読しますのでその用意をいたしました。お屠蘇の用意も年1度のことです。今回は空調設備を新設しましたのでこれまでより温かいと思いますが午前5時30分からの修正会のお勤めは、寒い中お越し頂くことになりますので温かくしてお越し下さい。

※高田本山のお七夜のお非時券を修正会の終了後配布いたします。
枚数に限りがありますので必要な方はお申し出ください。

平成29年 年回表

平成29年 年回表
01周忌 平成28年往生人
03回忌 平成27年往生人
07回忌 平成23年往生人
13回忌 平成17年往生人
17回忌 平成13年往生人
23回忌 平成07年往生人
27回忌 平成03年往生人
33回忌 昭和60年往生人
50回忌 昭和43年往生人
100回忌 大正07年往生人
150回忌 明治元年往生人
200回忌 文政元年往生人
250回忌 明和05年往生人
300回忌 享保03年往生人
※詳細は、本堂の年回繰出表をご覧下さい
 年回(年忌)法要
年回(年忌)法要をどうして勤めるの? 私(住職)も若かった頃はそのようなことを疑問に思っていました。ずいぶん前の『高田学報』に高田派の鑑学の先生の書かれた中で、「大切な方の忌日を勤めるのは、私自身(己の心)の中にある仏道に修しているという思いを改めて省みる日である」とおっしゃられた言葉が私(住職)の中で肯くことができました。以前より時間が早く経つのか、するべき事が多すぎるのか少し前の大切な出来事も記憶の端っこに押しやられて忘れがちになるようなこともあります。歳を重ねていく中で、ご往生されました大切な方のことを思う日々が少なくなるのも現実です。それでも改めて大切な方と向き合う時間を年回(年忌)法要を通して持つことの意味を以前より感じています。
命日
大切な方がご往生された日を「命日」と言います。また「忌日」とも言います。ご往生された月の命日を祥月命日と言い、他の月々の命日を月命日、月忌とも言うそうです。
私たちは生まれた日を誕生日と言いお祝いをしますが、ずいぶん前に「誕生」とは「うそがうまれる」という意味もあることを聞きました。私たちがこの世に生まれ、生きていく上で嘘もつかなければ生きていくことができない存在であることを私に教えていただいています。では、「命日」は「いのちの日」と言うことはどのような意味があるのか考えています。中国では亡くなられた時にその人の評価が定まると考えられていると聞きました。日本でもそのように考える場合もありますし、死後に災いが起こらないように祀(まつ)ることもありました。
年回(年忌)
  年回(年忌)と言うと故人の祥月命日を縁として行う法要で、ご往生されて1年後を1周忌、その次の年を3回忌(ご往生された年から数えて)その後7回忌、13回忌、17回忌、23回忌、27回忌、33回忌、50回忌とお勤めをします。以降は50年毎に行われます。真宗では、ご往生された方を縁として仏法に出遭い、阿弥陀如来の恩徳に報謝する場でもあります。
そして考えて見ると、大切な方の33回忌に遇えることは、大切な方がご往生さられてから32年後のことであります。それも数えてみると8度目の年忌であります。その間のご遺族の皆様のご苦労に大変頭が下がりますが、今の時代は親御様の遠い年忌に遇うことができにくい時代です。その仏縁に遇う慶びは大きいものと思います。
忌日
以前、「忌日」について、忌まわしいと言う字が含まれていますがと尋ねられました。
私の大切な方が亡くなられた時、亡くなられたことをすぐには受け入れがたい心があります。亡くなられてからも生きているように感じる心もあります。しかし、私から離れた方の死について、不浄なものと考えてしまう気持ちも出てくる場合があります。高田派の鑑学の先生が、「大切な方の忌日を勤めるのは、私自身(己の心)の中にある仏道に修しているという思いを改めて省みる日である」と述べられたことを思い出します。
 真宗では親鸞聖人のご命日を縁としてお勤めする報恩講があります。高田本山では毎年1月9日から16日までお勤めいたします。各寺院も毎年一番大切な行事としてお勤めしています。(妙華寺では今年から12月の第1日曜日です)
私の大切な方のご命日も、私が仏法に出遭い、阿弥陀如来の恩徳に報謝する大切なご縁であったことに間違いないことです。
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2017(平成29年)のアーカイブ

2017(平成29年)のアーカイブ

① 本堂の空調設備の新設と境内墓地通路整備
本堂の空調設備は、1月29日のお世話方会の時に、室内設備と室外機の設置が完了しました。2月20日に中部電力の電線に接続し、保安協会の方にも確認していただき使用できるようになりました。7月8月のお盆の時期に初めて使用しました。例年より涼しくお勤めをすることができました。また11月中旬から灯油ストーブと併用して使用しています。
境内墓地の通路整備は、今年1月25日から墓地の奥にあたる北西側から通路ごとに順次舗装板(排水使用)を整備していました。工区を4つに分けて、11月11日に最後の4区画の通路全て整備できました。12月に入り新しく墓地通路の位置を示す札を作成しました。

およそ1年間境内墓地の通路整備の工事の期間中は、大変ご迷惑をおかけしました。これまで砂利道でご不便をお掛けしていましたが、これからは、押し車や杖をお使いいただいていますお同行様にも少し歩きやすくなると思います。
お同行の皆様にはご協力いただきありがとうございました。

② 自死のついての学びの場【僧侶・寺族対象の行事】の開催
僧侶としてまた、お寺の寺族としてお同行の皆様とお会いする時に、自死でお亡くなりなった場面に出合うことがあります。そのような場合、私(住職)はどのように寄り添うべきか悩んだり、戸惑ったりしたことがあります。
自死についての学びの場も、私(住職)のアンテナの感度が悪いのか中々見つけることもできずにいました。今回、京都自死・自殺相談センター様に出前研修という事業があることを知り、妙華寺にて研修をお願いしました。

自死のついての学びの場【僧侶・寺族対象の行事】の報告
2月10日、雪が心配でしたが、高田派・曹洞宗・天台真盛宗のお寺の僧侶・寺族の方13名と行政機関の方5名の方々にお集まりいただきSottoの出前研修を開催させていただきました。
講師は、京都自死・自殺相談センター様から金子様・小坂様にお越しいただき、「自死の苦悩を抱えた方に何ができるのか」をテーマとして、Sottoの活動から「死にたい気持ち」を相談することはとっても勇気のいることで、その時に相談者の心をシャットアウトしてしまうと関係性が閉じてしまうこと。相談者の「死にたい気持ち」の原因を取り除くことができても、その方に安心できる関係性を持っている方がいなかったら本当の問題解決にはならないこと。相談者の「死にたい気持ち」に私が本当に向き合っているのか、相談者の苦悩を(相談者と同じ苦悩経験していなくても)想像することの大切さや相談者と私の関係性の大切さを話され、改めて気づくことができました。
ワークショップでは、二人一組で愚痴を聴くことを体験し、モデルケースで相談者と面談者の会話を観察者の立場で聴くことを学びました。質問もあり終了時間が延びて受講されました皆様にご迷惑をおかけしました。
行政機関から参加されました、三重県こころの健康センター様から、三重県にも自殺予防・自死遺族電話相談を毎週月曜日、自死遺族の集い(わかち合いの会)の場も奇数月に一度あることも案内されました。
改めて、自死の苦悩を抱えた方に何ができるか考えることになりました。
※中川個人の感想です。

※その後、三重県こころの健康センター様主催の研修の案内をいただくことになり、参加させていただく機会ができました。

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③ 高田本山の清掃奉仕
前回から3年ぶりの本山清掃を10月10日に、住職、坊守含めて15名で奉仕させていただきました。10月に入り過ごしやすい気候になりましたが、妙華寺の本山清掃の10日は夏日になり暑い日になりました。
朝、9時に高田本山の内仏殿と呼ばれていますお対面所で宗務院の職員の皆様と共にお勤めをして、今回は、高田本山の裏側(北側)に位置する緑の苔に覆われた安楽庵の庭(三重県の史跡雲幽園)の清掃奉仕でした。休憩を挟んで落ち葉の掃き掃除をしました。清掃奉仕の後、「賜晴館」(ししゅんかん)と呼ばれる明治天皇の行在所を拝見する時間をいただきました。現在「賜春館」は、高田派僧侶の得度式、住職拝命式の時、御法主殿から辞令をいただく場です。
その後、高田会館でお昼をいただき、お寺に帰りました。
今回の本山清掃のご奉仕に参加されました皆様、ありがとうございました。

※これまでは、お世話方様、婦人会幹部の皆様だけにお願いしていましたが、ご高齢の問題もあり今回は、有志の方にお声がけしました。今後もお寺の行事にご参加いただける中でご奉仕をお願いすることもあると思いますが、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

④ 境内西側の福祉車両用駐車場の新設
境内西側にお住まいされていました方がお亡くなりになり、9月に家屋を撤去いたしました。これまでの駐車場のスペースの西側になりますが、福祉車両用の駐車場として整備しました。ご使用頂く場合お寺にお声かけください。また井戸は、非常時の水確保として既存の井戸を活用しましたが、水質検査をしていませんので「飲料用」ではありません。

 

※番外① 高田本山専修寺 御影堂と如来堂の国宝指定
三重県内の建造物では初めてとなる国宝指定です
10月20日、国の文化審議会は、日本の代表的な近世寺院建築とされる高田本山専修寺の御影堂(みえいどう)と如来堂(にょらいどう)を国宝にするよう答申されました。
11月28日に三重県内の建造物で初めて国宝に指定されました。
専修寺を本山としています私たち真宗高田派に属する僧侶並びにお同行様、三重県民、津市市民において、とてもうれしい知らせでした。
これまで高田本山専修寺は、身近で親しくお詣りしていましたが、御影堂が重要文化財の建造物で国内で五指に入る大きさということも、平成の大修理の時に初めて知ったことでした。
また、専修寺所蔵の親鸞聖人直筆の『三帖和讃』『西方指南抄』など3点は、昭和28年に国宝に指定されて大切に保管されています。
これから益々多くの方々が専修寺の国宝に指定されました御影堂や如来堂にお詣りされますが、親鸞聖人のみ教えにもっと触れていただきたいと思います。

来年(2018)のお七夜の1月9日(火)13時40分から14時20分に御影堂にて、国宝指定記念特別講演として「高田本山専修寺の伽藍の特色と価値」と題して、三重大学大学院工学研究科教授の菅原洋一先生のご講演があります。

 

第4回の「お寺で体験」は親鸞聖人絵伝の絵解きでした

第4回目の「お寺で体験」は、報恩講の時に余間に荘厳されます4幅の親鸞聖人絵伝の絵解きを、潮音寺のご住職村上英俊師にお願いしました。

私(住職)も絵解きについてこれまでお寺の行事であったことは聞いていましたが実際に拝聴するのは今回が初めてです。本堂の余間を会場にして絵解きに耳を傾けました。絵伝は、「伝絵(でんね)」と言われる絵と詞書(ことばがき)が交互に描かれる(絵)巻物から、より多くの方に見ていただけるように「絵」の部分を掛軸にして、「絵」の内容を説明するは絵解きと呼ばれる僧が詞書(ことばがき)を語って多くの方を教化することから生まれたと思います。絵伝を詳細に見ながら、親鸞聖人のご生涯に描かれている絵に注意して聴聞すると、これまで気にしてなかったことが描かれていたり、知っているようで知らないことを改めて教えていただきます。途中休憩を挟み90分の絵解きはあっという間の時間でした。

第6回目の2月25日の「お寺で体験」では、仏涅槃図の絵解きを潮音寺のご住職村上英俊師にお願いしています。

次回、第5回の1月28日の「お寺で体験」は、お茶(茶室の楽しみ)をテーマに、炉の茶室で、高田派の歴代の書や茶道具を通してお話する予定です。正座が苦手な方には椅子もご用意をする予定です。

どなたでもご参加いただけますが、準備の都合上、事前申込をお願いします。