修正会 お勤めしました

修正会(しゅしょうえ)
お正月に修する法会で修正会と言います。
年のはじめに心を新たにして佛前に座し合掌礼拝し、お念仏を申し上げます。
法苑院妙華寺では、元旦午前5時30分からお勤めをしています。

今年もご参詣ありがとうございました。午前5時に行事の案内の鐘をつきに境内にでますと西の空に満月がきれいでした。
高田派のお仏飯は、蓮の蕾のように盛り付けるのですが難しいです。


お勤めは、『鎮国文』・『重誓偈』・『正信偈』・『現世利益和讃』・『短念佛』・『廻向文』で
『繙御書』を拝読いたしました。また、修正会には、必ず『繙御書』(ひもときのごしょ)を拝読いたします。
ひもとくとは、巻物をひもとくという意味です。一年の始めに拝聴する御書のことです。この御書は、本山第18世の圓遵(えんじゅん)上人がお書きになりました。一年の始めにあたって忘れてはならない仏法の要をわかりやすく説かれて、求道のこころを諭してくださっています。
その要旨は、
【一】生者必滅の道理。寿命は老少不定(ろうしょうふじょう)の世の中だから、新年を迎えて喜んでもいつの間にか夏がきて、秋暮れて、また一年が経ってしまう。一日一日を無駄に過ごさぬよう。
【二】身にしてはならぬこと、口にしてはならぬこと、心で思ってはならぬことがある。因果応報の業道(ごうどう)は、秤(はかり)のように必ず重い方に牽くから身(しん)・口(く)・意(い)の三業(さんごう)を常に慎むこと。
【三】煩悩いっぱいのわれらは、他力念仏の法に依らねば浄土往生は不可能です。この道を誓われた阿弥陀仏、この教えを伝承されたお釈迦様と七高僧の広大な恩徳に報謝せよ。
【四】先ずは父母孝養(ぶもきょうよう)の心を第一とし、父母存生(ぞんしょう)の日は孝順(きょうじゅん)を先とし、没後は法事を怠ること無く報恩につとめよ。そして、六親眷属(ろくしんけんぞく)むつまじく、互いに信心をみがきなさい。とあります。

本堂は新しい空調設備と灯油ストーブで例年より温かく感じました。
昨年は国宝本の『現世利益和讃』を配布して一緒に唱和する時に気づきました。今回は勤行本の『現世利益和讃』を配布して一緒にご唱和できました。
また、高田本山のお七夜の時の「お非時」券も好評につき全て配布いたしました。
※ぜんざいが十分温まってなく申し訳ございませんでした。

以前ですが、ご高齢の方が、正月の朔日は、家族で氏神さんの野辺野神社に初詣でをして、菩提寺の修正会にお詣りをして、お墓にお詣りし、家に帰り家族で新年の挨拶をされたとお聞かせくださいました。また、高田本山に朝10時にご挨拶に伺う為に早朝に修正会をお勤めされるともお聞かせくださいました。
今日(こんにち)では時間が早くてお勤めにお見えになられる方々も少なくなってきていますが、毎年同じ形(形式だけにこだわるのはよろしくありませんが内容も伴う)で新しい年を迎えることから始まる一年が有難いと感じるようになったのは、私(住職)が歳を重ねてきたからでしょうか。