平成25年の夏に「お寺360度診断」を受けました。お寺には、お堂や鐘楼堂など境内の建築物、住職や坊守など目に見える部分と、お寺とお同行様の関係、お寺の組織、人材の資質など目に見えない部分があります。この目に見えない部分(お寺の無形の価値)を可視化するものです。お同行の方、近くのお寺の方、お寺の外部のパートナー(葬儀会社・法衣店)、地域の方、寺族に匿名でのアンケート調査を行い、お寺の外部の(一社)お寺の未来さんが集計、診断するものです。二ヶ月後の10月に「診断書」を手渡されました。
住職が考えているお寺のあり方の実践が、お同行や地域の方、地域のお寺の方、お寺の外部パートナー、寺族にどのように映っているのか知りたい反面知りたくないそのような気持ちでしたが、客観的にお寺の目に見えない部分を知ること、また匿名ではありますがそれぞれの項目へのコメントを知ることはとても良かったと思います。
それによって、お寺のあり方をお同行の方や地域の方へのアプローチを改めて考えることになりました。すぐに実践できることは少ないですが、中長期的により開かれたお寺(公益法人)として存在できるよう考えています。
カテゴリー: ブログ
青巖寺の三尊さん
青巖寺の三尊さん
一志の小山にある青巖寺は、妙華寺の第2世の融海上人のご出身寺院であります。また前々住職の内室(坊守)も青巖寺よりおこしいただきました。
組内の光蓮寺様の報恩講と重なり光蓮寺様にはご無礼をいたしましたが、青巖寺一光三尊佛御開扉法会の初日に親戚寺院の一人としてお勤めをさせていただきました。
大きな行事ではありますので、総代様をはじめ、お同行の方々がそれぞれの役割を果たされているお姿が大変貴く感じられました。
昨年の妙華寺の三尊さんの時には、青巖寺のご住職が維那(いのう)職として三尊様のご開扉をしていただきました。その時に青巖寺の役員の方々も、ご参詣いただき法会での妙華寺のお同行の役割を見ていただたことも思い出されます。
初日は、稚児練りがあり、130名ほどお稚児さんと共にお寺まで歩くのですが、お稚児さん一人にそのご両親や祖父・祖母様も付き添われていることもあり、3倍4倍ほどの行列になり大変賑やかでした。17年に一度のご開扉を思いますと次に三尊様にお遇いできるかどうかわかりませんのでお遇いできる時にしっかりお遇いしたいと思います。
唐戸の修理
11月の日曜学校
菊を愛でる
11月の日曜学校は朔日です
今月のおやつクラブ
行事の陰で
行事の陰で
お寺の行事をお勤めするにあたり、お同行の皆様にお手伝いをいただいています。
大きな行事であれば、総代さんをはじめ同行一丸となり多くの役割を勤めていただくことになりますが、平素の行事でもお世話になっています。
行事の一週間前には、それぞれの担当地域のお同行様にご案内を配布していただくお世話様がいらっしゃいます。当日は、法会の30分前に鐘をついていただき、その鐘で出勤する住職や法中も準備を始めます。また、お同行の皆様が持参されます懇志をお一人お一人懇志帳に記載していただく会計を担当していただいています。お米やお菓子のお供えは、三方に名札と共に余間にお供えをしていただきます。行事が終わりますと、本堂前の仏旗や山門の案内板の片付け、帳場の片付けもしていただきます。
報恩講でありますと、行事の前日から、お非時(ひじ)の準備を婦人会の幹部の皆様にお願いして、当日も朝から準備にきていただき、ご奉仕をしていただいています。
そして、一番ありがたいのは、行事に参詣していただくお同行様がいらっしゃることです。ご多用の中ではありますが、一人でも多くのお同行様が、お寺の本堂でのお勤めとご法話に耳を傾けていただくことが大変ありがたいことです。
昨日の秋千部会にもご参詣いただき、ご聴聞いただきありがとうございました。
ご法話
真宗の布教使のご法話(お説教)は、仏徳讃嘆であります。阿弥陀如来の働きである智慧と慈悲でこの私の生き方がそのままで納め取られることをお聞かせいただくことであります。私の生き方がそのままで良いと私が肯定するのではなく阿弥陀如来の働きにより私の生き方が傲慢で自分勝手な生き方であることを気づかさせていただくことであります。
そこに至るまでには、お聴聞(ちょうもん)することが大切であります。限られたこの私の人生の中で、どれだけ、ご法話に遇うことができるのでしょうか?
妙華寺では、春秋の彼岸会、春秋の千部会、報恩講の年5回ご法話を聴聞する場がございます。
多忙な生活の中で、ご法話にお遇いできますことを一緒に喜びたいと思います。
布教使の「使」が、「お使い」の「使」であるのは、阿弥陀如来の働きをお取り次ぎするからと聞いています。
お寺の使命
お寺の使命
平成25年に受講しました「未来の住職塾」では、1年間の学びの最後にそれぞれのお寺の「寺業計画書」を完成させて発表することで、これからのお寺の活動の方向性をステップアップしていくものでした。
妙華寺のお寺の使命として「私たちのお寺はあなたをひとりぼっちにしません」とさせていただき、悲しみに寄り添えるお寺を目指しています。
今、住職は59歳です。自坊のお寺のお手伝いをさせていただくことになったのは、およそ40年前の20歳を過ぎた頃からです。夏休みにお盆のお勤めからでした。卒業後、社会人になり土日の年回のお勤めを始めました。28歳の頃から亡くなられた方への枕勤めに行くことになりました。大切な方を亡くされて、自宅に帰られたその場に同席しお勤めをする中で、家族の悲しみにどのように接してよいのか戸惑いを感じていました。大学生の頃、祖母を亡くし、24歳の時に祖父の死と対面をしているにも関わらずお同行の方の死に対してそのご家族とどのように接してよいのか戸惑っていました。
そして、お寺のお同行様の中で自死で亡くなられる方が年間1・2軒あることがわかりました。その後、日本で自死される方が年間3万人を超えると知ることになりました。 今から18年前に龍谷大学のREC(社会人講座)で仏教心理学より「傾聴」について学ぶ機会がありました。阪神大震災で被害にあわれ、大変な悲しみを持つ方々も受講されていました。また、7・8年前に本願寺の聞法会館で、「自死」をテーマにしたディスカッションがあり当時同志社大学生の尾角光美さんが自分自身の体験を語り、僧侶が彼女の悲しみに本当に向き合っていないと語り、そのことを私自身のことのように受け止めましたが、やはり悲しみをお持ちの方のお気持ちに寄り添うこと(お聞きすること)しかないのかと感じました。
その後、「特定非営利活動法人 京都自死・自殺相談センター」が設立されましたことを知り、遠方ではありますがその活動に賛同して、ひっそりですが、その活動を紹介させていだいています。
毎月、「Sotto(そっと)」の機関誌をお送り頂いています。また講演会などの案内もあります。
今年からは、三重県こころの健康センターの相談窓口の紹介もしています。
本堂の入口の掲示板に掲示しています。よろしければお目通しください。
昨年(平成26年)グリーフケアの5回の連続講座を受けるご縁をいただき、私に取り貴重な経験でした。法務に追われ、グリーフケアの活動に参加する時間がとれませんが、法務の中で悲しみに寄り添うことの覚悟を問われているような気もいたします