9月の聞法

9月の聞法
4日は、本願寺派の「浄土真宗聖典全書」全6巻の刊行記念の講演会とシンポジウムに参加しました。行事の後半時間には大きな雷鳴が響くこともあり久しぶりに雷鳴に驚いていました。また会場である京都で同郷の知人に会うこともうれしいものでした。
講演は、徳永一道師と佐々木勇氏で、徳永先生は、浄土真宗聖典の英訳への取り組みで苦労されていることは、西洋文化と東洋文化の違いからくるもので、「ありがとう」とサンキューや、「さよなら」とグッドバイの違いをお教えいただきました。「他力」思想は東洋文化から生まれてきたものということも私(住職)には詳しくは分かっていませんがうなづくことができそうでした。佐々木先生は「親鸞聖人の漢文訓読」と題され親鸞聖人の真蹟から分かることをお話されました。私(住職)は他の祖師の真蹟を見ることはほとんどありませんので親鸞聖人の真蹟と比較することもありませんでしたが、親鸞聖人自ら読みを加点することは他の祖師にはない特徴のようです。時代と共に訓読も変化している中で親鸞聖人は時代を先取りした形であったことも驚きの1つでした。経文解釈に独特のものがあるのも親鸞聖人の中で独自のルールがあったのか気になるところでした。
後半は、本願寺派の田中真師が「浄土真宗聖典全書」の刊行までのご苦労を紹介されました。大谷派の三木彰円師は『板東本 教行信証』から親鸞聖人が聞思された教言を、そのまま私たちが聞思していくことの大切さを話されました。高田派の栗原廣海師は、高田派聖典を刊行した時の紹介で、聖典刊行には、学術的な研究の紹介と広く多くの方へ親鸞聖人のみ教えの紹介する力点をどのように工夫するか今後も難しい問題であることや高田派の特色などを話されました。 ※中川個人の感想です。