應典院「おてら終活祭」のお手伝い

應典院「おてら終活祭」のお手伝いをして
大阪で先駆的な寺院活動をされている應典院様の「おてら終活祭」のお手伝いをさせていただきました。遺影の撮影会やお坊さんへの「よろず相談」、お坊さんと一緒に食べる精進料理。そして午後から「戒名」についてお坊さんのぶっちゃけトークと「戒名」ワークショップ。多くの参加者で会場の本堂は満堂でした。僧侶の参加者は超宗派の17名でお寺から飛び出して活躍される僧侶も多く参加されていましたので私(住職)にとても刺激をいただいた時間でした。


①午前中のよろず相談では、2名の生活者からご相談を受けました。医療関係者の方は、お寺の僧侶と医療関係者で何か取り組むことができないかと模索されていました。應典院さんとも行事を考えていらっしゃるようですが多くの寺院とも取り組みたいことを考えていらっしゃるようです。もう一人は菩提寺があるのですがその方の姉が嫁がれたのがお寺(菩提寺と別の宗派)で、これからのお寺との付き合いで自分のご先祖さんをどちらに託すのがよいかと悩まれていました。今ある人間関係での悩みでありますが自分のご先祖様のことも含んでの選択でゆっくり考えながらのことになると思います。
②僧侶と食べる「精進料理」では3名の大阪のご婦人と一緒でした。それぞれ一人で参加されているのですが、一人が持参していた地元スーパーの袋からスーパーへの感想をそれぞれがされいつのまにか友達のような雰囲気になるのに驚きました。また僧侶はいつも「精進料理」ばかり食べているのかとか、どこの精進料理が美味しいとか尋ねられるのですが、私(住職)はいつも精進料理を食べている訳でもなく、精進料理と言うと京都かなと思い語ろうとすると、私より詳細な情報をお聞かせいたただくことになりました。今回の行事に参加されたことは、新聞での案内とお聞きしました。お一人は昨年も参加して應典院さんからの案内だったようです。


③午後からの「戒名」についての僧侶のぶっちゃけトークには参加者全員が真剣に耳を傾けていらっしゃったと感じました。「戒名」と言う言葉から何を思うかはそれぞれですが、「戒名」のいわれとか、こめられている思い、授ける方の思い、金銭にまつわる思いなど「院号」を含めてお聞かせいただいたと思います。

④続いて参加者との「戒名」ワークショップでは、私のグループは2名の生活者と私(僧侶)でした。Aさんは40代の起業された方。Bさんは仕事を退職され、配偶者を少し前に亡くされた70代男性。まずはグループ内で自己紹介をし、お二人は今回初めての参加でこちらに見えた理由をお尋ねしました。「戒名」という言葉がキーワードであったようですが、自分で「戒名」を考えることまでは思っていなかったそうです。少しお寺のことやお坊さんのことを知りたいと言うのが本音のようです。ワークシートに10分ほど時間をとり私(僧侶)も記入をして3人で共有しました。そのあとご自身で「戒名」の文字をいくつか考えていただくのにおよそ15分ほど時間をとりました。私(僧侶)もワークシートの内容の振り返りで文字を書きました。3人で共有する前に、私のお寺でどのように「戒名」をお付けしているかを拙寺のサンプルを示しながら説明しました。「戒名」の漢字の読みは、呉音か漢音かとか、「戒名」の漢字として使用を控える場合や欠画文字のことなどお話ししました。それから「戒名」候補の漢字の共有をして少しコメントしました。また限られた時間の中で、お二人とお話させていただいた関係性から感じた私(僧侶)の「戒名」候補の一字をお二人に示してその背景をお話しました。ワークの時間として1時間30分ほどでした。


※注意
ワークショップで自分で「戒名」候補としてあげた字が、菩提寺様の「戒名」の候補となるかは別の問題であります。ワークショップではこれまでの自分を振り返りこれからの生きる指針になる字の1つとして考えていただいたことが大切と思いました。
「生前戒名」を希望される方へはこのワークシートを使って一緒に考えることができると思いますので妙華寺でも取り入れたいと思います。
とても有意義な経験をできたことに感謝します。

※真宗では「戒名」とは言わず「法名」と言いますが、行事でのテーマの「戒名」を使用し記載しました。

※中川個人の感想です。