お寺の掲示板

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生きているのは偶然、死ぬのは必然

『大往生できる人 できない人』潔く、とらわれず、おまかせして生きる 田畑正久著 から

著書では、私たちは「生きているのは当たり前、死ぬのは偶然」と思っています。そうではないのです。生きているのは偶然、死ぬのは必然です。
人間に生まれたこと、生きていることは、「あること難(かた)し」です。今、私は生かされている、ということをありがたく思い、私に与えられた仕事を精一杯尽くしていくことが大事なのです。
形あるもの、生命あるものは必ずこわれる。これが「諸行無常」というように真理なのです。
生物はそこで、「こわれる前にこわして再合成する」というカラクリで生命を維持しています。我々はまさに自転車操業のようにかろうじて生かされているのです。
生物学が教える生命のあり方と、仏教の「縁起の法」(一切の事物は固定的な実体を持たず、様々な原因や条件が集まって成立しているということ。因縁)が教える私たちのあり方は、整合性がとれているのです。

※「生きていること」が当たり前と思っている私(住職)には考えさせられる言葉です。
当たり前と思っているものが、当たり前でないとわかった時、頼るべきものを探すのだと思います。