お寺の宝物

六字名号 (専修寺第12世)堯慧上人筆 1幅
高田派の名号(みょうごう)で、専修寺第10世真慧上人が用いたと言われる名号の形式で、中央に「南無阿弥陀仏」と書かれ、その左右に、善導大師と法然聖人に続いて高田の歴代上人が書かれている。
向かって右上から「善導・親鸞・顕智(第3世)・定専(第5世)・順証(第7世)・定顕(第9世)・応真(第11世)」左上から「法然・真仏(第2世)・専空(第4世)・空仏(第6世)・定順(第8世)・真慧(第10世)」 左下に「愚老80歳 大正層堯慧 書之」とある。

この形式の名号を用いた真慧上人は、親鸞聖人の「み教え」の正統は、善導(大師)・法然(聖人)と続く高田派にあることを著したと思うが、堯慧上人の名号は、高田派の第11世応真上人と真智上人の正統争いが続いていた時代で、応真・堯慧と続くことが高田の正統であることを示しているとも見ることができる。