3月の日曜学校では、2月15日から1ヶ月間、本堂西余間(むかって左側)に涅槃図をお掛けします。間近で見ていただきました。
この佛涅槃図は、親鸞聖人750回御遠忌の記念として高田本山より京都別院の佛涅槃図の複製が配布されましたものです。平成24年よりお掛けしています。
京都別院の佛涅槃図は、室町時代の兆殿司筆で、大きさは、縦151.2cm 横128.7cmです。
佛涅槃図は、釈迦(しゃか)の入涅槃の場面を描いたもので、釈迦が亡くなられた二月十五日の涅槃会で本尊とされます。
八十歳になられた釈迦は、インド北西部のヴァイシャーリーで夏安居(なつあんご)を過ごし、北のバーヴァーに向い、鍛冶工のチュンダから食事の供養を受けましたが、食あたりを起こしました。痛みをこらえつつ、阿難(あなん)とクシナガラに赴きました。阿難に「私は疲れた。休みたい」と言われ二本の沙羅双樹の間に、頭を北に顔を西に向け、右脇腹を下にして横たわれました。釈尊の元にかけつけた弟子に「もろもろの事象は移ろい無常である。放逸に堕することなく、修行せよ」と諭され二月十五日の満月の日に静かに入滅されました。釈迦の最後の説法は『大般涅槃経』に、入滅とその後の話は、『大般涅槃経後分』に説かれています。
箱裏に「涅槃像 兆殿司筆 一幅」とあり、室町時代の明兆(一三五二~一四三一)筆との所伝であるが、明晰な色彩から実際の制作年代は十六世紀後半、室町時代後半から桃山時代にかけてと考えられる。
(京都国立博物館大原嘉豊氏の解説を元に作成)
★高田本山では、3月15日から20日まで如来堂にて「佛涅槃図」をお掛けしています。 絵解きは、3月15日から3月17日の11時と13時よりございます。