6月のお茶

6月のお茶
6月は、5月のさわやかな時期から梅雨の時期に入ります。私の梅雨のイメージは、活動的な若かった頃はあまり良くなかったですが、今は、なんだか落ち着ける感じもします。中庭の大きな梅の実を父が梅酒にしていたことも思い出に残っています。
梅雨のイメージから水にちなんだ趣向の茶会も楽しいです。

お茶の稽古をしながら和菓子について学ぶこともあります。お寺では薄茶を喫する機会があり、その時和菓子が出てくるので、他の方より和菓子をいただく機会も多いです。上用饅頭やきんとん、干菓子の場合もありますが季節感を感じることもあります。新年の花びら餅、3月のひっちぎり(ひちぎり)、4月の花見団子、5月の柏餅・粽、9月の月見団子、10月の栗きんとん、11月の亥の子もちなど、以前からなんとなく知っている和菓子もありましたが、6月の「水無月」はお茶の稽古を始めるまで知りませんでした。
京都のお菓子で三角の形をした「水無月」は、暑気払いの意味も込められているとか。

茶道は、日本の総合芸術とも言われます。茶室や露地には日本の建築や庭園技術を取り入れて独自のものになっています。懐石や和菓子には、食文化が、室内の床荘として掛軸や花・花入や香合(香)、点前と共に茶道具の焼物や細工された漆器や金物、どれもこれまでの日本人の生活に必要であったものが残っています。本当に奥深いものがあります。