寺報に見る住職の10年の歩み 平成21年

寺報に見る住職の10年の歩み 平成21年
【寺報28号平成21年12月発行】
『聴聞(ちょうもん)
今まで何回、お説教(ご法話)をご聴聞されましたか。これから何回ご聴聞できるでしょうか。お寺の法会には、お説教(ご法話)があります。妙華寺では春秋のお彼岸と春秋の千部と12月5日の報恩講の5回法会がありますので、年5回のお説教(ご法話)をご聴聞できる機会があります。お説教(ご法話)は、仏(阿弥陀)様の仏徳讃嘆です。親鸞聖人がいただいた真実(阿弥陀)の教えをわかりやすく私たちに語りかけていただく場です。私たちは、仏(阿弥陀)様の教えをどれほど知っているでしょうか。家庭の中で教えていただいたり、仏教書から学んだりされる方が多いと思いますが、布教使のお説教(ご法話)は、各々が親鸞聖人からいただいた真実(阿弥陀)の教えを私たちに直接語りかけてきます。仏徳讃嘆ですので同じようなお話しと思われますが、何度聴聞しても新たなうなづき(気づき)があります。私たちは、日常生活の中で何事もなく自分の思い通りの生活をしている時は、真実(阿弥陀)の教えに出遭わなくても不安を覚えません。しかし、悩んだり、苦しい時はどうでしょう。私たちに真実(阿弥陀)の教えは必要ないものなのでしょうか。私にとりましては、日常の中で悩んだり、苦しんだり、悲しみにうちひしがれた時、どうすることもできなくなった時に、真実(阿弥陀)の教えに力づけられたり、感謝を感じたりします。どんな時も私を見捨てない、真実(阿弥陀)の教えは日常の生活の中でなくてはならないもののように感じます。そのことを改めて気づく場がお説教(ご法話)の場であります。皆様もお説教(ご法話)をご聴聞されませんか。』
 ※寺報の中の12月5日の報恩講は、現在12月第1日曜日にお勤めしています。
 この年の翌年(平成22年)1月から本堂の修理が始まる時で、この年の報恩講が終わりますと本堂からご本尊のご遷座の用意や本堂内の備品の片付けをすることになりあわただしい年末を迎える時でした。本堂の改修中は、妙華寺会館を仮本堂として使用します。
前住職はこの年の秋彼岸会まで出仕されました。10月頃から体調を崩し入退院が始まりました。私(住職)一人で法務を行うことの大変さを身にしみて感じ始めました。
昭和から平成に入り20年、お寺の行事への参加者が減少する中でこれからどうなるのか不安な部分を現実として受け止めなければいけないような気持ちでした。そのことが「聴聞」することの大切さを綴った文章になりました。
また娘の大学時代の友人のお寺の娘さんに若者から見るお寺の現状と期待を、寺報へ投稿していただいた年でもありました。
 お正月の行事は、朔日の午前5時30分からの修正会です。来年からは時間を変更してゆっくり大晦日を過ごしたいと家族からの声もあがりますが出来る時はそのままで続けていきたいと思い今日に至っています。ただ参詣される皆様の生活環境も変化していますので一度立ち止まって皆様のお声もお聞きしなければいけない時期かもわかりません。ご意見・ご希望がございましたらお寺のHPからでも結構ですのでお聞かせください。
高田本山の報恩講や総代会・世話方会・婦人会幹部会などお寺の一年の振り返りとこの年の予定を報告する資料作りでゆっくりできる時間がありません。
※寺報に見る住職の10年の歩みは、毎月10日に掲載いたします。
Processed with MOLDIV

Processed with MOLDIV