1月のお茶

1月のお茶は、新年の挨拶も兼ねている。床の間に「結び柳」を荘る場合が多い。
社中の初釜(初茶)や月釜、呼ばれたことがないが宗家(裏千家)での初釜、地域の新春祭での呈茶もあり、お茶に接する機会は多いが、中々参加する時間も取れない。

今はなくなったが、ある時期、高田本山のお七夜の期間、有慶堂で呈茶のお手伝いをする時があった。常磐井家の茶道具をお借りして、参詣者にお薄一服差し上げる時は、緊張の連続だったことは懐かしい思い出だ。

初釜の時の設えは、おめでたいもの・干支にちなんだものや、歌会始の勅題にちなんだものが取り上げられることが多い。ある12年間は、地元の万古焼の干支の茶碗を集めたことがあった。今は2度目・3度目の干支で活躍してくれている。

祖父母がいた頃は、2日は比較的時間があったので、家族でお薄をいただいた記憶がある。祖父の点前で、作法も知らない私にお茶をよばれる時の基本的なことを教えてもらいながらいただく薄茶は、最初は苦いだけだったが、何度もお相伴するうちに、ほのかな甘味や美味しさを感じるようになったのはうれしい。
母が元気なころに、正月荘りの茶室で私がお薄一服点て、差し上げることができたことも、私の中での良き思い出である。