花祭りは、いつから?
お釈迦さんの誕生を祝う仏事を、灌仏会(かんぶつえ)・花祭り・釈尊降誕会・仏生会などと言います。今は、メリー釈迦と言うときもありますね。
日本では、釈尊の誕生日と伝えられている4月8日に行われる。釈尊の誕生時に、天から甘露(かんろ)の雨が降り注いだと伝えられることにちなんで、香木を浮かせた水や甘茶を釈尊像に濯ぐことが行われる。【浄土真宗辞典】
『日本書紀』によると、606年(推古天皇14年)4月に「灌仏会」が元興寺で催されたと記されており、日本最古の記録になっています。
「花まつり」の名称は、1916年に東京の日比谷公園で僧侶安藤嶺丸(あんどうれいがん)らが中心となって、お釈迦さまの誕生法要を「花まつり」と称して開催したのが、日本最古の「花まつり」とされています。
1901年4月、ドイツに留学していた真宗大谷派僧侶の近角常観(ちかずみじょうかん)など日本人18名がベルリンのホテル四季館に集まって仏陀生誕を祝う「Blumen Fest」(日本語に訳すと「花まつり」)を開催したそうです。ドイツ語の「Fest」が「まつり」という言葉に影響しているのでしょう。
この時の18名の一人巌谷小波が記したヨーロッパ滞在記『小波洋行土産』にベルリンで開催された「Blumen Fest」の詳細が記されています。それによると、巌谷小波自身がこの会のために創作した『花祭』というお伽噺を余興として壇上で朗読したとあり、巌谷小波の「花祭」が「花まつり」の名称の由来になる可能性が高いと思われます。【浄土真宗 唯 VOL.38より】
妙華寺の花祭り(メリシャカ)
お釈迦さまが生まれて直ぐ7歩あゆまれ「天上天下唯我独尊」と指さした姿が誕生佛だそうです。日本では4月8日が誕生日と伝わり、天から甘露の雨が降ったことにちなんで、甘茶を濯ぐことになったようです。妙華寺では、隣寺と一緒に7日8日に「メリシャカ(花まつり)」を開催しています。