今年は、毎月10日に法苑院妙華寺を紹介していきたいと思います。
名号(みようごう)は、一般にはすべての仏・菩薩の名前です。浄土教では特に阿弥陀佛の名を指し、嘉号・徳号・尊号などとも言います。真宗では「南無阿弥陀仏」を六字の名号。その徳義をあらわした「南無不可思議光仏」を八字の名号、「南無不可思議光如来」を九字の名号、「帰命尽十方無礙光如来」を十字の名号と言います。
曇鸞は名号に破闇(はあん)満願するはたらきがあること、善導は六字釈によって願と行が具足する名号がよく往生の行となること、法然は名号に阿弥陀佛の無量の徳がそなわっていることをそれぞれ示している。親鸞は、名号が仏の衆生救済の願いのあらわれであり、摂取して捨てないという仏意をあらわす、本願召喚の勅命であること、すなわち、仏の衆生救済の力用(りきゆう)である本願力そのものが名号であると示している。
※写真の「南無阿弥陀仏」(六字の名号)は、専修寺第21世常磐井堯熙筆
本堂余間の十字名号・九字名号は、専修寺第24世常磐井鸞猷筆