お寺の宝物 聖徳太子
本堂の向かって右側の余間に荘厳されています。
今年は、聖徳太子1400年遠忌の年でもあり、展覧会も複数開催されています。
聖徳太子(574-622)厩戸(うまやど)皇子、上宮(じょうぐう)太子とも言われ、父は用明天皇です。高句麗の慧慈(えじ)に仏教を学び、法隆寺、四天王寺などの寺院を建立しました。『法華経義疏』・『勝鬘経義疏』・『維摩経義疏』を制作したと伝えられ仏教の興隆に尽力しました。政治の世界では推古天皇を助け冠位12階や憲法17条を制定し、遣隋使を派遣しました。
聖徳太子は、仏教興隆の祖として鎌倉時代に信仰が広まり、親鸞聖人は、観世音菩薩の化身してい崇め「和国の教主」とも讃仰されました。「正像末法和讃」の中に皇太子聖徳奉讃11首、皇太子聖徳奉讃75首、大日本国栗散王聖徳太子奉讃114首を和讃された。
真宗では一般に16歳孝養(きょうよう)太子像を余間に安置しています。美豆良(みずら)を結い、右手は胸前で柄香炉を執り、左手は右手の下で布をつかむ。聖徳太子が16歳の時に、父用明天皇の病気平癒を祈願したという伝説に基づく姿です。