後悔

後悔
先日、納骨のお勤めの後、私(住職)の両親が亡くなった時の自分の気持ちを思い出しながら、「頭が真っ白になったことや、やるべきことが多く時間が経過した」ことを話しました。その後、喪主様に今のお気持ちをお聞きする時間がありました。「後悔ばかりです」と仰られました。「母は我慢強く、泣き言一つ言わなかった。あの時(入院に至る過程に)、もう少し早く気づいていれば、今、亡くならなかったのでは」と、続いて「それを伝えることができないのが残念です」
喪主様の両親や祖父母の年代の方は、我慢強く、自分の弱みを見せることを良しとしなかった方が多かったと思います。身体がしんどくても病院にいかずに我慢する。自分が苦しかっても外にはみせない姿。時代背景もあったかもわかりませんが、そうやって生きぬいていたのだと思います。私(住職)も、喪主様のように両親を送って後悔することばかりです。送る側の心にはきっと「後悔」はついてまわるものなんでしょう。そこには、感謝を伝えることができないことも「後悔」に含まれていると感じています。