中秋の名月

十五夜のお月さんを中学生の頃まで家族でその日を楽しんでいました。彼岸会にお供えする団子の材料で、祖母・母が月見団子をつくって、境内にあるススキを花入れに、夕食が終わってから、居間の窓をあけて家族で月を愛でる時間がありました。あの頃は季節を感じて生活していたことを思い出します。日本文化を大切にと思いながらゆっくり月を愛でる時間がないことは残念なことです。今年の中秋の名月は、9月29日にあたるようで時間があれば月を愛でたいと思います。

十五夜 月の満ち欠けから月日を計る暦で日々の行事を行っていた頃、満月は豊作の象徴として「十五夜」は豊作祈願の大切な節目の行事だったそうです。中秋の名月を鑑賞する風習は、中国の唐の時代からあり、平安時代の日本に取り入れられ広まったようです。
九月に収穫される「いも」を供えることから「芋名月」とも呼ばれます。今は、満月のイメージの団子とススキをお供えするイメージです。
『日本の伝統文化・芸能事典』汐文社