報恩講は4日です

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秋から冬へ向かうイメージとして、色とりどりの紅葉が散り、墨絵の風景になり、だんだん寂しくなるような感じを受けることはありませんか? この時期、浄土真宗のお寺で一番大切な行事の報恩講が勤まります。本山の報恩講に先がけて勤めますので「お取り越し」とも申します。報恩講は、聖人がお念仏一つで私が救われる道をあきらかにしてくださったことにお礼を申し上げる法会です。それは煩悩具足(ぼんのうぐそく)の凡夫(ぼんぶ)である私が、地獄・餓鬼・畜生の三悪道(さんなくどう)に墜ちて当然の身でありながら、他力念仏のみ教えをいただくことにより、お浄土に往生させていただく身になるからです。
報恩講を勤めるにあたって、仏具のおみがきやお斎の準備で、少しずつ寒さを感じながらも、お同行様と共に楽しいことがやってくるようなわくわくした気持で、当日をお迎えいたします。「今年も報恩講に遇えて良かったなー」、「ありがたかったなー」とお同行様の声を聞きながら、私自身は聖人にお礼を申す人生を歩めているのか、いつも省みることになります。
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 報恩講の荘厳の特徴は、西余間に親鸞聖人絵伝(四幅)を掛け親鸞聖人の御生涯をわかりやすく拝見できます。(以前は絵説きもあったようです) また、聖人の宮殿のお戸帳も外して聖人像がいつもより拝顔できる喜びもあります。(高田本山では15日の初夜のお勤めの後、内拝と言って出勤法中が内陣でお焼香をさせていただきます)
妙華寺の報恩講のお勤めは、高田本山の「初夜」のお勤めをしています。
住職が登壇して毎年「式文」を順読しています。
また、妙華寺では、親友婦人会の皆様で、お非時(ひじ=精進料理)をご奉仕していただいています。冬の寒さの中前日から準備していただいた麹味噌と飛竜頭を炊きたてのご飯と一緒にいただくことを毎年多くの方が楽しみにしていただいています。
今年のご法話は、豊橋市の正太寺ご住職の大河戸(おおこうど)悟道師でこざいます。ご聴聞いたしましょう!
 今年はご法話修了後、内陣の聖人像を内拝していただき西余間の絵伝を拝見してお帰りいただく予定です。
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  ご法話をお聴聞していただきますと「法会参加票」に押印させていただきます。ご聴聞をお喜びするご縁となりますように、10回ご参加いただきますと記念の品をお渡ししています。
2015-12-01お説教とご法話②FullSizeRender

ひとくち法話

一光三尊仏(いっこうさんぞんぶつ)
親鸞聖人(しんらんしょうにん)のご一生をたずねると、信心の大事な転機には必ず「夢」の話がでてきます。「夢のような話」といえば、現実離れした架空の出来事の意味になってしまいますが、聖人の夢は「夢告(むこく)」という表現で語られています。
夢を媒介として仏さまが聖人におっしゃる。もう一歩信心を深めて申すなら、聖人自身が仏さまですから、夢告は仏さま同士のお話ということになります。これを「仏々相念(ぶつぶつそうねん)」といっています。
一光三尊仏という尊像は、本寺(ほんじ)(栃木県真岡市高田)のご本尊です。聖人53歳の時「夢告」によって信州信濃の善光寺からお受けされました。
私たちは、この尊像を拝して「阿弥陀仏のお心がどこまでも『われらごとき凡夫(ぼんぶ)のすくい』にあることのお示しである」と伺うことが大切です。すなわち「すべての衆生を浄土に救う」とのお約束はあっても、教えだけでは理解が不十分だから、阿弥陀仏の「慈悲(じひ)の心」を観音菩薩(かんのんぼさつ)と立たれ、「智慧の心」を勢至菩薩(せいしぼさつ)とあらわされて、かたちにまでお示しになり、凡夫の思いが深まるようにとのおはからいが三尊仏となってくださったと思えるのです。
『仏説観無量寿経(ぶっせつかんむりょうじゅきょう)』には「仏心(ぶっしん)というは、大慈悲これなり」と説かれ、『浄土和讃(じょうどわさん)』には「念仏のひとを摂取(せっしゅ)して 浄土に帰せしむるなり 大勢至菩薩の 大恩ふかく報ずべし」と教えられています。 ※「ひとくち法話」真宗高田派本山より

 

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