本堂東楽(がく)の間の改修工事

【HP報告】
本堂東楽(がく)の間の改修工事
昨年秋に、平成22年の本堂の大がかりな改修工事の時もそのままで、以前から物置状態になっている本堂東楽の間を覗いてみました。普段確認をしていませんが、いつもホコリや小さい粒状のものが床に落ちています。外側の壁の一部が剥落したり雨漏りの跡が残っていますので調べていただき、その報告は、昨年11月に総代各位にお渡ししました。
報告の中で、屋根瓦の一部破損や、瓦の下の返しの部分の腐朽があること。本堂本体と東の楽の間の瓦屋根取付部分に隙間が出来ているなどで、いつもホコリや粒状の土が落ちるような状態であることが判りました。床材も古くなっていますので、今回、東楽の間の屋根改修と床材の改修及び内装改修をすることになりました。期間は1月から2月末の予定です。
また、今回改修する東楽の間と呼んでいるスペースですが、屋根の部分の傾斜が、前後2つに分かれています。この部分は本堂建立当初は屋根が無い外縁であったか、外縁もなく何もない部分に、前後どちらからか屋根を取付て、外壁を作り本堂のスペースに加えていったのではと考えています。

7日から、本堂内陣の脇壇と余間壇の板の張り替えが始まります。
古い板を取り除き、新しい板にするのですが、新しい板の厚みが違いますのでその調整があります。壇の板の正面側は、黒塗りの框と言ってよいのか太い材木ですが、丸太の状態で見えない裏側が丸い部分です。壇の後ろの材木は角材です。黒塗りの壇の下部の化粧板の裏面に「昭和35年12月 一志町久居二ノ町1丁目 上段下込枠6枚 制作人 中川鹿乃助」とあります。地元の指物師が造られたようです。

12日、本堂内陣の脇壇と余間壇の板の張り替えが終わりました。以前の2倍の厚さの板をいれるのですが、それぞれの部分の柱でレベルが違っていたり、ソリ、ネジレがあり加工しながらの作業です。前の部分と後ろの部分でレベルが違う場所は、前の框に合わせています。

脇壇の床の1カ所から下を覗きますと、丸柱の下に御影石がある柱や当初のままと思われる亀石に丸柱が乗っているものなどあるようです。前住職や前々住職からも聞いていませんでしたが、当初建立から2度ほど本堂下を改修しているようだと現場監督が推測されています。脇壇下部の化粧板に「昭和35年12月 一志町久居二ノ町1丁目 上段下込枠6枚 制作人 中川鹿乃助」記載されていることを考えると、その時本堂下も改修していたのかと考えられます。昭和35年と言いますと60年前になります。平成22年に本堂の大間部分の修理、地震対策としての壁面補強、西余間の新築。そして今回の東余間部分の改修と手をいれて本堂を次世代につなげることができれば有難いです。
また、本堂東楽の間内部のクロス張りも終了して、後は電気工事を待つばかりです。
今回の改修で床に点検口を2カ所設けていただきました。本堂床下に入る作業が少し楽になります。
また、本堂に隣接する通路の一部が工事車両が通行した為クラックが入り、補修をします。

18日に本堂内の電気工事が終わり、通路の一部改修(セメント舗装)が始まり22日に完了しました。現在は東楽の間に保管する物の搬入と本堂内の掃除をしています。
お同行の皆様にはご迷惑をおかけしていましたが、2月29日(土)の年回法要から本堂を使用する予定です。