1月の聞法

1月20日に教学院主催の真宗入門講座に伺うことができました。
今回は、『讃阿弥陀仏偈和讃』について5回の連続講座の1回目です。全体的な話とこの和讃が造られる元になった曇鸞和尚についての話でした。親鸞聖人が七祖と呼ばれた一人で、名前(親鸞)の一字に付けられた方です。
『讃阿弥陀仏和讃』は、大きなくくりの三帖和讃と呼ばれる一つの『浄土和讃』の最初に掲げられています。そのお心を味わいたいと思います。
お話の中で、阿弥陀如来のはたらきは、等しく私へのはたらきかけと仰られたと思うのですが、法然聖人は、偏(ひとへ)に、善導大師に依られ「観無量寿経」を主として他力を語られ、親鸞聖人は、法然聖人の教えに依りながら「無量寿経」を主に他力を語られています。それに至る思想についてもお聞かせいただきたいな。

防火訓練

文化財防火デー訓練

昭和24年(1949)1月26日法隆寺金堂が焼失し、貴重な文化財などに再びこのようなことが起こらないよう昭和30年に「文化財防火デー」が制定されました。
国宝や、重要文化財だけでなく、将来に残すべき大切なものが文化財と考えますとお寺には地域やお同行の皆様から預かっている大切なものが沢山あります。

津市では、「文化財防火デー」の訓練として、毎年高田本山の国宝であります御影堂・如来堂から火災が発生したとして「文化財防火訓練」が実施されています。

高田本山のような大きな規模の訓練ではありませんが、妙華寺にも、地域の消防署から「防火訓練」を実施したいと連絡をいただきました。
最初に、本堂などに備え付けられる消火器の確認を消防士と確認しました。有効期限がすぎていないかも大切な点検ですね。
当日、本堂東楽の間の工事中で使用していない本堂ですが、もし火災になれば、一番大切なご本尊を火災から守る為の経路確認をしました。
また、火災には初期消火が大切であることもお聞かせいただき、消化器を実際使う体験をしました。成人の男子ではそれほど重く感じませんが、女性や老人が使用するため持ち運びするとなると少し重たいようにも感じました。火元に向けて消化器のホースを取り出しますが、風向きなどの考慮も必要です。
文化財と聞きますと国宝や重要文化財の建物を最初に思い浮かべますが、小さなお寺にも地域やお同行の皆様から大切にされているものがいくつもあります。大切なものを預かっている寺院管理者として、もしもの時の行動を身につけることを痛感しました。

江戸時代の話ですが、妙華寺の本堂も久居大火により焼失しています。その時の住職が、ご本尊と過去帳を守ったことが伝えられています。

1月のおてらおやつクラブ

1月のおてらおやつクラブ
今月は、先月同様3つの支援団体様へ20日に「お供え」を「おすそ分け」させていただきました。1月の前半まではお寺の修正会や高田本山のお七夜報恩講で時間がとれず後半の作業となります。お正月には、支援させていただいています団体や以前支援させていただいていました一人親家族様から賀状や近状をお知らせいただいたりして、「おてらおやつクラブ」での関係があってのこと続けてこられていることに感謝しています。
また、現在仮本堂として使用している妙華寺会館におてらおやつクラブの寄付箱を設置しています。多くの方のご厚意がつまっていますので、おてらおやつクラブ事務局へお届けしようと思います。

また、年2度回収の古本勧進での古本も募集しています。
今回は1月末までに集まった古本を寄付させていただきます。
不要になりました古本がありましたらいつでもお寺にお持ち込みください。
対象の本は、裏表紙にバーコードのあります文庫本・新書本・単行本です。
申し訳ございませんが、週刊誌・雑誌・百科事典・全集は対象外です。
本以外、書き損じのハガキ・不要なCDも受け付けています。

お寺の掲示板

お寺の掲示板
「おかげさま」を感じる心を持つ

『大往生できる人 できない人』潔く、とらわれず、おまかせして生きる 田畑正久著 から

著書で続いて、私たちの「心の状態」を、仏法では、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天の『六道』という形で教えています。
私たちは「自分は多くのものによって生かされている、支えられている」という世界が見えない時は、動物的な段階、つまり「餓鬼・畜生」を生きているのです。
しかし、いろいろなご縁や仏法の教えによって成長すると、初めて「生かされている」という自覚を持った人間になります。そして、智慧をいただいて、本当に成熟した人間へと老成していきます。

※著者が悩んでいたときに仏教の先生に尋ねたときの手紙に、「あなたがしかるべき場所に行って、しかるべき役を演ずるということは、今までお育ていただいたことに対する報恩行ですよ」とあったようです。私(住職)も、人として生きている中で「六道」の心を持っていることを感じます。その私(住職)が仏の智慧に出遇い、人から人間へ生まれ変わることができ、それから報恩行を勤めることができればと思います。

 

毎月16日に碑前でのお勤め

碑前でのお勤め
妙華寺の境内には、お同行様各家の碑(墓)と戦没者の碑、「倶会一処」の碑、樹木の元の「三部石経」の碑、地蔵像と名号(みょうごう)の碑があります。戦没者の碑は、第二次世界大戦で戦死されましたお同行のご遺族が戦後協力して建てられました。「倶会一処」とは、『仏説阿弥陀経』の中の一文で、「往生してからも倶(とも)に会える場所」のことであります。「浄土三部経」と呼ばれる、『仏説無量寿経』、『仏説観無量寿経』、『仏説阿弥陀経』の経文を一字づつ石に書き続けて全てを書き終えて石碑を建てられた「三部石経」の碑。水屋の近くのお地蔵さんと共に「南無阿弥陀仏」の「名号(みょうごう)」の碑。建てられた時期は違いますが、私のいのちが、仏さまから誓われている中で安心できる日常を生きていることに感謝し、先に往生された方々と共に仏徳讃嘆させていただく思いでそれぞれの碑が建てられたことと感じています。
平成30年の10月から毎月16日の朝にそれぞれの碑の前でお勤めをしています。

1年間毎月同じ時間にお勤めしていますが、空のグラデーション(冬の夜明け前から夏の明るい色)や体感の変化に季節の移ろいを感じています。
※毎月16日の朝、高田本山では親鸞聖人の御廟でお勤めがあります。

お寺の掲示板

お寺の掲示板
「死」を受け入れたら、できることは むしろ増えていく

『人は人を救えないが、「癒やす」ことはできる』 谷川洋三著から
著者は続けて、人は死にたくないと思うのが普通であり、死を受け入れることはむずかしいことです。しかし受け入れると、残された時間を有意義に過ごすことにつながります。

死を突けられた患者さんは、混乱の中に放りこまれたような状態といえます。そこからいかにして落ち着きを取り戻すかが、実は大事なことなのです。なぜなら、気持ちを落ち着け、心の整理をすることで、さまざまな行動がとれるようになるからです。

※頭の中で考える「死」を受け入れることと、実際に「死」に直面することでは違う面が多々あると思うが、「命」に限りがあることや、大切な方を失った時の不安や悲しみに向き合うことに、私(住職)は聞法はとても大きな力となっています。そして聞法は今するしかないと思っています。

【寺院対象の案内】お寺のポートサイト 「まいてら」

【寺院対象の案内】お寺のポートサイト 「まいてら」
昨年、1月にお寺のポータルサイト「まいてら」に参加させていただき1年になります。
その時の気持ちは、2019-01-13のブログを見ていただければと思います。
その前年(2018年)8月頃に「まいてら」へ参加したい意向を(一社)お寺の未来さんへ連絡をして、いろいろなやりとり(書類の提出)を経てのことでした。
お寺のHPも既にあり、お寺からの情報発信も少しはできていると思っていました。また「まいてら」に、新たなお寺のHPを作成することや、既に「まいてら」のポータルサイトで活躍されているお寺と比較されることにメリットがあるのか悩んでいる時間もありました。


それでも「まいてら」に参加をしたいと思ったのは、「まいてら」のHPに『安心のお寺10ヶ条』があったからです。
全国にお寺は7万ともあると言われていますが、宗教法人としてお寺を評価する第三者機関がこれまであったでしょうか。現在は、公益法人・学校法人・医療法人・社会福祉法人・NPO法人など多くの法人を第三者機関が評価する時代です。
皆様の周りでも「●●について第三者(委員会とか機関)が評価する」と最近聞くことがあると思いますが・・・
公益法人の1つである宗教法人も第三者が評価する仕組みがあっても良いという議論はこれまでもあったと思いますが、なかなかその仕組みが、実現できていないように感じています。
その中で、「一般社団法人お寺の未来」さんが、『安心のお寺10ヶ条』なる生活者視点からお寺を評価する1つを発表し、その評価に基づきお寺のポータルサイトの「まいてら」に参加できるシステムを作られたことは、お寺を評価する第三者機関としても意義あることと思います。そしてこの評価は3年毎に更新(審査)があることも継続性が問われることでより評価できると感じます。
また、「一般社団法人お寺の未来」・「一般社団法人お寺の未来総合研究所」の理念や使命は、お寺が第三者に評価される時に、私のお寺の現状を踏まえてどのように踏み出せば良いかアドバイスしていただけることで、お寺にとっても力強い存在です。

妙華寺が「まいてら」に参加しての1年間、1月30日に開催されます「まいてら寺院の集い@東海」で、(一社)お寺の未来の代表の井出さんが「まいてら」について熱く語っていただけるようです。
また、ポータルサイト「まいてら」に参加をご検討されているお寺様や「まいてら」にどのような寺院が参加しているのか少しでもご興味がございましたら、「まいてら寺院の集い@東海」に一緒に「参加しませんか」
名古屋市内で14時から18時まで「まいてら寺院の集い@東海」が開催されます。
「まいてら」のHPのお知らせからご興味のある方は、参加申込をしていただくことができます。

※賀状交換しているお寺様から「まいてら」に興味があることを連絡いただきました。
「まいてら寺院の集い@東海」に当日一緒に参加する予定です。

新年の準備

新年の準備

お寺の行事は、毎年同じようでありますが、その時1度限りの一期一会です。
毎年最後のお勤めは大晦日の午後5時に歳末会としてお勤めしています。1年間の仏恩を報謝します。
一週間ほど前から新年の準備をします。
お堂の西余間に妙華寺の初代住職の像を中心に歴代住職の位牌を敬置します。また7代住職から11代住職の絵像の掛軸がありますのでお掛けします。
ご本尊前にお同行様からのお供えを披露します。
新しい年の年回繰出表を用意します。
続いて、修正会(しゅしょうえ)の準備ですが、普段あまりお勤めをしない「現世利益和讃」を15首拝読しますのでその用意をいたしました。お屠蘇の用意も年1度のことです。本堂に空調設備が整いましたのでこれまでより温かいと思いますが午前5時30分からの修正会のお勤めは、道中寒い中お越し頂くことになりますので温かくしてお越し下さい。 ※高田本山のお七夜のお非時券を修正会の終了後配布いたします。
枚数に限りがありますので必要な方はお申し出ください。

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尚、修正会は本堂でお勤めしますが、1月から2月の年忌法会などのお勤めは、本堂東楽の間の改修の関係で、妙華寺会館を本堂として使用します。
 春彼岸会は、本堂にてお勤めします。

12月の聞法

12月の聞法

3日は、龍谷大学大宮学舎で宗学院公開講座で「死んだら終わりですか?」~臨床仏教ということ~の講題で、大谷大学学長の木超康師のお話をお聞きできました。「臨床仏教」とは、鷲田清一氏の『「聴く」ことの力-臨床哲学試論-』から臨床を「場」として捉えることから、仏教や真宗(学)も、「理(論)」から「(現)場」を中心に捉え直そうとされています。きっかくは、東日本大震災の現地でのボランティア活動から、子どもさんを津波でなくされたお母さんの「死んだら終わりですか?」の言葉だったそうです。その言葉の奥にある心情を考えることから、教学の近代化でもれていった「人のココロ」を見据えた「臨床仏教」としての仏教学や真宗学を提唱されています。これまでもそうですが東日本大震災の頃、真宗の僧侶の中でボランティア活動について、親鸞聖人のみ教え(教学)からどうなのか議論が沸き起こっていました。そのような中で木越先生は『ボランティアは親鸞の教えに反するか?』を著されたのだと思います。

17日の第816回の紫雲会に伺うことができました。今回は、京都の若手僧侶の法話勉強会「コンパス」に所属され、研鑽され、社会人としても活躍されている20代・30代の4人のご法話でした。それぞれのお味わいと阿弥陀様の讃嘆に、久しぶりにゆっくり法話をお聞かせいただく時間でした。ご法話の中で各人の祖父・祖母のことが語られ、私(住職)自身も祖父・祖母のことを思い出しながらの聞法でありました。不確かな私が不確かな世界を生きているのですが、身内の死を通してこの私が阿弥陀様の願いに遇うことになるまでの経験を聞きながらあたたかい気持ちになりました。また、『仏説阿弥陀経』(お経)にある「倶会一処」のことも、お念仏に出遇わなければうなづくことができない世界なのかと感じたりしました。明日を頼みにするわけでないけれど、後10年前後で、祖父・祖母の50回忌です。その時、私(住職)はどのような状態で、報恩感謝のお念仏に包まれているのでしょうか。
※「コンパス」さんは、3年前の春、妙華寺で法話大会・茶話会を開催していただき主管されていらっしゃる中西正導師とうれしい再会でした。また、中西正導師の法話が掲載されている冊子などもいただき帰ってから拝読させていたたきました。

2019(令和元)年のアーカイブ

2019(令和元)年のアーカイブ

① 山号額
昨年(2018年)12月にご法主殿のご染筆の山号額ができあがり、今年(2019年)1月中旬に本堂に掲げました。掲げる場所にいつも掃除できない髙い部分ですのでできるだけきれいにしました。これまでの、山号額は、庫裡(くり)玄関に掲げてあります。

② 宮殿のステンドグラス
6月中旬に長年思っていたことで宮殿後ろ面にステンドグラスを取り入れました。
こちらも昨年末にステンドグラスを作成していただくご縁をいただく会社が見つかり、 仏様の後光48本の光を表す図案を依頼して完成しました。
光源も工夫して宮殿が輝いてみえます。

③ 本堂下の改修
昨年来、久居の中心街の家屋にもアライグマやハクビシンなどが侵入することを聞きました。郊外のお寺でハクビシンなどに本堂が荒らされ被害があることも以前から聞いており、大切な本堂に影響が及ばないように本堂下に金網を整備しました。

※高田本山のお七夜(1月9日から16日)の「非時券」を、妙華寺の修正会から配布します。数に限りがありますが、ご希望の場合、お寺にお申し出ください。

※本堂東楽の間の改修を1月から2月末にかけて行います。その間本堂が使用できません。ご迷惑をおかけしますが、妙華寺会館を本堂として使用します。