葬儀

お寺の住職や寺族が往生すると、葬儀を勤めしていただく寺院の住職にお願いします。(相)導師(寺)さんと呼ばれたりします。妙華寺の前坊守が往生した時もお願いしました。(ご病気で副住職様にお勤めしていただきした)
その相導師様が往生されたと連絡があり、悔やみの勤めに伺いました。その後、通夜・葬儀のことでお話がありましたが、第3波と呼ばれるコロナ禍で三重県の緊急事態宣言中でありますので、ご家族と近いご親戚での密葬として、本葬は、コロナが収束してから予定されるようです。お寺の住職が往生されると、檀信徒はもとより、親しくされていたお寺の住職様など数多くの方々が駆けつけられソーシャルディスタンスがとれなくなりますので致し方ないことだと思います。
通夜のお勤めの後、往生された住職様のことを思い出しますと、病気でお弱りになられているとお聞きしながら見舞いもせず無礼なことを詫びながら、4年前の前住職様の37回忌で話をさせていただいたことが最後であったと思い出しました。
往生されました住職様は、前住職様が往生されてから職場とお寺の法務で365日休み無く働かれていたそうです。そして戦争で焼失した本堂を新しくし再建され、庫裡や鐘楼堂の再建と檀信徒様が利用できる会館を新築されたことを改めてお聞かせいただき、きっとお寺の中興上人として多くの檀信徒様の心に残っていくことと思いました。妙華寺との関係で思い出すことは10年前に妙華寺の前住職の葬儀でお勤めしていただいたこと、それ以降の年忌法要もお勤めいただいていていることです。仏間に掲げてあります、前ご法主殿の「歓喜光」の額装がとても印象的でした。

お寺の宝物

お寺の宝物 佛涅槃図
佛涅槃図(ぶつねはんず) 一幅 真宗高田派 京都別院所蔵 【複製】
縦151.2cm 横128.7cm 兆殿司筆(室町時代)

妙華寺所蔵の「佛涅槃図」が江戸時代焼失し、その後、平成23年の高田本山の親鸞聖人750回御遠忌大法会の記念として、京都別院の「佛涅槃図」【複製】を求めました。

その後毎年2月の15日から3月15日まで西余間にかざっています。

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佛涅槃図は、釈迦(しゃか)の入涅槃の場面を描いたもので、釈迦が亡くなられた二月十五日の涅槃会で本尊とされます。
八十歳になられた釈迦は、インド北西部のヴァイシャーリーで夏安居(なつあんご)を過ごし、北のバーヴァーに向い、鍛冶工のチュンダから食事の供養を受けましたが、食あたりを起こしました。痛みをこらえつつ、阿難(あなん)とクシナガラに赴きました。阿難に「私は疲れた。休みたい」と言われ二本の沙羅双樹の間に、頭を北に顔を西に向け、右脇腹を下にして横たわれました。釈尊の元にかけつけた弟子に「もろもろの事象は移ろい無常である。放逸に堕することなく、修行せよ」と諭され二月十五日の満月の日に静かに入滅されました。釈迦の最後の説法は『大般涅槃経』に、入滅とその後の話は、『大般涅槃経後分』に説かれています。
箱裏に「涅槃像 兆殿司筆 一幅」とあり、室町時代の明兆(一三五二~一四三一)筆との所伝であるが、明晰な色彩から実際の制作年代は十六世紀後半、室町時代後半から桃山時代にかけてと考えられる。
精微な作であるうえ、群青など良質な顔料を贅沢に使用していることから、相当の名手が手がけたことがわかる。周辺は、描表具がめぐらされているが、群青地に箔を押し地色と同じ群青で模様を施している。これは唐物裂を模したと思われる。
中央の釈迦像を見ると、袈裟には截金(きりがね)が施され、衣の縁(ふち)などは胡粉(こふん)で模様を盛り上げた後に金泥(きんでい)を重ねて豪華な雰囲気を作り出している。他の人物には、目元に朱を入れて泣き腫らした様を表し、衣裳には豊かな文様が丁寧に手描きされている。この涅槃図は、鎌倉時代後期に日本に伝来した、中国の宋・元時代の涅槃図をモデルとしてる。日本で多くのヴァリエーションがあり、すべての人物の特定は難しい。中央の釈迦の手前で錫杖を持つ地蔵菩薩、その前の転倒する若い僧は十大弟子の阿難、それに水を注いで介抱するのが阿那律、阿那律の横の俗人は耆婆大臣、その手前は、迦葉童子、その下で向かい合うのは、難陀龍王と無垢称王(維摩居士)、その隣の金剛力士とその上部には、龍をまとった優婆難陀龍王、和須龍王、その上に蛇をまとった摩睺羅伽、金趐鳥を頂いた迦楼羅、三面六臂の阿修羅など八部衆が続く、釈迦の足に触れるのは、昆舎離城老女である。阿修羅の左手前の菩薩は、冠に水瓶があるので勢至菩薩である。中央一番奥の神将は毘沙門天(もしくは韋駄天)、その左正面向き菩薩は、観世音菩薩 である。床台の左隅の白い身体の佛弟子は羅睺羅である。その右隣の冠に五輪塔をいただくのが、弥勒菩薩である。釈迦枕頭の二菩薩は、文殊と普賢と思われる。その横の沙羅双樹に挟まれている三人目の人物は帝釈天である。その横の象頭冠をかぶるのは八部衆の緊那羅で、その下部で飯器を捧げるのが釈迦の食あたりの原因となった純陀である。上方から飛来するのは、忉利天から釈迦の臨終に会うため飛来する摩耶夫人で、先導するのは阿那律である。阿那律が再登場するのは、『摩訶摩那経』に基づき、異なる時間を一つの図に表した。
最後は、動物については、人物の巧妙さに比べやや稚排で愛すべき描写となる。すべて判別できないが、左から大体の順序で列記すると、イノシシ、豹、狸、狐、鼬(いたち)、狢(むじな)、猫、青羊、犀(背中に甲を持つ霊獣として表現)、孔雀、金翅鳥(きんしちょう)、迦陵頻伽(かりょうひんか)、雉(雌雄)、鸚鵡(おうむ)、鳥、鵲(かささぎ)、磯鵯(いそひよどり)、雀、百舌(もず)、鼠、猿、兎、象、犬、鳥、燕(つばめ)、鷹、虎、龍、蜻蛉(せいれい)、蜥螐(せきお)、百足、蝶、蚯蚓(みみず)、蜂、蝸牛、蟹、蛇、獅子、水牛、鳩、蛙(雌雄)、亀、馬、駱駝(らくだ)、牛、鹿、(雌雄)、狼、白鷺、朱鷺(とき)、真鶴、鵜(てい)、鵞鳥(がちょう)、鳥、雁、鴨(雌雄)、鴉(からす)、雄鶏(おすにわとり)、鳥、鴛鴦(おしどり)となる。(京都国立博物館大原嘉豊氏の解説を元に作成)

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2月の日曜学校は7日です

新しい年を迎えて1ヶ月が終わりました。今年も 新型コロナウィルス感染症のことが心配な1年になりそうですが、お寺でもできることはあるのではないでしょうか。
心と身体を整える時間にご興味のある方はお越し下さい。
2月の日曜学校は、2月7日の朝7時30分から8時頃までです。
ご家庭での平素の夕時のお勤め(重誓偈・文類偈・5首和讃)を一緒にお勤めいたします。輪(りん)の鳴らし方や、念珠の持ち方もご一緒にしますので自然と覚えます。
また、ご参加いただきますと念珠の一珠をお渡しして、24珠で単念珠が、108珠で二連念珠ができるようにご用意しています。(親珠には「妙華寺」の寺院名が刻印されています)


※新型コロナウィルスの感染拡大防止の件について、様々な意見があることは重々承知しておりますが、最終的にはお寺の住職の判断で、開催を考えています。

風邪の症状や熱のある方はご遠慮願います。
本堂入口に手指の消毒を行っていただき、うがいや手洗い場所も用意しています。
手が触れる出入り口のアルコール消毒もこまめにしています。
本堂内の換気・間(ま)の確保などして対策を講じます。
とはいえ、決して不安や不満を抱えながら参加する催しでもありません。
どうかご無理ない範囲で判断をしていただきますよう、よろしくお願いいたします