あれから4年(お寺の寺業計画)

あれから4年(お寺の寺業計画)
寺業計画を4年前に作成しました。(一社)お寺の未来様が主催する「未来の住職塾」を受講してのことでした。平成25年4月から受講して平成26年1月に寺業計画を発表するまでに、お寺の現状の把握やお寺の無形の価値の分析、お寺の財政を考慮しながら、お寺の使命、お寺のビジョン、取り組むテーマを決めて、発表前に講師にコーチングをしていただき寺業計画を受講生の前で発表しました。その後、講師や受講生から質問やダメだしをいただきながら終了しました。
私(住職)は、その時5年後(平成31年)の妙華寺を描いていました。1年前の今にもう一度振り返りたいと思います。
その時の寺業計画は平成26年のお世話方会で配布をさせていただき目を通していただいています。

お寺のビジョンとして「お寺の非日常空間で心のリフレッシュ」として
①お寺の伝統文化の共有 ②お寺の非日常空間の活用を掲げました。
具体的な取り組みとしては、①お寺のコミュニティの構築 ②お寺の文化の紹介 ③お寺の行事への参加を柱に取り組んでいます。4年経った現在まだ出来ていない取り組みもありますし、見直さなければならない取り組みもあります。
この寺業計画を考えている時間がとても意義のある時間と思いました。また自坊の寺業計画に取り組む(考える)だけでなく、他のお寺の寺業計画を知る(聞く)ことが自分のこと以上に楽しく、エールを送りたくなりました。
受講後の4年間はお寺を取り巻く状況はこれまで以上に変化しています。その時のお寺のビジョンだけ考えている状況でもありませんでした。これから1年お寺の取り組みを通して、これからのお寺(妙華寺)がどうあるべきか考えていきたいと思います。

「未来の住職塾」の7期が今年の4月から開講されます。2月には「一日体験教室」も全国で開催されますのでご興味のある方はお申し込みを(お寺の未来様のHPを参照)

 

※妙華寺のお寺の現状につきましては、平成28年1月8日のブログに掲載させていただいています。

 

井戸山の報恩講

妙華寺では、正月の三が日が終わりますと、本堂も平素の荘厳に戻ります。
新年のお供えをお下げして、前卓の打敷、角掛を片付けます。
西余間の妙華寺の歴代の位牌なども片付け、平素の十字・九字名号を掛けます。

井戸山の報恩講
4日の井戸山地区の報恩講は、お正月気分が続いているようですが、役所や企業では仕事始めの日であり、その日に報恩講として、お仏壇の前でお勤めをさせていただくことはとてもうれしく思います。以前は小雪が散る日もありましたが、最近はおおむね穏やかな日にお勤めをさせていただいています。
朝8時半頃から伺います。お勤めは、重誓偈・正信偈・五首和讃(愚禿悲歎述懐より)・短念仏・廻向文です。

今年は、高田本山の両御堂が国宝になったことが話題になりました。お同行様とお話しながら、私(住職)もそうですが、高田本山は、近く(16km北)にありながら御影堂と如来堂に上がってちゃんと手をあわせる機会は一年にそう何度もありません。これまで以上にお念仏申すことができればと思いました。9日から始まるお七夜さんでは、両堂の詳しい案内の時間もあるようですし、宝物館でも特別展が開催されますのでご興味のある方はお詣りに行かれたらと思います。

 

修正会 お勤めしました

修正会(しゅしょうえ)
お正月に修する法会で修正会と言います。
年のはじめに心を新たにして佛前に座し合掌礼拝し、お念仏を申し上げます。
法苑院妙華寺では、元旦午前5時30分からお勤めをしています。

今年もご参詣ありがとうございました。午前5時に行事の案内の鐘をつきに境内にでますと西の空に満月がきれいでした。
高田派のお仏飯は、蓮の蕾のように盛り付けるのですが難しいです。


お勤めは、『鎮国文』・『重誓偈』・『正信偈』・『現世利益和讃』・『短念佛』・『廻向文』で
『繙御書』を拝読いたしました。また、修正会には、必ず『繙御書』(ひもときのごしょ)を拝読いたします。
ひもとくとは、巻物をひもとくという意味です。一年の始めに拝聴する御書のことです。この御書は、本山第18世の圓遵(えんじゅん)上人がお書きになりました。一年の始めにあたって忘れてはならない仏法の要をわかりやすく説かれて、求道のこころを諭してくださっています。
その要旨は、
【一】生者必滅の道理。寿命は老少不定(ろうしょうふじょう)の世の中だから、新年を迎えて喜んでもいつの間にか夏がきて、秋暮れて、また一年が経ってしまう。一日一日を無駄に過ごさぬよう。
【二】身にしてはならぬこと、口にしてはならぬこと、心で思ってはならぬことがある。因果応報の業道(ごうどう)は、秤(はかり)のように必ず重い方に牽くから身(しん)・口(く)・意(い)の三業(さんごう)を常に慎むこと。
【三】煩悩いっぱいのわれらは、他力念仏の法に依らねば浄土往生は不可能です。この道を誓われた阿弥陀仏、この教えを伝承されたお釈迦様と七高僧の広大な恩徳に報謝せよ。
【四】先ずは父母孝養(ぶもきょうよう)の心を第一とし、父母存生(ぞんしょう)の日は孝順(きょうじゅん)を先とし、没後は法事を怠ること無く報恩につとめよ。そして、六親眷属(ろくしんけんぞく)むつまじく、互いに信心をみがきなさい。とあります。

本堂は新しい空調設備と灯油ストーブで例年より温かく感じました。
昨年は国宝本の『現世利益和讃』を配布して一緒に唱和する時に気づきました。今回は勤行本の『現世利益和讃』を配布して一緒にご唱和できました。
また、高田本山のお七夜の時の「お非時」券も好評につき全て配布いたしました。
※ぜんざいが十分温まってなく申し訳ございませんでした。

以前ですが、ご高齢の方が、正月の朔日は、家族で氏神さんの野辺野神社に初詣でをして、菩提寺の修正会にお詣りをして、お墓にお詣りし、家に帰り家族で新年の挨拶をされたとお聞かせくださいました。また、高田本山に朝10時にご挨拶に伺う為に早朝に修正会をお勤めされるともお聞かせくださいました。
今日(こんにち)では時間が早くてお勤めにお見えになられる方々も少なくなってきていますが、毎年同じ形(形式だけにこだわるのはよろしくありませんが内容も伴う)で新しい年を迎えることから始まる一年が有難いと感じるようになったのは、私(住職)が歳を重ねてきたからでしょうか。