7月の法語カレンダー

7月の法語カレンダー
「浄土真宗のならいには 念仏往生ともうすなり」 『一念多念文意』から

法然聖人の信任が厚かった門弟の1人隆寛(りゅうかん)律師は、念仏を称える回数(一念か多念か)について問題になっていることに対し、経典の所説に基づき論じた『一念多念分別事』がある。
『一念多念文意』は、聖人は、『一念多念分別事』に引用する経典、祖師の釋文(しゃくもん)などに注釈を施し、浄土真宗は回数を問題にしない他力念仏を明らかにしている。自筆本は東本願寺に伝わる。

私の人生にも、思いがけずストップがかかることがありました。少し体調が悪くなって寝込んだとき、大けがをして入院したとき、家族の死別に涙したとき、大小さまざまですが、日常の毎日の生活をいままで通りに送ることができなくなったことがあります。 その時に、「なんで私が・・・」「どうしてここで・・・」と悔しい思いをして、そして「負けたぁ・・」と思うほかはないのでしょうか。
死は必然でありながら、自分の死としては未経験なことです。未経験なことがやってくると思うと、いろいろな不安がつきまといます。死を恐れおののいて生きていくしかない私に、阿弥陀さまは「必ずお浄土に生まれさせる」と誓いをたてられました。その誓いの通り救ってくださる「南無阿弥陀仏」のお救いを聞かせいただくところには、死んで負けて終わるとしか思えなかったいのちから、「死ぬ」のではないお浄土に往き「生まれ」ていくいのちとならせていただいたのです。