8月の聞法

8月の聞法
1日は、徳本会の暁天講座に初めて伺いました。旧「津市」の浄土真宗の3派寺院で50年以上活動されています徳本会は、毎月「真宗講座」を開催し、8月1日から3日まで、朝5時から6時の暁天講座を開催されています。今年の会場は、海に近い津市中河原の潮音寺様です。住職の村上英俊師には以前から親しくさせていただいています。徳本会の総理であります高田本山のご法主殿のご臨席の元、「重誓偈」のお勤めの後、真楽寺住職の鷲山了悟師(妙華寺の毎年秋彼岸の布教使)のご法話を聴聞しました。ご自身の病気を通して阿弥陀様のはたらきに遇うことができたことを、丁寧にお話されました。「自分自身のたよりなさ」や「無常」についてもう一度かみしめることができました。※中川個人の感想です。
2日は、昨日と同じ徳本会の暁天講座で、本願寺派布教使の加藤幸子師の「御開山聖人ご出生のご恩」と題して「南無阿弥陀仏」の呼びかけは、自我を破る「はたらき」であることを親鸞聖人が私に知らしめていただいたことをうれしく尊くあることをお話されました。昨日の「自分のたよりない」ことが破られていくことをが仏縁に遇うことであることを改めて感じました。※中川個人の感想です。
2日の高田本山夏季仏教文化講座は、花園大学の佐々木閑師の「現代社会で生きるためのブッダの教え」として仏教学の歴史やシャカの悟ったことの目的は、今に伝わる上座部仏教と大乗仏教で変わらないことなど基礎的なことを丁寧にお教えいただきました。ヨーロッパでは、インドの言語とヨーロッパの言語を比較すると同じような形であることから古代アーリア人を共通の祖先として見ることができ、ヨーロッパ人は自分のルーツとしてインドの研究を、1600年代(江戸時代の)頃からしていますので仏教学の先行研究はヨーロッパが中心であることも私には新鮮でした。※中川個人の感想です。


3日の徳本会暁天講座は、妙華寺の衆徒が「阿弥陀様のお心」と題してお話をさせていただきました。聖人の和讃から、私たちの日々の有り様は煩悩だらけである。手放すことをしたくない大切なものも最後は手放していかなければならないことは頭で分かっていても、今直ぐに起こることとは思っていない私をずっと見て下さる「はたらき」が阿弥陀様のお心とこれまでの経験を通してお話されました。凡夫とは私のことであると聖人の和讃からいただくことができました。 ※中川個人の感想です。
最後に3日間ご臨席のご法主殿からお言葉をいただき今年の暁天講座は修了しました。
この暁天講座の3日間は、徳本会会員の知人と共に聞法できた有難い時間でもありました。日が明ける頃に暁天講座がはじまり終わる頃は朝の光を感じながら1日がはじまる素敵な時間をいただきました。


8日は、奈良県の田原本町にある西本願寺派の浄照寺様のお盆行事に伺いました。浄照寺様は由緒ある格式のあるお寺ですが、私は勝手に親しみを感じています。
それはお寺の行事で多くのお同行様がそれぞれの役割を楽しく果たされているからです。またご住職様をはじめ寺族の方々の行事に向き合う姿に心打たれます。
今日は、お盆の行事でご法話は、本願寺派布教使の花岡靜人師でした。花岡先生は高田本山の布教伝道研修講座のご講師でもありますが、ご法話を聴聞させていただくのは初めてでした。親鸞聖人の『尊号真像銘文』から親鸞聖人自身の文である「正信偈」の一文からの讃嘆でした。親鸞聖人の阿弥陀如来の「はたらき」を讃嘆するお姿が素晴らしいのは、阿弥陀如来の「はたらき」がそのままでちゃんと私に届いているからのことですが、つい自分を付け足してしまいたくなってしまうのが凡夫の私であります。後二座ありますので最初のさわりだけでありましたが私にもわかるようにお話くださいました。外は暑い一日でしたが本堂内は空調設備のおかげで快適に聴聞させていただきました。※中川個人の感想です。


28日は、教学院主催の「仏法と現代を考える集い」で「医療と仏法」~医療現場の問いを抱えて仏教に学ぶ~と題して、真宗大谷派の僧侶であり、脳神経内科の医師でもある岸上仁師が講師でした。岸上師の医療現場は、病気が治らない(難病で治療方法がまだわからない)現場で、告知に当たって「治らないのであれば殺してください」など患者の声にどのように向き合っていくかとても難しい問題を、仏教を学びながら今もご自身に問いかけているようです。「ケアされる側」の問題は「ケアする側」の問題でもあり立場を超えた問題で「言葉にならない心の叫び」をどのように聞いていくか医療現場から多くのことを学び、仏教に学んでいらっしゃいます。同じ言葉であってもその言葉の奥にある心の叫びは、本人も気づいていない場合もあるかも知れないし、私も気づく事ができていないこともあり、「寄り添う」ことに大きな壁があるとの言葉に改めて私(住職)も肯きながらこれからの「寄り添う」あり方を考えさせられます。沢山の事をお話されましたが、私(住職)の理解が浅くもったいないことでした。 ※中川個人の感想です。