親鸞聖人降誕会 来年の妙華寺の誕生850年まで後1年

親鸞聖人降誕会(ごうたんえ)
親鸞聖人の出自について覚如上人の『親鸞伝絵』に記されていますが、中世の史料には、聖人がいつどこで生まれたか具体的な記述がありません。
宗祖(しゅうそ)親鸞聖人は、承安3年(1173)に誕生されたことは、聖人のお手紙・書物に年齢が記されていますので判明しています。誕生の月日は、1月1日・2月上旬・4月1日、10月の諸説があります。これらは江戸時代に編集された聖人の伝記によるものです。その中で高田派の良空(りょうくう)の『高田開山親鸞聖人正統伝』に記された4月1日(太陽暦5月21日)説が有力になり、定着していき、場所については山城の日野の里に伝承があり今に至ります。また聖人の誕生日の行事として法会が勤まるのは明治に入ってからです。降誕会とは普通お釈迦様の誕生をお祝いする行事ですが、真宗では「親鸞聖人は阿弥陀如来の応現(おうげん)」と頂くところから聖人の誕生を降誕会と言いお祝いの行事をしています。

※五天良空(ごてんりょうくう) 四日市川原田の常超院の住職
親鸞聖人の伝記研究に没頭し、専修寺の古い記録をさぐり、
史料調査で聖人の遺跡を訪ね正徳五年『高田開山親鸞聖人
正統伝』を著した。当時は聖人伝の研究の華やかな時で、
大谷派の慧空・本願寺派の玄智などと論戦が行われた。

また、来年は、法苑院妙華寺 親鸞聖人ご誕生850年・立教開宗800年奉讃法会を予定しています。
 日時は2022年令和4年5月22日(日)に予定しています。
    講演会 午前10時から午前11時30分 講師 田畑正久氏
    法会 午後1時(又は)午後1時30分から一席
    提言・対談 午後2時から午後4時30分終了予定 
    清水谷正尊師と井上広法師のお二人に「親鸞と法然」をテーマとした提言後 座談会30分を考えています。

親鸞聖人ご誕生850年と立教開宗800年奉讃法会で、法然聖人から親鸞聖人に伝えられたお念仏のみ教えを「選択本願念仏集」を通してどのように今に伝わってきたか、また、今後どのように伝えていくかを浄土宗と真宗高田派の僧侶をお迎えして語り合う場を持ち、お同行の皆様と一緒に考えたいと思います。

※午前中の田畑正久先生の講演は、令和2年の「お寺の講演会」が中止になったことで、令和4年に時間をとっていただきました。

妙華寺親鸞聖人ご誕生850年・立教開宗800年奉讃法会の行事に、記念事業の1つとして妙華寺に伝わる「選択本願念仏集」の掛軸(3幅)を修復し、西(向かって左)余間に掛ける予定です。

まだチラシなども出来上がっていませんが、妙華寺に伝わる「選択本願念仏集」の掛け軸について、調査していただいています清水谷正尊師に新しい知見を紹介していただきます冊子を作成する予定です。