葬儀について

お寺葬についての1day講座を受講しました。
葬儀については、地域性も含めて、色んな側面があり議論に何時間費やしても切りが無いように感じるが、亡くなられた方にもご遺族にも大切なものであることは間違いないと思う。今、お寺での葬儀について関心が持たれているのは、セレモニーホールでの葬儀が当たり前になっている現状があるからであろう。
私の地域でも今はセレモニーホールでの葬儀がほとんどであるが、ほんの少し前までは、自宅(地域により自宅での葬儀が地区の集会場であったり)や、お寺が葬儀会場であった。
それより以前は、埋葬する場所で葬儀を行っていたと聞いている。
お寺(僧侶)として葬儀に関わる時は、大切な方がご往生された時にご遺族から連絡を受けて枕勤めに伺い、通夜・葬儀についての日時を、火葬場の都合やお寺の法務の都合を考えながら決めることで葬儀の場所がどこであろうがさほど変わらない。しかし、自分の身内が亡くなった時のことで考えると、医師から死亡診断書を手渡されて、遺体をどこに安置するか(移動の件や葬儀の場所も含めて)、役所に死亡届けを提出して、火葬の時間を決めるに当たり、葬儀の時間(その前日の通夜の時間)を決めることや遺体の衛生面と納棺をどのようにするか。往生したことをお知らせする範囲について。葬儀式の飾りなどの費用、(もちろん葬儀を執行する僧侶への法礼)についても限られた時間で決めなければならない。葬儀に関わる一連のことが終わると、役所へ死亡届け以外の届けも2週間以内にしなければいけない。大切なことを一度に間違いなくしなければいけないので大変である。昭和55年に往生した前々住職の時は、棺桶の購入と葬儀の飾りと霊柩車の手配は葬儀社に依頼したが他のことは親戚を含めた家族(遺族)が分担して行った。当時24才の私も前々住職の遺体を自分の車の後部席に乗せ叔父と運んだり(死亡診断書を手元に持って)、ドライアイスを買いに走ったり、父と市役所へ行き色んな手続きをしていた。納棺も子どもや兄弟が行っていた。私の地域ではそのようなことがその時代では当たり前であった。平成22年に往生した前住職の時は、遺体の搬送、棺桶の購入や納棺、葬儀の飾りや火葬場の時間と霊柩車の手配を葬儀社に依頼した。30年の月日の移ろいの中で、いろんな事情も含めて遺族や親戚が行うことがずいぶん少なくなった。
それでも、ご遺族は悲しみの中、時間に追われて色んな事を決めていかなければいけないことで大変であることに変わりない。
ご遺族の大変さは多岐にわたりまた大変さはぞれぞれ違うけれど、ご遺族に寄り添うことができる僧侶としてありたいと思う。
セミナーを受講した時に『住職の教科書基礎編(上)(下)』を手にした。「未来の住職塾」で学んだことが書かれていると思っていたら3年前の学びより深くまた新しい科目も含まれいてた。ちょうど法人の年度報告書を県に提出する時でもあり、またしっかり学び直さなければいけないと感じている。
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