生まれてきた時のこと

生まれてきた時のこと
私が生まれたのは3月19日、お寺(自宅)で産婆さんに取り上げてもらった。お寺では春彼岸会の準備がすすめられている時である。私の祖父母は、初孫で、祖父母の子どもは4人姉妹だったことから、男の子と言うことでとても喜んでいたそうだ。(家を継ぐのは男と言う考えが根底にあることも含まれている)
これらのことは、私が生まれてきてから何度も何度も聞かされたことである。
自分が生まれた時の記憶は何もない。後から家族などから教えられたことだと思う。
それどころか、ハイハイや寝返りができるようになったことも、立ち上がり、一歩を踏み出せたことも、一歳や二歳の頃のことも私には、あいまいである。
自分のうまれた時のことを知らないのは、今を生きている私たちはすべて同じだろう。
どのように食していたのか、オムツや身包みを着ていたか、身体を清潔にしていたか、いのちをつなげてきたか、覚えていないが、自分では何一つできなかったことは想像できる。

その私が今生きている。考えれば、考えるほど、身近な家族をはじめ多くの方々にお育ていただいた証だろう。
1つ言えるのは、多くの関係性の中で、「いのち」をつないできたこと

このことをどのように感じたり考えるのかは、人それぞれだ。