環境の変化

環境の変化
まだまだ暑い日も続いていますが、今年も秋がやってこようとしています。
2月頃から日本だけでなく世界中が、新型コロナウィルス感染症に大きな不安を抱えて半年の時間が過ぎてきました。これから変わろうとする社会の中で私(住職)の生活の変化、お寺のあり方など環境の変化をふまえながらいろんな考えが浮かんでは消えています。
9月に入り、「ポスト・コロナ時代の供養のあり方」と題したオンライン勉強会に参加しました。時系列で新型コロナウィルス感染症について日本や世界の動きを、日本の寺院関係者への取材を通してのお話で、寺院のあり方を問われたものでした。
7月には、4月・5月に新型コロナウィルス感染症に関する寺院へのアンケート調査(2機関)の報告もオンラインであり、少しずつですが、妙華寺のこれまでとこれからを考える機会になりました。
簡単ですが、妙華寺の新型コロナウィルス感染症に関係することを振り返りながら、これからを考えていきます。

どのお寺もそうだと思いますが、お寺の行事でクラスターが発生しないようにとの思いで、3月から、住職・寺族の毎日の検温・手指の消毒など衛生管理・体調管理には気をつけています。
また、参加者へも、風邪症状の方や熱が37.3度以上の方には参加をご遠慮していただくことや、マスク着用のお願い、本堂内でのアルコール消毒液の設置・手洗い・うがいの場所の案内は、お寺のHPや本堂入り口に掲載させていただいています。

本堂の席数
本堂にはこれまで畳一畳に2席で36席を用意していましたが、3月に入り畳一畳に1席の36席体制、そして4月から現在(9月)畳二畳に1席の18席体制です。9月中旬(秋彼岸会)までに、飛沫感染防止用の仕切り板を設置して畳一畳に2席の36席体制を考えています。

葬儀 2月からもこれまでと同様家族葬が主(但し3月から5月までは、葬儀社は、家族葬で9人以下を推奨していました)でお寺としての葬儀には影響はありませんでした。
但し、遠方のお同行様が亡くなられて、現地で荼毘にふされ、お寺に納骨に来られることが難しい方はいらっしゃいます。お墓への納骨の時期に決まりがありませんので、今回の状況が収まり安心して移動ができるようになればお越しいただくようお願いしています。
(葬儀社は死後コロナ陽性者と判明する場合を苦慮されています)
※3月からの葬儀では遠方(関東圏・都市在住)の親戚などの参列は各人の判断(自粛)によりありませんでした。

法要 これまでも家族で行う場合が多く、これまで通りお勤めがありました。遠方からの移動が難しい方は、住職がお勤めする場合や、オンラインでお勤めをご一緒させていただくこともありました。但し新型コロナウィルス感染症で不安がある方は、3月から8月で2軒だけ法要を取りやめられました。

お盆勤め 7月・8月共に事前に文書で、自宅に伺うことに不安がある場合、お墓でお勤めが可能(これまでも、遠方や病院予約日・施設のディサービス日など日時が合わない場合お墓でのお盆勤めをしていました)7月のお盆は事前連絡・当日連絡は無く。8月のお盆入りでは、事前連絡4軒申し出がありお墓でお勤めしました。これまで通りのお墓参りは例年並みでした。

お寺の行事
①春彼岸会(3月20日)例年通りお勤め・法話・終活カフェ 例年の6割の参加でした。

②春永代経(4月29日)例年通りお勤め・法話を開催しましたが、参詣は新型コロナウィルス感染症の感染防止の対策ができなかった為、自由参詣(時間を決めずに)にしました。 永代経に初めて参加される方へは後日当日のお勤め・法話のDVDを配布しました。
※春永代経後の総代・世話方会は中止しました(報告文書の配布)
③お寺の講演会(5月16日)「」講師 田畑正久・加藤正美(共に医師)の講演と対談は参加者への新型コロナウィルス感染症の感染防止の対策ができなかった為、ご講師先生と協議して中止にさせていただきました。

日曜学校や、3月から始めたTemple Morningは、感染防止に十分注意しながら開催しました。

9月からのお寺の行事
新しい生活様式に対応できるように、本堂に飛沫感染防止用の仕切り板を、9月中旬までに用意します。妙華寺会館のテーブルには、仕切り板を20枚ほど用意しました。
本堂に、スピーカーを常設し、お勤めやマスク着用でのお話をスピーカーからお聞きいただけるようにしました。

今できることをしてこれまでと同じように、安心・安全な「集い場」としてお寺にお越しいただくように考えています。

それでも不安が大きい方には、ご参加を強制するものではありません。

④秋彼岸会(9月22日)新型コロナウィルス感染症の感染防止の対策をとり、例年通りお勤め・法話・終活カフェの予定。
⑤秋永代経(10月24日)新型コロナウィルス感染症の感染防止の対策をとり、例年通りお勤め・法話・終活カフェの予定。
⑥報恩講(12月6日)新型コロナウィルス感染症の感染防止の対策をとり、例年通りお勤め・法話の予定。※非時(ひじ=食事)はどうするか一ヶ月前くらいまで決定します。

9月第3日曜日8時から今年後半のTemple Morningも開催予定しています。

そしてこれから心がけないといけないと思うことは、新型コロナウィルス感染症を恐れることで、世間の常識という「同調圧力」や「個人の正義感」によって他者に「偏見」を持つことや「差別」することです。私たちの生活で、他者の行動が自分と違うことで目立つと、なんらかの「同調圧力」や「個人の正義感」から他者を攻撃してしまうことです。「偏見」や「差別」で他者との関係を分断することはとても悲しいことだと思います。
 色んな意見や多様性を認めながら、新型コロナウィルス感染症を恐れることが大切だと思います。

※西本願寺出版社から9月に「伝道」と言う冊子が手元に届きました。そこには、特集記事「環境の変化 私の場合」で僧侶を含め多くの方の「今」が書かれています。今回の新型コロナウィルス感染症で新しい生活様式への対応(環境の変化)していくことの、いろんな意見が参考になります。