死後事務委任って?

弔い委任講座
大阪で先駆的な寺院活動を行っている大蓮寺・應典院が会場で、「お寺のための弔い委任講座」が開催されました。「弔(とむら)い委任」とあまり耳慣れない言葉ですが「死後事務委任」のことです。「死後事務委任」の言葉もあまり耳慣れないですね。お寺では、お同行の方から「私が亡くなった時、後のこと全部お願いします」などの言葉をいただくことがあります。この言葉に込められている、お同行様の思いとお寺の住職である私の思いの中で、重なる部分とどちらかが気がつかない思い、そして共に気づいていない思いが存在しますし、私たちの思いは時間と共に変化します。


また、私に何かあった時の緊急連絡先を思い浮かべてみてください。2人以上の連絡先があればよいけれど、1人だけであったり、思い浮かぶ人がいない場合どうすればよいのか。そこにお寺が連絡先として思い浮かべていただくことができるような関係を結ぶことができないか。特に、これまでの家制度が中心のお寺とお同行様の関係では語られてこなかった単身者や後継者がいない方の死後のこと、お寺の関わりでいえば、葬儀、納骨、その後の供養以外にも多くの事務手続を誰がするのか特に身柄引受は切実な問題のようです。お一人で生活されていらっしゃる方は死後のことだけでなく、生前の生活の中でも多岐にわたり切実な問題があります。
これまでお寺の住職は、葬儀などの仏事だけ行っているだけでよかったのかもわかりませんが、これからの時代のお寺の住職には仏事以外にもできることがあるのではという観点から「死後事務委任」の制度にお寺が関わることができる部分を考えさせられました。
死後事務委任には専門的な知識が必修ですが、僧侶に備わっていない知識は、専門家の士業の方々とパートナーを組みながらワンストップのパッケージの提案でした。
参加された寺院の方々では、お一人で生活されていらっしゃる方へ「死後事務委任」を既に独自に取り組まれているお寺もあり、お話を聞くだけでも興味深い講座でした。会場の大蓮寺・應典院住職の秋田光彦住職のお寺の取り組みを30分ほどお聞かせいただく時間もあり有難いセミナーでした。「死後事務委任」についてのお寺の取り組みにはそれぞれの寺院の形がありますので一律ではありません。それでも志を一つにして、それぞれのお寺での取り組みや工夫を共有できる組織があれば、大いに賛同したいと思います。

妙華寺でも令和2年は、行政書士法人 中村事務所様のご協力をいただき3回にわたり
終活カフェを開催予定しています。日頃、相続や遺言・介護保険について不明な
ことがございましたら、お茶を飲みながらお気軽にお尋ねください。どなたでも参加できます。
令和2年(2020年)
03月20日(祝日・金)春彼岸会 法話終了後から17時終了予定
終活カフェ 行政書士さんに聞く① 「相続を争続にしないために」

09月22日(祝日・火)秋彼岸会法話終了後から17時終了予定
終活カフェ 行政書士さんに聞く② 「遺言・後見・死後事務について」

10月24日(土)秋千部会法話終了後から17時終了予定
終活カフェ 行政書士さんに聞く③ 「介護保険の活用方法」