ひとくち法話

御書(ごしょ)
私ども真宗高田派では、お寺やお同行のおうちで勤行〔おつとめ(ごんぎょう)〕をすると、最後に必ず『御書』を拝読します。
『御書』という呼び方は、お便りを書かれたお方が親鸞聖人や高田派歴代の上人なので、敬って『御』の一字をつけて『御書』と申します。
私ども高田派の『御書』は、第14世堯秀(ぎょうしゅう)上人によって編集されたのがはじまりで、巻1から巻7まであり、それに『報恩講御書』を加えて、全部で83通が納められています。
東西本願寺の御文、御文章が蓮如(れんにょ)上人というおひとりが書かれたものであるのに対して、「御書」は親鸞聖人をはじめ真慧上人(第10世)以降の歴代上人方が書かれたお便り(弟子やお同行へのご消息)で成り立っているのが大きな特色です。
よく「高田の『御書』はありがたいですね」と言われるのは、このような内容の違いからであろうと思われます。
ご承知の通り親鸞聖人は晩年に京都から関東のお同行や弟子たちにこまめにお便りを書かれており、また歴代の上人方もお便りの中へ親鸞聖人のお聖教(しょうぎょう)を引用されて、私どもにわかりやすくお示しくださっていることは、誠にありがたいことです。
文章の終わりに「あなかしこ」で結ばれているのは「ああ恐れ多いことです。勿体ないことです。」との領解のこころをあらわした言葉です。

※「ひとくち法話」真宗高田派本山より

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