言葉
私(住職)は「させていただく」の言葉をよく使います。「お勤めをさせていただきます」「私の口から称えるお念仏は仏さまからの呼び声として、お念仏させていただいています」
日常の中でも使ったり聞くことがあります。
【なごみ 令和5年10月号 「させていただきます」は誰のため? から引用】
・お稽古をさせていただきます。
・値下げさせていただきます。
・楽しく過ごさせていただきました。
「させていただく」
自分の行為について(相手に)させてもらうのだというとらえ方をし、「いただく」という謙譲語を用いて相手を高める言い方(『明鏡国語辞典』)
諸説の一つに「させていただく」は大阪船場界隈で使われた「させてもらう」に由来すると言われています。「儲けさせてもらう」「勉強させてもらう」(値引きするの意味)など、いずれも自分が中心の言い方ではなく、商人たちは世間や相手方を立てた表現を用いたといわれます。さらにたどると、北陸地方の浄土真宗の門徒さんたちが使用していた表現が大阪の船場地区の商人たちに伝わったという説もあり「生かされていただいている」という捉え方からの言葉になるのかな。
ただ、丁寧すぎる敬語の使い方は、「礼も過ぐれば諂いとなる」とあるようにかえって無礼になるので気をつけなければならないようです。
※中川個人の感想です。