稽古とは、「古(いにしえ)をかんがえること」から転じて、学問・学習・練習の意味となり、特に、武芸・芸能に使われたそうです。私(住職)は、30歳の頃、お寺の行事などで薄茶をいただく機会に作法に興味を持ち、公民館の講座から稽古を始めました。茶道では、日々是稽古に明け暮れることが大切でありますが、僧侶としては、思うように時間がとれません。
それでも、師匠や仲間に恵まれ35年以上ほそぼそと稽古を続けています。
稽古を続けていると、後輩に対しては教える立場でもあり、師匠(先輩)に対しては教えを受ける立場でもあります。学び続けることが「稽古」であるのかもわかりません。同じ点前を何度稽古しても、気づく事がいくつもあったり、わかってたつもりがそうでなく、いつのまにか自己流になっているのを気づいたり、本当に奥深いものです。
続けることができることに感謝をしなければいけませんが、生きている限り、学び続ける気持ちは持ち続けたいものです。