梵鐘

今年は、毎月10日に法苑院妙華寺を紹介していきたいと思います。
妙華寺の梵鐘に、「寛保四(1744)龍次甲子正月18日 勢州久居寂陽山法苑院現住 沙門釋恵成(当院三代)誌 治工洞津住 辻越後藤原種茂」と記されています。
鋳造した「辻一族」は、津藩の鋳物師で、高田本山の灯籠・梵鐘や津観音寺の灯籠など多くの寺社の灯籠・梵鐘を作製しています。久居と称する町が開かれた時は、同時に多くの寺院が梵鐘を、「辻一族」に依頼しています。妙華寺の今ある鐘楼堂は、大正時代に建て替えられ、平成11年に瓦葺き替えをしました。お寺の鐘と聞くと、「除夜の鐘」をイメージしますが、毎年隣のお寺が撞きます。妙華寺の梵鐘を撞くのは行事の合図として撞きますので、元旦の修正会(しゅしょうえ)、春秋の彼岸会・千部会、12月の報恩講の行事の始まる30分前に撞いています。