利休忌
千利休は、千家流の茶道を修行している者にとっては、祖師です。
裏千家今日庵では毎年、3月28日に、全国の同門が集まり、利休忌として遺徳を偲んでいます。今日庵の利休忌には中々参列することはできませんので、稽古の時に、床に利休像を掛け、三具足を設え、供茶を献じます。
今回、三具足が揃わず、供茶だけ献じました。
お茶の稽古を始めた時は、利休のことをいろいろ調べて学んでいましたが、いつしか目の前の稽古に気をとられて、利休の求めた精神性を省みることが少なくなっている感じです。
長い年月の稽古(修行)では、裏千家淡交会の「ことば」を唱和することがあります。
「私達は茶道の真の相を学び それを実践にうつしてたえず己の心をかえりみて、一盈を手にしては多くの恩愛に感謝をささげ、お互いに人々によって生かされていることを知る茶道のよさをみんなに伝えるよう努力しましょう。一、他人をあなどることなく、いつも思いやりが先に立つように。一、家元は親、同門は兄弟で、共に一体であるから、誰にあっても合掌する心を忘れぬように。一、道を修め、なお励みつつも 初心を忘れぬように一、豊かな心で、人々に交わり、世の中が明るく暮らせるように」
この「ことば」は、茶人としても、生活者としても考えさせられる「ことば」です。
※中川個人の感想です。