会記

会記
茶室で一服のお茶をお出しするとき、その一服がおいしくいただいてもらえるよう、お招きする正客がお茶に精通しているかどうか関係なく、掛軸や花など、季節のことや、もてなす正客のことを考えて、茶道具を考えます。
その時の覚えとして道具組を書きだしたものが自会記(じかいき)で、正客が覚えとして掻き出すのが茶会記と思います。
先月、遠方からお訪ねいただいた知人がいました。久しぶりの再会で、お茶一服差し上げました。茶室での会話は、季節のことや、道具のことが中心でありますが、そこに込められた亭主の想いや、亭主の想いを汲み取る正客の会話は、亭主(住職)と正客だけの特別な時間でとても豊かな時間になりました。最初で最後ではないと思いますが、一期一会の時間で、今を生きていることを実感します。
※中川個人の感想です。