8月のお盆

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8月のお盆は11日~15日に120軒ほどのお同行様へ伺いました。暑い中で、短い時間ですがお仏壇の前でお勤めをさせていただいています。限られた時間にも関わらず、その日をお待ちいただいていることに感謝します。お盆のお勤めに、私が伺い始めて40年ほどになりますが、念珠が途中で切れて、そのお家の念珠をお借りしたことや、輪袈裟が扉の取っ手に引っかかり切れて、応急処置をしていだいたこと初めて経験することがありました。最初の頃は、作法も分かってるようで分かっていないこともあり、その時のお同行の皆様にお育てをいただいていたことです。その頃の主(あるじ)がご往生され、2代目、3代目が主として私(住職)をお待ちしていただいているお家では、以前のお話になる時もあります。また、8月のお盆は、ご家族がお休みで遠方からお帰りになられているお家もあり少し賑やかなお勤めになります。毎年同じ日に伺いながらお勤めをさせていただいています。また、妙華寺がこの地に建てられた時の高田本山のご法主殿の書かれたお名号を大切にされているお同行様のお仏壇でお勤めさせていただくことも有難いことです。
8月のお盆では、数年前から忘れることができないことがあります。一人住まいのご高齢の方でお寺に親しい方が、妙華寺の親鸞聖人750回御遠忌の前年に本堂の改修にあたりご寄付を8月初旬にお寺に持参していただきました。その頃はお寺まで歩くことも大変でタクシーをお使いでした。お盆でお伺いしてお礼を改めて申す予定でご自宅に伺いました。いつもなら玄関のチャイムを鳴らすとしばらくしてから鍵が開けられ、お仏壇の前でお勤めをいたします。その時は何度玄関のチャムを鳴らしても鍵が開きません。窓から室内の明かりが点いているのが分かるのですがお声をかけても返事も無く、しばらくして次のお同行様に伺いました。気にはなっていましたがそのまま時が過ぎ、9月の中旬にその方が亡くなられていたとご親戚から連絡がありました。死亡診断書には8月下旬と推定されていました。私(住職)がお盆で伺った時に違った対応がとれていたらと悔やみながら、ご命日をご親戚の方と決めて納骨をいたしました。今年もそのお家の近くを通りお盆勤めをしました。

★内陣IMG_2715