お寺の使命

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お寺の使命
平成25年に受講しました「未来の住職塾」では、1年間の学びの最後にそれぞれのお寺の「寺業計画書」を完成させて発表することで、これからのお寺の活動の方向性をステップアップしていくものでした。
妙華寺のお寺の使命として「私たちのお寺はあなたをひとりぼっちにしません」とさせていただき、悲しみに寄り添えるお寺を目指しています。
今、住職は59歳です。自坊のお寺のお手伝いをさせていただくことになったのは、およそ40年前の20歳を過ぎた頃からです。夏休みにお盆のお勤めからでした。卒業後、社会人になり土日の年回のお勤めを始めました。28歳の頃から亡くなられた方への枕勤めに行くことになりました。大切な方を亡くされて、自宅に帰られたその場に同席しお勤めをする中で、家族の悲しみにどのように接してよいのか戸惑いを感じていました。大学生の頃、祖母を亡くし、24歳の時に祖父の死と対面をしているにも関わらずお同行の方の死に対してそのご家族とどのように接してよいのか戸惑っていました。
そして、お寺のお同行様の中で自死で亡くなられる方が年間1・2軒あることがわかりました。その後、日本で自死される方が年間3万人を超えると知ることになりました。  今から18年前に龍谷大学のREC(社会人講座)で仏教心理学より「傾聴」について学ぶ機会がありました。阪神大震災で被害にあわれ、大変な悲しみを持つ方々も受講されていました。また、7・8年前に本願寺の聞法会館で、「自死」をテーマにしたディスカッションがあり当時同志社大学生の尾角光美さんが自分自身の体験を語り、僧侶が彼女の悲しみに本当に向き合っていないと語り、そのことを私自身のことのように受け止めましたが、やはり悲しみをお持ちの方のお気持ちに寄り添うこと(お聞きすること)しかないのかと感じました。
その後、「特定非営利活動法人 京都自死・自殺相談センター」が設立されましたことを知り、遠方ではありますがその活動に賛同して、ひっそりですが、その活動を紹介させていだいています。
毎月、「Sotto(そっと)」の機関誌をお送り頂いています。また講演会などの案内もあります。
今年からは、三重県こころの健康センターの相談窓口の紹介もしています。
本堂の入口の掲示板に掲示しています。よろしければお目通しください。
昨年(平成26年)グリーフケアの5回の連続講座を受けるご縁をいただき、私に取り貴重な経験でした。法務に追われ、グリーフケアの活動に参加する時間がとれませんが、法務の中で悲しみに寄り添うことの覚悟を問われているような気もいたします