お寺のホームページを制作するまでのこと

2015-11-21ホームページ記事1IMG_1373

 

お寺のホームページを制作するまでのこと
お寺のホームページが開設して2ヶ月ほど経ちました。まだお同行様全員に周知できていない状態ですが、お寺のホームページを開設するに至ったことをホームページの制作を依頼しました(一般社団法人)お寺の未来様のホームページで住職の思いを十分くみ取っていただいて記事にしていただきました。
最初のブログでも記載しましたようにお寺のホームページができるまでには、心強くサポートしていただく方々や組織があってのことです。
これまでお寺の広報は年に一度の「寺報」だけでしたが、お寺の近状をお伝えできるよう活用していきたいと思います。

【お寺の未来様のホームページでの紹介文】
タイトル:お寺のホームページ活用事例 - 顔の見える発信で安心感を伝える
「これからのお寺の広報セミナー」講師の遠藤卓也です。
前回は、とある寺院からのご相談を例に「お寺のインターネット発信は必要か?」ということについて書きました。
今回は実際にホームページを導入した事例とご住職の声から、ホームページ開設後のメリットや課題について掘り下げます。
ご紹介する事例は三重県津市の真宗高田派妙華寺さん。私たちお寺の未来が提供するホームページ制作サービスを利用して制作しました。
まずは「なぜ、ホームページを制作しようと思ったか?」妙華寺ご住職の中川和則さんにお伺いしました。(以下、敬称略)
中川「インターネットが身近になり、多くの企業や行政または個人にいたるまで、ホームページを使い情報発信をしています。また、同じ宗派内でもホームページを使って活動内容や魅力を発信しているお寺があります。そういった身近な事例に触れる中で、ホームページによる檀信徒への良い効果を期待できると感じたので、導入を決意しました。」
● パソコンに関する知識や技術を持っていなくても大丈夫?
― ホームページを作るにあたって不安はありましたか?
中川「普段、パソコンはワードとエクセル程度しか使っていないので、詳しい知識や技術を持っていないことが一番の不安要素でした。自分でホームページを作ることは不可能なので、誰かに委託して制作するしかありません。」
- ホームページ制作の委託先を選ぶポイントはどのようにお考えでしたか?
中川「一番は “信頼できるか?” ですね。ホームページは作って終わりではなく、制作後も更新を行なったり、技術的な問題が発生することも想定されます。その際にすぐに対処してもらえないと困ります。二番目は制作費用の面ですね。」
- 今回は私たちお寺の未来にご依頼いただきましたが、どのように不安が解消されましたか?
中川「まずサービスの対象がお寺に限定されているので、わかりやすかったです。サービス案内のパンフレットに制作費・保守費用も明記してあったので安心でした。『未来の住職塾』等で全国の様々な寺院のケースをよくご存知なので、お寺ならではの要望をすぐに理解してもらえる点もスムーズでしたね。担当の遠藤さんはIT企業に勤めていた経験もあり、顔が見えていることも信頼できるポイントです。お寺の事情を汲み取っていただきながら、ホームページでできること・できないことが最初にわかったことがよかったです。」
- ありがとうございます。信頼をしていただけて良かったです。お寺のホームページについては『これからのお寺の広報セミナー』で様々な事例やノウハウを紹介していますが、制作の打合せでもセミナー内容を踏まえて具体的にお話しするように心がけています。
たまに「打合せもプチセミナーみたいですね」と言っていただくこともあります(笑)
妙華寺さんの場合は、特にブログの更新方法について当初からご心配なさっていましたね。
中川「三重と東京で離れていますが、電話でブログの使い方を丁寧に教えてもらえたので、すぐに更新に慣れることができました。その他、細かいことでもメールで尋ねると直ちに適切な返信をしていただけるので、心強いパートナーであると感じています。」
- 嬉しいお言葉です。ブログに対する不安感は事前に聞いていたので、オリジナルのマニュアルをご用意すると共に、お電話で一緒に操作をなぞって、明日からひとりで更新できる状態になっていただくことを目指しました。
早めの段階で不安な点を伝えていただくことで、双方にとって良い影響があると感じました。
● ホームページを通じて若い世代との話が弾んだ!
- ホームページを公開して2ヶ月ほど経ちましたが「よかったこと」はありましたか?
中川「先日、法事のあとでホームページ開設を話題にしたところ、施主のご子息(30代)がその場ですぐにスマートフォンで確認していました。ちょうどブログで書いた『おてらおやつクラブ』の活動について賛同してくださり、話がはずみました。スマートフォンに対応していると、その場ですぐに反応がみられて良いですね。
私は59歳の住職で、普段法事などでお相手する方々は70代~80代の方が中心です。その方々がホームページを見てくれるかは少し疑問ですが、その下の私と同世代の方や、さらに下のこれからの世代の方には見て頂けると実感しています」
- これからの課題と感じていることはありますか?
中川「お寺の未来から毎週ホームページへのアクセス数をお知らせいただいていますが、まだまだ少ないと感じています。檀家様には普段郵送している行事案内や寺報に、開設のお知らせとホームページアドレスを記載しました。また、お寺のパンフレットを刷りなおす際には必ずアドレスを追記したいと思います。」
- 確かに檀信徒への配布物は勿論のこと、お寺のパンフレットや名刺など、初めて会う方にもお渡しする紙媒体への記載は必須ですね。
完成したホームページを通じて、今後お寺にどのような変化を期待していますか?
中川「遠方にいらっしゃる檀家様や、お寺に足を運ぶことができない方へ、写真入りの行事報告などを通じてお寺の魅力を発信できればと思います。”お寺の変化” というより、発信者である私自身やホームページを見ていただく方の、お寺に対する意識の変化を期待したいです。」
- ご自身の意識の変化を挙げられるとは、素晴らしいことだと感じました。数年前にホームページを導入された、とあるご住職の感想として「寺族の意識が高まった」という声を聞いたことがあります。寺族にも良い緊張感とともに見られているという意識が芽生え、参拝者への応対などに変化が出たそうです。妙華寺さんでは具体的にどのような変化を目指していますか?
中川「以前遠藤さんと話していて、なぜお寺は敷居が高いと思われるのか?という話題になりました。遠藤さんはお寺と神社を比較して、お寺は人が住んでいる気配がするから足を踏み入れるのに勇気がいると言っていました。確かに神社のほうが公園のようなパブリックな雰囲気がありますが、お寺の場合は”お寺の住人”を知っている人にとってはより親しみを抱いてもらえる良い面もあると思っています。ですから、”お寺の住人”を知ってもらうという意味でもホームページとブログを活用していきたいです。」
- お寺に住む人たちの顔が見えることは安心感につながり、お寺とお付き合いすることへのハードルがグッと下がります。先ほど、若い人がホームページを見てくれたという経験をお話しいただきましたが、『おてらおやつクラブ』のような全世代が共感できるトピックを織り交ぜたり、住職の特技・寺族の趣味など話題になりそうな内容を含めていくと、
より親近感を持ってもらえますね。話題の幅が広がり、普段話せないと思っていたお檀家さんとの距離が意外に縮まることもあります。
中川さん、インタビューへのご協力ありがとうございました!
● 広報セミナー講師の視点「ホームページの効果測定はアクセス数のみならず!」
妙華寺さんでは、課題としてアクセス数を挙げていますがアクセス数にはとらわれ過ぎないことが大切です。もちろん多いに越したことはありませんが、一寺院の発信ですから最初は少なくて当然です。数をあげていくという考え方よりも、情報を届けたい対象となる方々に的確に届いているか、という観点で判断したほうがよいでしょう。
妙華寺さんの場合は、檀信徒を中心とするコミュニティへの浸透を目指しているので、法事でお話しする場や寺報などのコミュニケーション機会において、しつこく伝えていくことが大事です。「ホームページを若い人が見てくれて、会話が弾んだ!」という経験も、立派な成果と捉えられるでしょう。
また、妙華寺さんは頻繁にブログを更新されていますが見ている人が少ないからといって、今後更新の手を緩めてしまうことでは勿体ないです。ブログ記事はホームページ上に蓄積され、お寺の大切な「コンテンツ資産」となります。お寺とのご縁を探している潜在的ユーザーにホームページを見つけてもらうためには不可欠な資産です。効果を焦らずに、お寺らしい長期的な時間軸の中で根気よく育てるつもりで続けていきましょう。